基本情報技術者 2009年 春期 午前(科目A) 問62
問題文
情報システムの全体計画立案時に策定される業務モデルはどれか。
選択肢
ア:基幹系の機能とそれに必要なデータ項目を定義する。
イ:既存の情報システムとデータベースの関係を定義する。
ウ:組織の機能と帳票とを関連付ける。
エ:ビジネスプロセスとデータクラスを関連付ける。(正解)
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業務モデルとデータクラスの関連付け【午前解説】
正解の理由
業務モデルは業務プロセス(誰が何をいつ行うか)と、その業務で扱うデータ概念(データクラス)との関連を示すもので、業務の全体像と情報の観点を同時に表現します。全体計画立案時は業務とデータの整合性を概念レベルで整理して、後の情報システム構想や要件定義に繋げる必要があり、したがって「ビジネスプロセスとデータクラスを関連付ける」選択肢が該当します。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「全体計画立案時」「業務モデル」を抽出する。
- 「全体計画」は抽象度が高く概念モデル(業務と情報の整合)が目的であることを確認する。
- 各選択肢を「業務モデルの粒度(概念 vs 詳細)」で分類する。
- 概念的に業務とデータを関連付けている選択肢を選ぶ(エ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 基幹系の機能とそれに必要なデータ項目を定義する。
→ これは機能要件やデータ項目の詳細化で、全体計画より詳細な設計の範囲です。業務モデルは概念的なデータクラスを扱います。 - イ: 既存の情報システムとデータベースの関係を定義する。
→ 既存システムの関係は現状分析・移行設計の領域で、全体計画の業務モデルとは目的と対象が異なります。 - ウ: 組織の機能と帳票とを関連付ける。
→ 帳票は出力物・フォーマットに近いもので、業務の成果物設計に該当し、業務モデル(業務プロセス×データクラス)とはレベルが違います。 - エ: ビジネスプロセスとデータクラスを関連付ける。
→ 業務モデルの本質を示す記述で、全体計画の段階で求められる概念的な結び付けを表しています(正解)。
よくある誤解
- 「帳票=業務モデル」と考える誤解:帳票は出力物(成果物)であり、業務プロセスの一部を表すに過ぎないため業務モデルそのものではありません。
- 「データ項目の定義が業務モデル」と混同する誤解:データ項目は物理・論理データ設計向けの詳細で、業務モデルは概念的なデータクラスを扱います。
- 「既存システムの関係=業務モデル」と考える誤解:既存DBとシステム間の関係は現状分析や移行設計の対象で、全体計画の業務モデルとは目的と粒度が異なります。
補足コラム
業務モデルはシステム化の上流工程で重要な成果物です。一般に用いられる表記や手法にはBPMN(業務フロー可視化)、UMLのクラス図(データクラス表現)、概念データモデル(概念ER図)などがあります。全体計画ではこれらを組合せ、業務の目的・流れ・取扱データを整理してからシステム要件やデータ設計へ降ろしていきます。
FAQ
Q: 業務モデルとデータモデルの違いは何ですか?
A: 業務モデルは業務プロセスとデータクラスの関係を示す概念的なモデルで、データモデル(論理・物理)はデータ項目やテーブル設計など詳細を定義します。
A: 業務モデルは業務プロセスとデータクラスの関係を示す概念的なモデルで、データモデル(論理・物理)はデータ項目やテーブル設計など詳細を定義します。
Q: 帳票はどの段階で扱うべきですか?
A: 帳票は要件定義や詳細設計の段階で扱うことが一般的です。全体計画では帳票を意識することはあっても、詳細なフォーマット設計までは行いません。
A: 帳票は要件定義や詳細設計の段階で扱うことが一般的です。全体計画では帳票を意識することはあっても、詳細なフォーマット設計までは行いません。
Q: 「データクラス」とは何ですか?
A: データクラスは業務で扱うデータの概念的なまとまり(例:顧客、受注、商品など)で、後の論理/物理データモデルの基礎になります。
A: データクラスは業務で扱うデータの概念的なまとまり(例:顧客、受注、商品など)で、後の論理/物理データモデルの基礎になります。
関連キーワード: 業務モデル、ビジネスプロセス、データクラス、概念データモデル、BPMN、UMLクラス図、要件定義、全体計画、現状分析

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