基本情報技術者 2016年 秋期 午前(科目A) 問12
問題文
データを分散して複数の磁気ディスクに書き込むことによって、データ入出力の高速化を図る方式はどれか。
選択肢
ア:ストライピング(正解)
イ:スワッピング
ウ:ディスクキャッシュ
エ:ミラーリング
##: データを分散して複数の磁気ディスクに書き込むことによって、データ入出力の高速化を図る方式はどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ストライピング(ア)はデータを帯状に分割して複数磁気ディスクへ同時に書き込み、入出力を並列化して高速化します。
- 根拠:各ストライプに対して別個のディスクが読み書きを担当するため、理想的にはディスク数に比例してスループットが向上します。
- 差がつくポイント:ストライピングは冗長性がないため故障時にデータ損失のリスクがある点を押さえ、可用性が必要ならミラーリング等と組み合わせる判断をすること。
正解の理由
正解は ア(ストライピング)です。ストライピングはデータを小さなブロック(ストライプ)に分割し、これらを複数のディスクへ順次配置します。読み書きを複数ディスクで同時に行えるため、単一ディスクに比べて入出力(I/O)性能が大幅に向上します。言い換えれば「並列化によるスループット向上」がストライピングの主要効果であり、問題で問われる「分散して複数の磁気ディスクに書き込むことで高速化を図る方式」に合致します。
よくある誤解
- ストライピング=安全性が高い:誤り。ストライピング(RAID0)は冗長性を持たず、1台でも故障するとデータ全体が失われる点を見落としがちです。
- ディスクキャッシュと混同する:キャッシュは一時的に高速メモリでI/Oを緩和する仕組みで、データを複数ディスクに分散する方式とは目的と実装が異なります。
- ミラーリングも同じく性能向上を目的とする:ミラーリング(RAID1)は主に可用性・冗長性が目的で、性能向上は限定的です(読み取りでは有利でも書き込みは同等)。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「分散して複数の磁気ディスクに書き込む」「入出力の高速化」を確認する。
- 各選択肢の基本定義を頭に浮かべる(ストライピング、スワッピング、ディスクキャッシュ、ミラーリング)。
- 「データを分散して複数ディスクへ書き込む=ストライピング(RAID0)」と一致するか照合する。
- 冗長性やキャッシュの概念と混同していないかを確認して選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:ストライピング(正解)。データをストライプ単位で分割し複数ディスクへ並列に書き込むことでI/Oを高速化します。冗長性はなく、RAID0に該当します。
- イ:スワッピング(誤り)。主にメモリ管理(プロセスのメモリ領域をディスクへ退避/戻す)に関する用語で、複数ディスクへのデータ分散によるI/O高速化とは関係ありません。
- ウ:ディスクキャッシュ(誤り)。ディスクコントローラやOSが用いるキャッシュは読み書きの効率化に寄与しますが、「複数ディスクに分散して書き込む」方式ではなく、キャッシュは主に一時的な高速メモリ利用です。
- エ:ミラーリング(誤り)。ミラーリング(RAID1)は同一データを複数ディスクに同時に複製して冗長性を確保する方式で、主目的は可用性・耐障害性であり、性能向上は限定的です(読み取りは改善する場合あり)。
補足コラム
- RAIDの基本例:RAID0(ストライピング)=性能重視・冗長性なし、RAID1(ミラーリング)=冗長性重視、RAID5=パリティ方式で冗長性と容量効率の両立。
- 理想的なスループットはディスク数に比例するモデルで表せます:(ただし実環境ではオーバーヘッドやボトルネックにより理想通りには増えません)。
- ストライプサイズ(ブロック長)選定も性能に影響します。小さすぎると管理オーバーヘッドが増え、大きすぎると小さなアクセスで無駄が生じます。
FAQ
Q1: ストライピングはRAIDのどれに相当しますか?
A1: RAID0に相当します。RAID0はストライピングのみを行い、冗長性はありません。
A1: RAID0に相当します。RAID0はストライピングのみを行い、冗長性はありません。
Q2: ストライピングで故障したらデータはどうなりますか?
A2: 1台でもディスクが故障するとストライプ化されたデータの一部が失われ、場合によっては全データが回復不能になるリスクがあります。
A2: 1台でもディスクが故障するとストライプ化されたデータの一部が失われ、場合によっては全データが回復不能になるリスクがあります。
Q3: ストライピングとミラーリングを組み合わせることはできますか?
A3: はい。一般的にRAID10(1+0)などでストライピングとミラーリングを組み合わせ、性能と冗長性を両立させる構成が用いられます。
A3: はい。一般的にRAID10(1+0)などでストライピングとミラーリングを組み合わせ、性能と冗長性を両立させる構成が用いられます。
関連キーワード: RAID、ストライピング、ミラーリング、ディスクキャッシュ、スワッピング、ディスクI/O、ストライプサイズ、HDD、SSD、RAID0、RAID1、RAID5

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