基本情報技術者 2012年 春期 午前(科目A) 問17
問題文
図に示すシステム構成全体の稼働率を表す式はどれか。ここで、システムが正常に稼働するためには、磁気ディスクは2台とも正常でなければならず、それぞれのサイトで少なくとも1台の端末は正常でなければならない。

選択肢
ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:
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冗長構成の稼働率【午前解説】
正解の理由
図の条件を確率で表すと、磁気ディスクは「2台とも正常であること」が必要なので確率は 、CPU は単体で正常である確率が です。各サイトでは「少なくとも1台の端末が正常であること」が必要なので、1サイトあたりの確率は「両方故障でない確率」でありこれは となります。両サイトとも条件を満たす必要があるためその二乗を取り、全体では
となります。したがって正しい式は選択肢の中で イ に一致します。
解法ステップ
- 磁気ディスク(2台)は両方正常であることが要件 → 確率 。
- CPU は単体で正常であることが要件 → 確率 。
- 各サイト(端末2台)は「少なくとも1台正常」 → 1サイトの成功確率は
全事象1 −(両方故障) = 。 - 両サイトとも要件を満たす必要があるので、サイト確率を二乗 → 。
- 独立性を仮定して全体の積を取る → 。
補助的に展開すると、1サイトの成功確率は と書けます。
選択肢別の誤答解説
-
ア:
「」は「両方が正常でない(=少なくとも1台故障)」を表す式であり、本問題で求める「少なくとも1台が正常である」には対応しません。したがってサイト単位の確率が誤っています。 -
イ:
上述の通り、各サイトで「少なくとも1台正常」= であり、両サイトとも満たすので二乗する表現が正しいため、この選択肢が妥当です。 -
ウ:
前半の は「磁気ディスクが両方故障する確率」を表します。システムは磁気ディスクが両方正常であることを要するため、こちらは真逆の確率になっており不適切です。またサイト部分も誤り(上と同様)。 -
エ:
サイト部分は正しい形ですが、磁気ディスク部が (両方故障)になっており、システム稼働の要件に合いません。
よくある誤解
- 「 は両方故障の確率」
誤りです。両方故障の確率は です。 は「両方正常」、 は「両方が同時に正常でない(=少なくとも1台故障)」を意味します。問題で必要なのは「少なくとも1台が正常」であり、これは です。 - 独立性の取り扱いを忘れる
機器間の稼働確率を掛け合わせるには独立であるという前提が必要です。相関がある場合は単純な積で評価できません。
補足コラム
- 代数的整理:1サイトの成功確率は
。両サイトなら と表せます。 - 設計観点:端末を3台にするなど並列度を上げるとサイト成功確率は急速に向上します(例:少なくとも1台正常の確率は )。
- 実務ではネットワーク障害や共通要因障害(共通電源、同一ラックの事故など)により独立性が崩れる点に注意が必要です。
FAQ
Q1: なぜ磁気ディスクは なのですか?
A1: 問意は「磁気ディスクは2台とも正常でなければならない」とあるため、2台が独立に正常である確率の積 です。
A1: 問意は「磁気ディスクは2台とも正常でなければならない」とあるため、2台が独立に正常である確率の積 です。
Q2: を展開するとどうなりますか?
A2: です。端末の単位確率をこの形で扱っても同じ結果になります。
A2: です。端末の単位確率をこの形で扱っても同じ結果になります。
Q3: もし各サイトの要件が「どちらか1台のみが正常」であれば式は変わりますか?
A3: 「ちょうど1台正常」の確率は です。条件が変わればサイト部の式を置き換えて全体を再計算します。
A3: 「ちょうど1台正常」の確率は です。条件が変わればサイト部の式を置き換えて全体を再計算します。
Q4: 数値例を示せますか?
A4: 例えば のとき全体は以下のように計算できます。
A4: 例えば のとき全体は以下のように計算できます。
D, C, T = 0.99, 0.995, 0.98
system = D**2 * C * (1 - (1-T)**2)**2
system
関連キーワード: 可用性, 冗長化, 二重化, 並列冗長, シリーズ冗長, 確率の補集合, 独立性

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