基本情報技術者 2019年 秋期 午前(科目A) 問44
問題文
電子メールをドメインAの送信者がドメインBの宛先に送信するとき、送信者をドメインAのメールサーバで認証するためのものはどれか。
選択肢
ア:APOP
イ:POP3S
ウ:S/MIME
エ:SMTP-AUTH(正解)
##: 電子メールをドメインAの送信者がドメインBの宛先に送信するとき、送信者をドメインAのメールサーバで認証するためのものはどれか。 【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論→送信者をドメインAのメールサーバ側で認証する仕組みは SMTP-AUTH です。
- 根拠→SMTP-AUTH は SMTP セッション中にクライアント(送信者)をユーザ名・パスワード等で認証するプロトコルです。
- 差がつくポイント→APOP/POP3S は受信(メール取得)用、S/MIME はメッセージ署名・暗号で目的が明確に異なります。
正解の理由
送信者がドメインAのメールサーバからメールを送る際、送信クライアントはそのサーバに対して「自分が許可された送信者である」ことを示す必要があります。SMTP-AUTH は SMTP プロトコル拡張であり、SMTP セッション内でユーザ名/パスワードやチャレンジ応答方式を使ってクライアントを認証します。つまり「送信(submission)」時のクライアント認証を行うための仕組みであり、本問の条件に合致します。
選択肢の中で送信時のサーバ側認証を意図するものは エ: SMTP-AUTH のみです。
よくある誤解
- 「POP3S や APOP も認証だから送信に使える」と考える誤り:これらは受信(POP)プロトコルの認証拡張であり、送信認証には直接関係しません。
- 「S/MIME が送信者認証になる」と混同する誤り:S/MIME はメッセージに署名して送信者の身元確認や改ざん検知を行いますが、SMTP サーバへのログイン認証とは目的が異なります。
- 「SMTP-AUTH だけでなりすまし防止は完了」と思い込む誤り:SMTP-AUTH は送信者が SMTP サーバにログインできるかの検査で、受信側でのドメイン検証(SPF/DKIM/DMARC)とは役割が違います。
解法ステップ
- 問題文で「送信者をドメインAのメールサーバで認証する」とある点に注目する。
- 「メールサーバで認証」は送信(SMTP)側で行うべき処理か受信(POP/IMAP)側かを判別する。
- 送信時のサーバ認証を行うプロトコルは SMTP の拡張である SMTP-AUTH であると判断する。
- 他の選択肢は受信(APOP/POP3S)やメッセージ署名(S/MIME)で目的が違うため除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア: APOP
- APOP は POP3 のチャレンジ応答型認証拡張で、メールサーバからメールを取得する際の認証方式です。送信(SMTP)認証には該当しません。
- イ: POP3S
- POP3S は POP3 を TLS/SSL で保護したもので、メール受信(取得)時の通信保護と認証に関するものです。送信認証ではありません。
- ウ: S/MIME
- S/MIME はメール本文の暗号化や電子署名を行う方式で、メッセージの送信者証明や機密性を提供しますが、SMTP サーバへのログイン認証プロトコルではありません。
- エ: SMTP-AUTH
- SMTP セッション内でクライアントを認証するための拡張仕様で、送信者がドメインAのメールサーバに対して認証する目的に合致します。
補足コラム
現代的なメール送信では、SMTP-AUTH に加えて送信時の機密性確保のために STARTTLS(あるいは SMTPS)で接続を暗号化し、ポート587(submission)を使う運用が一般的です。また、受信側で受信メールの正当性を判断するために SPF、DKIM、DMARC といったドメイン認証技術が併用されます。SMTP-AUTH が「誰がサーバを使えるか」を決める一方、SPF/DKIM/DMARC は受信者が「送信ドメインの正当性」を検証する役割です。
FAQ
Q: SMTP-AUTH と SPF はどちらが送信者認証ですか?
A: 用途が異なります。SMTP-AUTH は SMTP サーバへのログイン認証、SPF は送信元 IP とドメインの整合性を受信側が検査する仕組みです。
A: 用途が異なります。SMTP-AUTH は SMTP サーバへのログイン認証、SPF は送信元 IP とドメインの整合性を受信側が検査する仕組みです。
Q: 送信時に必ず SMTP-AUTH が必要ですか?
A: 組織内や信頼できるネットワーク内では省略される場合もありますが、外部から送信する際のリレー防止のために SMTP-AUTH が用いられるのが一般的です。
A: 組織内や信頼できるネットワーク内では省略される場合もありますが、外部から送信する際のリレー防止のために SMTP-AUTH が用いられるのが一般的です。
Q: SMTP-AUTH の認証情報は安全ですか?
A: 平文で送る場合は危険なので、通常は STARTTLS 等でセッションを暗号化してから認証します。
A: 平文で送る場合は危険なので、通常は STARTTLS 等でセッションを暗号化してから認証します。
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