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基本情報技術者 2014年 秋期 午前(科目A)79


問題文

著作権法によるソフトウェアの保護範囲に関する記述のうち、適切なものはどれか。

選択肢

アプリケーションプログラムは著作権法によって保護されるが、OSなどの基本プログラムは権利の対価がハードウェアの料金に含まれるので、保護されない。
アルゴリズムやプログラム言語は、著作権法によって保護される。
アルゴリズムを記述した文書は著作権法で保護されるが、そのアルゴリズムを用いて作成されたプログラムは保護されない。
ソースプログラムとオブジェクトプログラムの両方とも著作権法によって保護される。(正解)

著作権法によるソフトウェアの保護範囲に関する記述のうち、適切なものはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:が正解。ソースプログラムとオブジェクトプログラムの双方が著作権法上の著作物として保護されます。
  • 根拠:著作権法は思想やアルゴリズムなどのアイデアではなく、具体的な「表現」(コードやその翻訳形態)を保護するためです。
  • 差がつくポイント:アルゴリズムや言語自体は保護対象外となることが多く、実際のコードや文書化された表現に着目して正誤を判定します。

正解の理由

正解:
ソースプログラム(人が読めるプログラム表記)とオブジェクトプログラム(機械語や中間コードなど)は、同じプログラムの異なる「表現形態(翻訳や変換)」にあたり、著作権法はその具体的な表現を保護します。したがって、コンピュータ上で動作する形で表現されたオブジェクトコードも、元のソースコードの表現が反映されている限り保護の対象になります。逆に、アルゴリズムやプログラム言語の構造そのもの(アイデア・手法)は著作権の保護対象ではなく、表現されたコードや文書が保護される点が決定的な理由です。

よくある誤解

  • 「OSなど基本プログラムはハードウェア代に含まれるから保護されない」とする誤解:料金体系は著作権の有無に影響せず、創作的表現であれば保護されます。
  • 「アルゴリズムやプログラミング言語自体が著作権で保護される」との誤認:手法や考え方(アルゴリズム)は原則保護対象外で、表現された実装が対象です。
  • 「文書化されたアルゴリズムは保護されるが、プログラム本体は保護されない」との逆転誤認:文書化された表現も保護されますが、同時にそのアルゴリズムを具体化したプログラムも保護されます。

解法ステップ

  1. 問題文で「表現(ソースやオブジェクト)」「思想・方法(アルゴリズム)」「価格や契約条項」などどの観点が問われているかを確認する。
  2. 著作権法の基本は「表現を保護、アイデアは保護しない」ことを当てはめる。
  3. 各選択肢が「表現を保護する主張か」「アイデアを保護する主張か」を判別して正誤を決める。
  4. 特にソフトウェアではソースとオブジェクトの関係を「同一著作物の異なる表現」と理解しているかを確認する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 誤り。OSや基本ソフトウェアも創作的表現があれば著作権で保護される。ハードウェア料金に含まれるかどうかは著作権の有無とは無関係です。
  • イ: 誤り。アルゴリズムやプログラム言語の「アイデア」や「手法」そのものは著作権で保護されない。ただし、アルゴリズムを説明する文章や特定の実装コードは表現として保護されます。
  • ウ: 誤り。アルゴリズムを記述した文書は著作権で保護されるが、そのアルゴリズムを具現化したプログラム(ソースコード・オブジェクトコード)も同様に保護対象です。文書のみが保護され、実装が保護されないという主張は逆です。
  • エ: 正解。ソースプログラムとオブジェクトプログラムは同一の著作物の異なる表現形態としてともに著作権法の保護対象となります。

補足コラム

  • オブジェクトコードが保護されるという点は実務上重要です。バイナリの無断複製や改変は著作権侵害に該当する可能性があります。
  • ただし、実装に基づく特許(アルゴリズムの実用的応用が特許要件を満たす場合)や契約(ライセンス条項)による制限は別の法的枠組みで扱われます。著作権とライセンスは重なるが別問題です。
  • 一部の法域では相互運用性確保のためにデコンパイルが限定的に許される場合もあります(条件つきの例外)。試験問題では「表現 vs アイデア」の原則に注目してください。

FAQ

Q1: アルゴリズムを書いた論文は保護されますか?
A1: 論文中の表現(文章や図)は著作権で保護されますが、論文に書かれたアルゴリズムの「アイデア」自体は著作権では保護されません。
Q2: オブジェクトコードを解析・複製すると違法ですか?
A2: 無断で複製・配布すれば著作権侵害となる可能性が高いです。解析や逆コンパイルは法域や条件により例外があるため留意が必要です。
Q3: 勤務中に作ったプログラムの著作権は誰にありますか?
A3: 雇用契約や就業規則によって帰属が決まることが多いので、契約内容を確認してください。著作権法上の保護有無とは別の話として扱われます。

関連キーワード: 著作権法、ソフトウェア著作権、ソースコード、オブジェクトコード、アルゴリズム、プログラム言語、表現の保護、デコンパイル、ライセンス、著作物の表現
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