基本情報技術者 2010年 春期 午前(科目A) 問51
問題文
九つの作業からなるプロジェクトがある。作業Eの所要日数を9日から6日に短縮すると、このプロジェクトの最短作業日数を何日短縮できるか。

選択肢
ア:0(短縮できない)
イ:1(正解)
ウ:2
エ:3
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クリティカルパスと作業短縮影響【午前解説】
正解の理由
正解は イ(1日)です。
理由を数値で示すと、各経路の所要日数は次の通りです。
理由を数値で示すと、各経路の所要日数は次の通りです。
- A→B→C→G→I = 日
- A→D→E→G→I = 日(元の最長経路=クリティカルパス)
- A→D→F→H→I = 日
Eを9日→6日に短縮するとA–D–E–G–Iは日になりますが、他経路がまだ19日(最長)なのでプロジェクト全体は19日となり、工期短縮は日に制限されます。
解法ステップ
- 開始→終了までの全てのパスを列挙する(分岐ごとに組合せ)。
- 各パスの所要日数を合計する(例:A+D+E+G+I)。
- 最長のパス(プロジェクト全体の所要日数)と二番目に長いパスを特定する。
- 作業Eを短縮した場合、対象パスの長さがどれだけ短くなるか計算する。
- 実際の工期短縮は「元の最長経路長 − 短縮後の最長経路長」。短縮の上限は「元の最長経路長 − 二番目に長い経路長」による。
選択肢別の誤答解説
- ア: 0(短縮できない)
間違い。Eは元のクリティカルパス上にあり、ゼロ日ではない。Eを短縮すれば必ず影響が出る可能性があるが、他経路との比較が必要です。 - イ: イ(1) ← 正解
上述のとおり、最長経路が20日で次が19日、E短縮で最長が17日になるが全体は19日となるため短縮は1日。 - ウ: 2
間違い。Eを3日短縮しても、二番目に長い経路が19日のため2日短縮ではなく1日で止まる。 - エ: 3
間違い。Eの個別短縮量をそのまま工期短縮とする単純化ミス。別経路がボトルネックになるため最大で1日しか短縮できない。
よくある誤解
- 「Eを3日短縮したから工期も3日短縮される」と考える誤り。別経路が新たなボトルネックになる可能性を見落としがちです。
- クリティカルパスを特定せずに個別経路だけで判断するミス。必ず全経路を比較して最長と第二位を確認してください。
- 複数のクリティカルパスがある場合を無視すること。複数最長経路が同時に存在すると短縮効果の評価方法が変わります。
補足コラム
- クリティカルパス法(CPM)の考え方:プロジェクト全体の最短完了日数は、開始から終了までの「最長経路」の時間で決まります。個別作業の短縮が全体に効くかは、その作業がクリティカルパス上にあり、かつ他経路との差(スラック)を超えないかで決まります。
- 一般式(簡易):作業XをΔ短縮したときの全体短縮 = min(Δ, 長さ(最長経路) − 長さ(第二長経路))(当該作業が唯一の最長経路上にある場合)。複数のクリティカルパスがあるときは「複数経路を同時に短縮」する必要が出ます。
- 実務的対策:単一作業を短縮して効果が限定される場合、他の経路の作業も並行して短縮する方策(複数作業の圧縮)を検討します。
FAQ
Q1: 作業Eがクリティカルパス上でないときは?
A1: その場合、Eの短縮はプロジェクト全体に影響しない(短縮量は0)か、十分大きく短縮して初めて別の経路をクリティカルに変えるまで影響はありません。
A1: その場合、Eの短縮はプロジェクト全体に影響しない(短縮量は0)か、十分大きく短縮して初めて別の経路をクリティカルに変えるまで影響はありません。
Q2: 複数の経路が同じ最長長さ(複数クリティカルパス)のときは?
A2: いずれか一つの作業だけ短縮しても、別のクリティカルパスが残ればプロジェクト全体は短縮されない場合があります。全てのクリティカルパスで合計的に短縮効果を発揮する必要があります。
A2: いずれか一つの作業だけ短縮しても、別のクリティカルパスが残ればプロジェクト全体は短縮されない場合があります。全てのクリティカルパスで合計的に短縮効果を発揮する必要があります。
Q3: どうやって全パスを見落とさずに列挙する?
A3: ネットワーク図でノードごとの到着最早時刻(Earliest)と遅延許容(Latest)を計算することで、全パスの長さを効率的に把握できます。
A3: ネットワーク図でノードごとの到着最早時刻(Earliest)と遅延許容(Latest)を計算することで、全パスの長さを効率的に把握できます。
関連キーワード: クリティカルパス, CPM, 工期短縮, スラック, ネットワーク図, プロジェクトスケジューリング, PERT

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