基本情報技術者 2009年 秋期 午前(科目A) 問16
問題文
3台のコンピュータA〜Cが図のように接続されている場合、システム全体の稼働率は幾らか。ここで、A〜Cの稼働率は、すべて0.8とする。また、コンピュータA, Bによって構成されている並列接続部分については、A, Bのいずれか1台でも稼働していれば、当該部分は稼働しているものとする。

選択肢
ア:0.512
イ:0.768(正解)
ウ:0.928
エ:0.992
##: 並列と直列で構成されたシステムの稼働率計算【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論→A と B が並列、そこに C が直列接続された構成のため、並列部の稼働率 を C の と掛けて全体は となります。
- 根拠→並列は「全てが停止したときのみ停止」なので停止確率の積の補数を取り、直列は各要素が全て稼働して初めて全体が稼働します。
- 差がつくポイント→並列と直列で扱う演算(補数を取るか、直接積を取るか)が逆になる点を間違えないことが合否を分けます。
正解の理由
A と B は並列接続です。並列接続の稼働率は「少なくとも1台稼働する確率」なので、個々の停止確率を掛けたものの補数で求めます。A, B の稼働率がともに なので停止確率は 、並列部の停止確率は 、したがって並列部の稼働率は
。
この並列部と C(稼働率 )は直列接続なので全体稼働率はそれらの積で
。
よって正解は イ(0.768)です。
よくある誤解
- すべて直列と誤認して とする誤り。並列部がある点を見落とすと起きます。
- 逆に全て並列と誤認して とする誤り。接続トポロジーを正確に読むことが重要です。
解法ステップ
- 図から接続を確認:A と B が並列、そしてその出力が C と直列で接続されていると判断する。
- 並列部の稼働率を求める:停止確率 = 、並列部停止確率 = 、稼働率 = .
- 直列で全体稼働率を求める:並列部 と C の積 を計算する。
- 選択肢と照合して最も近い値を選ぶ(0.768 → イ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 0.512 — これは A,B,C を全て直列と誤認して を計算した値。並列部を見落としている。
- イ: 0.768 — 正解。AとBの並列部で を得て、それと C の を掛けた値。
- ウ: 0.928 — この値は例えば並列部の稼働率 と C の稼働率 を何らかの誤った和や補正で計算した誤り。直列なら積を取るべきで和にはならない。
- エ: 0.992 — これは A,B,C 全てを並列(少なくとも1台稼働)と誤認して を計算した場合の値。実際は C は直列であるため当てはまらない。
補足コラム
- 直列:全体稼働率 (各要素が同時に稼働する必要がある場合)。
- 並列(冗長化):全体稼働率 (少なくとも1つが稼働すれば良い場合)。
- k-out-of-n 冗長(k台以上の稼働で機能):二項分布や組合せを使って計算します。
- 実務では依存故障(共通原因故障)や修復を考慮すると単純な独立確率のモデルから外れるため注意が必要です。
FAQ
Q: 並列が3台以上なら計算方法は変わりますか?
A: 変わりません。並列の一般式は で、台数が増えても同じ式を使います。
A: 変わりません。並列の一般式は で、台数が増えても同じ式を使います。
Q: 故障確率で計算してから補数を取る理由は何ですか?
A: 並列では「少なくとも1つが稼働する」事象を扱うため、補事象(全て停止する)を求めてから補数を取る方が計算が簡単になるためです。
A: 並列では「少なくとも1つが稼働する」事象を扱うため、補事象(全て停止する)を求めてから補数を取る方が計算が簡単になるためです。
関連キーワード: 稼働率, 信頼性, 並列接続, 直列接続, 冗長化, 可用性, k‑out‑of‑n, 故障確率, 逆事象計算

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