基本情報技術者 2011年 春期 午前(科目A) 問38
問題文
LANにおいて、伝送距離を延長するために伝送路の途中でデータの信号波形を増幅・整形して、物理層での中継を行う装置はどれか。
選択肢
ア:スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)
イ:ブリッジ
ウ:リピータ(正解)
エ:ルータ
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リピータによる物理層中継【午前解説】
正解の理由
リピータは物理層デバイスであり、到達距離が短くなる原因の信号減衰や歪みを検出して波形を再生(タイミング補正・再整形)し増幅します。そのため単純に伝送距離を延長する目的に最適で、上位のフレーム構造やアドレス情報を処理せず、電気的・光学的信号をそのまま中継します。したがって「伝送波形を増幅・整形して物理層で中継する」という条件に一致するのはリピータだけです。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「伝送距離を延長」「伝送路の途中」「信号波形を増幅・整形」「物理層での中継」。
- OSI参照モデルでどの層が該当するかを特定:物理層(第1層)に該当する装置を探す。
- 選択肢の機能を層と照合して除外:スイッチ/ブリッジは第2層、ルータは第3層、リピータは第1層。
- 物理層で波形を再生・増幅する機能を持つものを正答として選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)
フレームの宛先MACアドレスを見て転送先ポートを決めるデータリンク層装置です。伝送距離の延長を目的とした波形再生が本来の機能ではありません。 - イ: ブリッジ
複数のLANセグメントを接続し、MACアドレスを基にフレームを転送または破棄するデータリンク層の機器であり、物理層での波形再生機能は持ちません。 - ウ: リピータ
物理層で電気または光の信号を増幅・整形して中継し、伝送距離を延長します。これが本問の正解です。 - エ: ルータ
ネットワーク層でIPパケットの経路選択と転送を行う装置で、物理信号の増幅・再整形は行いません。
よくある誤解
- 「スイッチやブリッジも中継するからリピータと同じ」は誤りです。スイッチ/ブリッジはデータリンク層でフレームを解析して転送先を決めます。
- 「ハブとリピータは同じ」と考える誤解。機能的には近い(ハブは多ポートリピータ)ですが、設問の一般的表現ではリピータが正答です。
- 「増幅だけすればよい」と思う人がいますが、単なる増幅では歪みも増やすため再整形(リジェネレーション)が重要です。
補足コラム
かつてのイーサネットでは中継器としてリピータやハブが広く使われていましたが、衝突ドメインを分割・管理できるスイッチの普及により物理層中継の用途は減少しました。光ファイバーでは光中継器(リピータ的な機器)や光増幅器が同様の役割を果たします。規格例としてはツイストペアの100Base-TXで最大100mと定められ、これを超える場合はリピータや中継機器が必要です。
FAQ
Q1: リピータとハブはどう違いますか?
A1: ハブは複数ポートを持つ多ポートリピータで、各ポートへ信号を再生して送出します。機能的には同じ物理層の役割ですが、表現上ハブはネットワーク機器、リピータは中継機器として区別されることがあります。
A1: ハブは複数ポートを持つ多ポートリピータで、各ポートへ信号を再生して送出します。機能的には同じ物理層の役割ですが、表現上ハブはネットワーク機器、リピータは中継機器として区別されることがあります。
Q2: リピータはどのOSI層の装置ですか?
A2: 物理層(第1層)です。フレームやパケットの内容を解析せず、信号を増幅・再生します。
A2: 物理層(第1層)です。フレームやパケットの内容を解析せず、信号を増幅・再生します。
Q3: 伝送距離を延ばす他の方法はありますか?
A3: 光ファイバーの使用、より高品質なケーブル、スイッチを用いたセグメント分割、ルータによるネットワーク分割などがあり、用途に応じて使い分けます。
A3: 光ファイバーの使用、より高品質なケーブル、スイッチを用いたセグメント分割、ルータによるネットワーク分割などがあり、用途に応じて使い分けます。
関連キーワード: LAN、リピータ、物理層、中継、増幅、再整形、ハブ、スイッチ、ブリッジ、ルータ

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