基本情報技術者 2013年 春期 午前(科目A) 問38
問題文
手順に示すセキュリティ攻撃はどれか。
〔手順〕
(1)攻撃者が金融機関の偽のWebサイトを用意する。
(2)金融機関の社員を装って、偽のWebサイトへ誘導するURLを本文中に含めた電子メールを送信する。
(3)電子メールの受信者が、その電子メールを信用して本文中のURLをクリックすると、偽のWebサイトに誘導される。
(4)偽のWebサイトと気付かずに認証情報を入力すると、その情報が攻撃者に渡る。
選択肢
ア:DDoS攻撃
イ:フィッシング(正解)
ウ:ボット
エ:メールヘッダインジェクション
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フィッシング攻撃【午前解説】
正解の理由
手順では攻撃者が偽のWebサイトを用意し、受信者をメールで誘導して認証情報を入力させています。これは「利用者を騙して機密情報(認証情報)を入力させる」典型的なフィッシングの定義に合致します。よって選択肢の中ではイ(フィッシング)が正解です。
解法ステップ
- 手順の目的を確認:何を達成しようとしているか(例:認証情報の入手)。
- 手段を確認:どのように実行しているか(偽サイト+メールで誘導)。
- 定義と照合:目的と手段が一致する攻撃の定義(フィッシング=偽サイトでの情報詐取)と照合する。
- 他選択肢との違いを検証:DDoSはサービス妨害、ボットは自動化された端末、メールヘッダ攻撃はヘッダ改ざんである点で不一致を確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア: DDoS攻撃
誤り。DDoSはサービスを停止させるために大量のトラフィックを送る攻撃であり、偽サイトで認証情報を盗む目的とは合致しません。 - イ: フィッシング
正解。メールで偽サイトへ誘導し、認証情報を入力させて盗む点がフィッシングの典型です。イが最適解です。 - ウ: ボット
誤り。ボットは自動化されたプログラムや感染端末群(ボットネット)を指し、攻撃手法そのもの(偽サイト誘導+情報詐取)とは異なります。 - エ: メールヘッダインジェクション
誤り。メールヘッダインジェクションはメール送信システムのヘッダを改ざん・注入する問題で、本文のURL誘導と偽サイトでの情報入力という手順とは一致しません。
よくある誤解
- 「偽サイト=マルウェア配布」と決めつける誤解:偽サイトはマルウェアを配布する場合もありますが、認証情報を盗むだけのフィッシングも多く、目的を見誤ると解答を誤ります。
- 「メールがある=メールヘッダの改変攻撃(メールヘッダインジェクション)」と混同する誤解:本文のURL誘導と偽サイトへの認証入力が主旨であり、ヘッダ改変の説明には一致しません。
- 「大量送信=DDoSやボット攻撃」と混同する誤解:大量送信や自動化はボットやDDoSに関連しますが、本問は個別誘導と情報詐取が焦点です。
補足コラム
フィッシングには多様な亜種があります。標的型(スピアフィッシング)は特定人物・組織を狙い個別の情報で信頼させる手口、クローンフィッシングは正規の通知を模した偽メールで既存の正規メールを偽装します。また「ファーミング(pharming)」はDNSやホストファイルを改ざんして正規ドメインへのアクセスを偽サイトへ誘導する技術で、見た目は似ていますが手段が異なります。対策としては送信ドメイン認証(SPF/DKIM/DMARC)、TLSの確認、2要素認証の導入、ユーザ教育とブラウザのフィッシング警告が有効です。
FAQ
Q1: フィッシングとファーミングの違いは何ですか?
A1: フィッシングはメールやSNSでユーザを騙して偽サイトへ誘導する手法、ファーミングはDNSや端末の設定を改ざんして正規ドメインを偽サイトへ直接誘導する手法です。手段が異なります。
A1: フィッシングはメールやSNSでユーザを騙して偽サイトへ誘導する手法、ファーミングはDNSや端末の設定を改ざんして正規ドメインを偽サイトへ直接誘導する手法です。手段が異なります。
Q2: なぜ2要素認証(2FA)が有効なのですか?
A2: パスワードが盗まれても、追加の認証要素(ワンタイムコードや物理トークン)が無ければ攻撃者はログインできないためリスクを大幅に低減します。
A2: パスワードが盗まれても、追加の認証要素(ワンタイムコードや物理トークン)が無ければ攻撃者はログインできないためリスクを大幅に低減します。
Q3: メールを受け取ったときに確認すべきポイントは?
A3: 送信元ドメインの正当性(SPF/DKIM検証)、リンク先のURL(表示と実際のリンク先が一致するか)、不審な差出人名や急かす表現の有無を確認します。
A3: 送信元ドメインの正当性(SPF/DKIM検証)、リンク先のURL(表示と実際のリンク先が一致するか)、不審な差出人名や急かす表現の有無を確認します。
Q4: 万一認証情報を入力してしまったらどうする?
A4: ただちにパスワードを変更し、可能なら2FAを有効化、金融関連なら口座停止やカードの停止など被害拡大防止措置を行ってください。
A4: ただちにパスワードを変更し、可能なら2FAを有効化、金融関連なら口座停止やカードの停止など被害拡大防止措置を行ってください。
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