基本情報技術者 2011年 春期 午前(科目A) 問51
問題文
ファストトラッキング技法を用いてスケジュールの短縮を行う。当初の計画は図1のとおりである。作業Eを作業E1、E2、E3に分けて、図2のように計画を変更すると、スケジュールは全体で何日短縮できるか。

選択肢
ア:1(正解)
イ:2
ウ:3
エ:4
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ファストトラッキングの短縮日数【午前解説】
正解の理由
図1では、作業 C は A の終点から出て F につながり、作業 E(9日)は B の終点から H の始点へ向かいます。経路ごとの日数は次のとおりです。
- A → B → E → H → I: 日(最長)
- A → B → D → G: 日
- A → C → F → H → I: 日
図1の全体は28日です。
図2では E を E1(3日)・E2(4日)・E3(2日)に分けています。E1 と E2 は B の終点から同時に始まり、E2 の終点から E1 の終点へダミーがあるので、E3 は E1 と E2 の両方が終わった後に始まります。
- E3 の開始:B の終点13日 + max(E1 3日, E2 4日) = 17日、E3 の終了:19日
- H の始点:max(E3 の終了19日, A → C → F の17日) = 19日、I の終了: 日
- A → B → D → G:27日(変わらない)
図2の全体は27日で、 日短縮できます。したがって正解は ア です。
解法ステップ
- 図1の経路をすべて列挙し、最長経路(28日)を求める。
- 図2で E を分割した部分の最早時刻を求める(E3 の開始は E1・E2 の遅い方の終了 = 17日)。
- 図2の経路をすべて列挙し、最長経路を求める(E 側は25日、D → G は27日)。
- 図1と図2の差(28 − 27 = 1日)が短縮日数。
選択肢別の誤答解説
- ア(1): 正解。E 側の経路は28日から25日へ3日短くなりますが、D → G の経路(27日)が新たに最長になるので、全体の短縮は1日です。
- イ(2): 誤り。D → G の経路を考えずに E 側の短縮だけを見たり、E3 の開始を E1 の終了(16日)と考えたりすると、短縮日数を大きく見積もってしまいます。
- ウ(3): 誤り。E 側の経路の短縮(28日 → 25日)をそのまま全体の短縮と考えた値です。
- エ(4): 誤り。E の9日が E1 + E3 の5日になったと考えて、9 − 5 = 4日と計算した値です。E2 とダミーにより E3 の開始は E2 の終了まで待つ必要があります。
よくある誤解
- 作業を分割すれば分割した分だけ短縮できる、と考える誤り。全体の日数は最長経路で決まるので、他の経路(本問では D → G)が最長になった時点でそれ以上は短縮されません。
- ダミー作業を無視する誤り。ダミーは日数0ですが、矢印の先の作業は矢印の元の作業の終了を待って始まります。
補足コラム
ファストトラッキングは、本来は順番に行う作業の一部を並行して進めることで期間を短縮する手法です。手戻りのリスクが増えるので、短縮できる日数とリスクを比べて採用を判断します。人員などの資源を追加して作業を短縮する手法はクラッシングといいます。
FAQ
Q1. E3 は E1 が終われば始められないのですか?
A1. 図2では E2 の終点から E1 の終点へダミーがあるので、E3 は E1 と E2 の両方が終わってから始まります。E3 の作業には E2 の成果も必要、という依存関係を表しています。
A1. 図2では E2 の終点から E1 の終点へダミーがあるので、E3 は E1 と E2 の両方が終わってから始まります。E3 の作業には E2 の成果も必要、という依存関係を表しています。
Q2. 図1と図2で D → G の経路は変わりますか?
A2. 変わりません。E の分割は D・G に影響しないので、D → G は27日のままです。
A2. 変わりません。E の分割は D・G に影響しないので、D → G は27日のままです。
関連キーワード: ファストトラッキング、クリティカルパス、スケジュール短縮、ダミー作業、アローダイアグラム

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