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基本情報技術者 2012年 春期 午前(科目A)68


問題文

コアコンピタンス経営を説明したものはどれか。

選択肢

企業内に散在している知識を共有化し、全体の問題解決力を高める経営を行う。
迅速な意思決定のために、組織の階層をできるだけ少なくした平型の組織構造によって経営を行う。
優れた業績を上げている企業との比較分析から、自社の経営革新を行う。
他社にはまねのできない、企業独自のノウハウや技術などの強みを核とした経営を行う。(正解)

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コアコンピタンス【午前解説】

正解の理由

選択肢の中で、コアコンピタンスの本質を正確に表しているのはです。コアコンピタンスは単なる知識共有や組織形態、ベンチマーキングではなく、企業が持つ模倣困難な技術・ノウハウやそれらを組み合わせた能力であり、結果的に複数市場へアクセスできたり顧客に独自の価値を提供したりする点が重要です。選択肢エは「他社にはまねのできない」「企業独自のノウハウや技術」という表現でこの核心を的確に示しています。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを抽出:「他社にはまねのできない」「独自のノウハウや技術」など核心表現を確認する。
  2. プラハラッド&ハメルの定義を思い出す:「市場アクセス」「顧客便益」「模倣困難性」の三要件が含まれているかを照合する。
  3. 各選択肢を照らし合わせる:キーワードや三要件に合致するものを選ぶ。合致しないものは除外する。
  4. 最終チェック:選んだ答が「持続的な競争優位」を説明しているか確認する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 企業内に散在する知識の共有化はナレッジマネジメントの説明であり、組織全体の問題解決力向上には有効だが、模倣困難性や市場での独自性を必ずしも説明していません。よってコアコンピタンスの定義とは異なります。
  • イ: 平型組織は迅速な意思決定を可能にする組織論の一つであり、コアコンピタンスそのものの説明ではありません。組織構造は手段であり、競争優位の源泉とは別です。
  • ウ: ベンチマーキング(優良企業との比較分析)は改善手法であり、他社を基に改革する行為は模倣の一種になりやすく、コアコンピタンスの「模倣困難性」に反します。
  • : 他社には真似できない自社固有のノウハウや技術を核とする点が、コアコンピタンス経営の定義と一致するため正解です。

よくある誤解

  • 「知識を共有すればコアコンピタンスになる」と考える誤り:知識共有は組織力向上に寄与するが、模倣困難性や市場付加価値の観点が不足する場合が多いです。
  • 「平型組織=コアコンピタンス創出」と混同する誤解:組織構造は迅速性に寄与しても、それ自体が競争優位の源泉となるとは限りません。
  • 「業績の良い他社を真似れば良い」と単純化する誤り:ベンチマーキングは改善の手段ですが、他社と同じことでは模倣されやすくコアにはなりません。

補足コラム

コアコンピタンスの概念は1990年にC.K.プラハラッドとゲイリー・ハメルが提唱しました。彼らは「コアコンピタンスは企業が複数の市場にアクセスする能力を与え、顧客に価値を提供し、競合が模倣しにくいこと」が重要だと述べています。実務では、本質的能力の棚卸し(コアの特定)、それを伸ばすための投資、外部リソースとの連携による事業展開が求められます。例として、ホンダのエンジン技術やキヤノンの光学・小型化技術はよく挙げられます。

FAQ

Q: コアコンピタンスとコア事業は同じですか?
A: いいえ。コアコンピタンスは企業の能力やノウハウそのもので、コア事業はその能力を生かしたビジネス領域を指します。能力と事業は別概念です。
Q: コアコンピタンスは複数持てますか?
A: はい。企業は複数のコアコンピタンスを持ち、それらを組み合わせて多様な事業展開を行うことが可能です。
Q: どうやって自社のコアコンピタンスを見つけますか?
A: 製品/技術が複数市場で通用するか、顧客に明確な価値を与えているか、競合が模倣しにくいかの観点で評価します。

関連キーワード: コアコンピタンス、競争優位、プラハラッドとハメル、模倣困難性、ナレッジマネジメント、ベンチマーキング
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