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基本情報技術者 2017年 春期 午前(科目A)01


問題文

集合を使った等式のうち、集合の内容によらず常に成立する等式はどれか。ここで、は和集合、は積集合を示す。

選択肢

(正解)

🔒 解説は解答すると表示されます

分配律と集合演算の恒等式【午前解説】

正解の理由

等式 は集合の分配律の典型形です。
要素法で示すと簡潔です。
  1. 左辺から右辺へ:
    任意の元 に属するとする。
    すると または であり、いずれの場合も かつ または です。
    よって
  2. 右辺から左辺へ:
    任意の元 に属するとする。
    すると かつ または であり、場合分けにより または
    よって
以上で両包含が示され、等式が常に成り立つことが分かります。

解法ステップ

  1. 分配律の基本形を思い出す: など。
  2. 与式を見て共通因子(ここでは )があるかを探す。
  3. 要素法で両包含を示すか、ベン図で領域を確認する。
  4. 他の選択肢は短時間で反例を与えて否定する(互いに素な集合を使う)。

選択肢別の誤答解説

  • ア:
    反例: のとき左辺は 、右辺は で等しくなりません。よって一般には成り立ちません。
  • イ:
    反例: のとき左辺は 、右辺は で不等。代数的には右辺は と整理でき、一般には異なります。
  • ウ:
    反例: のとき左辺は 、右辺は 。両辺の項の組み合わせが異なり恒等式ではありません。
  • エ:
    正しい。上の「正解の理由」で示した両包含により恒等です。

よくある誤解

  • 「和と積はどちらか一方しか分配しない」と誤解し、両方の分配形を覚えていない。実際には など両方の形が存在します。
  • 選択肢を見て直感で左右を入れ替え誤認する。たとえば共通因子 を外に出すことを忘れると誤答になります。
  • 反例を作らず式変形だけで判断し、簡単に否定できる式を見落とす(特に disjoint な集合を使うと早く反例が作れます)。

補足コラム

集合演算は論理演算(AND, OR)と強く対応します。今回の恒等式は論理で言えば に相当し、ブール代数の分配律そのものです。試験対策では
  • ベン図(Venn図)で視覚的に確認する練習、
  • 互いに素(disjoint)な集合や空集合を使った反例作り、
  • 要素法(一つの元 を追う)で両包含を示す方法、
    この3つを習得するとスピードと正確性が上がります。
簡単な確認用Python例(ランダムに集合を作って等式を確認):
import random
U = list(range(6))
def randset():
    return set(x for x in U if random.random()<0.4)
for _ in range(5):
    A,B,C = randset(), randset(), randset()
    lhs = (A & C) | (B & C)
    rhs = (A | B) & C
    print(A,B,C, lhs==rhs)

FAQ

Q1: 分配律は左右どちらにも成り立ちますか?
A1: はい。 の両方が成り立ちます。
Q2: 反例を作るときのコツは?
A2: 小さい集合(1〜3要素)で互いに素な集合や空集合を使うと、すぐに違いが見つかります。
Q3: ベン図と要素法、どちらが良いですか?
A3: 両方有用です。ベン図は直感的確認、要素法は厳密な証明に向きます。試験では要素法を短く書けると安心です。

関連キーワード: 集合、和集合、積集合、分配律、包含関係、ベン図、ド・モルガンの法則、集合演算、ブール代数
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