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基本情報技術者 2012年 秋期 午前(科目A)23


問題文

二つの安定状態をもつ順序回路はどれか。

選択肢

NANDゲート
加算器
コンデンサ
フリップフロップ(正解)

二つの安定状態をもつ順序回路はどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:二つの安定状態を持ち1ビットを保持できる回路はフリップフロップであり、選択肢はです。
  • 根拠:フリップフロップはビステーブル(2安定状態)素子で入力により0/1を保持する順序回路の基本要素だからです。
  • 差がつくポイント:組合せ回路と順序回路の違い(状態を持つか否か)を押さえ、コンデンサと混同しないことが重要です。

正解の理由

フリップフロップは「ビステーブルマルチバイブレータ」と呼ばれ、外部入力に応じて2つの安定状態(論理0または論理1)を取り、クロックや制御信号によりその状態を保持・更新します。これは「順序回路(状態を持つ回路)」の代表的素子であり、問題の条件に完全に一致します。よって正解はです。

よくある誤解

  • NANDゲートが単体で状態を持つと考える誤り:単体のNANDは組合せ回路であり出力は入力に即応するため「安定状態を保持する」ものではありません。
  • コンデンサは電荷を保持するため「状態を持つ」と捉える誤り:電荷は物理的に保持しますが、論理的に定義された2つの安定状態(0/1)を保証する順序回路とは区別されます。
  • 加算器を順序回路と混同する誤り:通常の加算器は入力のみで出力が決まる組合せ回路で、内部に状態を持たない設計が一般的です。

解法ステップ

  1. 問題文の条件(「二つの安定状態をもつ」)を正確に把握する。
  2. 各選択肢が「順序回路(状態を持つ)」か「組合せ回路/素子か」を分類する。
  3. 「状態を保持する」動作を持つのはフリップフロップのみであると判断する。
  4. よって正解はと決定する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: NANDゲート
    単体のNANDは組合せ論理素子であり、入力の組合せに応じて即時に出力が決まる。フィードバックを与えるとラッチ/フリップフロップを構成できるが、単体では「2安定状態を持つ順序回路」ではない。
  • イ: 加算器
    半加算器や全加算器は入力に依存して出力が決まる組合せ回路で、内部に永続的に状態を保持する機能は通常持たない。したがって該当しない。
  • ウ: コンデンサ
    電荷を蓄える素子でありアナログ的に電圧を保持するが、論理的な2安定状態を保証する順序回路素子とは性質が異なる。時間経過や漏れで変化し、デジタル「記憶素子」としての定義とは別物である。
  • エ: フリップフロップ
    2安定状態を持ち1ビットの情報を保持・更新する順序回路素子。D, JK, SRなどの種別があり、問題文の条件に合致するため正解。

補足コラム

フリップフロップは順序回路の基本構成要素で、レジスタやカウンタ、メモリの構成ブロックになります。ラッチ(レベル感応)とフリップフロップ(エッジ感応)は似ていますが、クロックの扱いで動作が異なります。また、実際の設計ではメタ安定性、セットアップ時間・ホールド時間などのタイミング特性を考慮する必要があります。

FAQ

Q: ラッチとフリップフロップは同じですか?
A: 似ていますが異なります。ラッチはレベル感応(入力が有効な期間中に出力が変化)で、フリップフロップはエッジ感応(クロックの立ち上がり/立ち下がりでのみ状態を更新)です。
Q: NANDゲートを使ってフリップフロップを作れますか?
A: はい。2つ以上のNAND(またはNOR)をフィードバック接続するとRSラッチなどのビステーブル構成が作れます。ただし単体のNANDは状態を保持しません。
Q: コンデンサはメモリ素子になりませんか?
A: DRAMではコンデンサの電荷をビットとして使いますが、定期的なリフレッシュが必要であり、問題文の「二つの安定状態をもつ順序回路」という文脈ではフリップフロップの方が適切な答えです。

関連キーワード: 順序回路, フリップフロップ, ビステーブル, ラッチ, 組合せ回路, メタ安定性, セットアップ時間, ホールド時間, Dフリップフロップ, RSラッチ
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