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基本情報技術者 2018年 秋期 午後 問07


広告制作業務の現状把握と改善に関する次の記述を読んで、設問1~3に答えよ。

 X社は、新聞、雑誌、カタログ誌などの紙媒体に掲載する広告(以下、紙広告という)及びインターネット上のWebサイトに掲載する広告(以下、Web広告という)を取り扱う広告制作会社であり、複数の拠点で業務を行っている。  各拠点では、担当するエリア内で営業活動を行い、エリア内の顧客から受け取った広告原稿を基に、広告を制作する。各拠点の体制を、図1に示す。
基本情報技術者試験(平成30年 午後 問7 図1)
 X社では、広告原稿の受渡しを手渡しで行っている。制作部門では、営業部門から広告原稿をいつ受け取り、営業部門にいつ返却のために渡したかを、授受管理簿に記録する。授受管理簿には、広告原稿を用いて作業を行う担当者が誰であるかも、併せて記入している。授受管理簿の様式を、図2に示す。
基本情報技術者試験(平成30年 午後 問7 図2)
〔制作部門での作業の流れ〕 (1) 管理グループの作業1  ① 営業部門から受け取った広告原稿を確認し、授受管理簿の通番、受付日、営業担当者、顧客名、紙広告原稿枚数、Web広告原稿枚数の欄に記入する。ここで、広告原稿が紙広告又はWeb広告の一方だけの場合は、広告原稿のない方の原稿枚数は“―”とする。  ② 広告原稿の形式的な点検(枚数の過不足、折れや汚れの有無など)を行う。  ③ 点検の結果、不備がある場合は、返却のために広告原稿を営業部門に渡す。授受管理簿の返却日、返却事由の欄に記入する。返却事由は“原稿不備”とする。営業部門に渡すときに、待ちは発生しない。  ④ 点検の結果、不備がない場合は、作業担当者を決定し、審査担当者、紙広告作成担当者、Web広告作成担当者の欄に記入する。ここで、広告原稿が紙広告又はWeb広告の一方だけの場合は、広告原稿のない方の作成担当者は“―”とする。記入した後、広告原稿を審査担当者に渡す。審査担当者に渡すときに、待ちは発生しない。
(2) 審査グループの作業  ① 広告原稿の内容がX社の広告制作基準に違反していないかどうかを審査し、審査結果を“適”又は“不適”として、審査票を起票する。  ② 広告原稿と審査票を管理グループに渡す。管理グループに渡すときに、待ちは発生しない。
(3) 管理グループの作業2  ① 審査結果が“不適”であれば、審査票の写しをとり、審査票の原本は保管する。その写しを添えて、返却のために広告原稿を営業部門に渡す。授受管理簿の返却日、返却事由の欄に記入する。返却事由は“基準違反”とする。営業部門に渡すときに、待ちは発生しない。  ② 審査結果が“適”であれば、審査票の原本を保管し、広告原稿を紙広告とWeb広告とに分けて、それぞれを決定している作成担当者に渡す。  ・他の作業を行っている場合は、作業の終了を待って渡す。  ・他の作業を行っていない場合は、すぐに渡す。
(4) 作成グループの作業  ① 受け取った広告原稿を基に、広告を作成する。  ② 作成完了後、作成担当者が、作成した広告(以下、作成済広告という)と広告原稿を管理グループに渡す。管理グループに渡すときに、待ちは発生しない。
(5) 管理グループの作業3  ① 紙広告とWeb広告について、受け取った広告原稿と作成済広告がそろっているかどうかを授受管理簿と照合して確認する。  ② 確認の結果、紙広告とWeb広告について、どちらかに不足がある場合は、必要なものが全てそろうまで待つ。  ③ 確認の結果、紙広告とWeb広告について、必要なものが全てそろっている場合は、営業部門に広告原稿と作成済広告を渡す。授受管理簿の返却日、返却事由の欄に記入する。返却事由は“作成完了”とする。営業部門に広告原稿と作成済広告を渡すときに、待ちは発生しない。

設問1:

問題文を見る
 10月11日における授受管理簿を、図3に示す。通番6の行の広告原稿については、〔制作部門での作業の流れ〕(1)④の作業を実施し、完了したところである。図3中のに入れる適切な答えを、解答群の中から選べ。
基本情報技術者試験(平成30年 午後 問7 図3)
解答群 基本情報技術者試験(平成30年 午後 問7 設問1 解答群)

模範解答

ア

解説

解答の導き方

通番6の行について、作業の流れのどの段階まで進んでいるかを確認します。設問には、(1)④の作業を実施して完了したところだとあります。
(1)④では、まず広告原稿に不備がない場合に、審査担当者と作成担当者を決めて授受管理簿に記入します。その後、広告原稿を審査担当者に渡します。つまり、通番6は担当者を記入した段階であり、まだ審査や広告の作成は終わっていません。
このため、営業部門に返却する段階には達しておらず、返却日と返却事由は空欄です。「原稿不備」と記入するのは、(1)③で点検の結果、不備があった場合です。
次に、通番6の原稿の種類を見ます。紙広告原稿枚数は「―」で、Web広告原稿枚数は「5枚」です。本文には、広告原稿が片方だけの場合、原稿のない方の作成担当者は「―」にするとあります。したがって、紙広告作成担当者は「―」ですが、Web広告作成担当者は記入します。
また、(1)④では審査担当者も決めて記入します。これらの条件を選択肢と照らし合わせると、返却日・返却事由が空欄で、審査担当者が佐藤、紙広告作成担当者が「―」、Web広告作成担当者が渡辺となっているアが該当します。

誤りやすいポイント

  • 受付日を返却日と取り違えないようにします。通番6の受付日は10月11日ですが、この時点ではまだ返却していないので、返却日は空欄です。
  • 紙広告がないからといって、Web広告の作成担当者まで「―」にするわけではありません。原稿がない側だけを「―」にします。
  • 「原稿不備」と記入するのは、(1)③の点検で不備が見つかった場合です。通番6は(1)④まで進んでいるので、原稿不備として返却する状況ではありません。

FAQ

Q: 返却日と返却事由は、広告制作が終わるまでずっと空欄ですか?
A: 返却日と返却事由は、広告原稿を営業部門に返すときに記入します。原稿不備や基準違反による返却、作成完了後の返却など、返却する段階で記入します。
Q: Web広告の作成担当者が必要なのはなぜですか?
A: 通番6にはWeb広告原稿があるためです。Web広告を作成する担当者を決めて記入する必要があります。
Q: 「原稿不備」と「基準違反」は、どちらも不備を表すのですか?
A: 意味が異なります。「原稿不備」は、枚数の過不足や汚れなど、形式的な点検で見つかる不備です。「基準違反」は、審査で広告制作基準に違反していると判断された場合です。

関連キーワード: 業務フロー、作業担当者、授受管理簿、業務プロセス、例外処理

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 作成グループにおいて、広告原稿の“紛失事故”騒動が発生した。“紛失事故”の原因は、Web広告作成担当者が、広告原稿を保管した場所を勘違いしていたことであった。広告原稿は翌日に発見されて事なきを得たが、X社の作業方法では、広告原稿をグループ間で受け渡すとき及び営業部門に渡すときに待ちが発生する場合がある。この場合に、一時的な保管が必要となって、“紛失事故”が誘発されるおそれがある。  〔制作部門での作業の流れ〕のうち、作成グループの作業以外の作業で、広告原稿の一時的な保管に伴って“紛失事故”が誘発されるおそれがある作業として適切な答えを二つ、解答群の中から選べ。   解答群  ア:管理グループの作業1  イ:管理グループの作業2  ウ:管理グループの作業3  エ:審査グループの作業

模範解答

イウ

解説

解答の導き方

この設問では、作成グループ以外の作業のうち、広告原稿などを渡すときに待ちが発生し、その間に一時保管が必要になる作業を探します。
まず、選択肢アの管理グループの作業1を確認します。原稿に不備があれば営業部門に返却し、不備がなければ審査担当者に渡します。どちらの場合も、本文には「待ちは発生しない」とあります。そのため、受渡しを待つ間に原稿を一時保管する作業には当たりません。
次に、選択肢イの管理グループの作業2です。審査結果が「適」の場合、管理グループは広告原稿を作成担当者に渡します。このとき「他の作業を行っている場合は、作業の終了を待って渡す」とあります。担当者が作業を終えるまで、管理グループが広告原稿を持って待つことになるため、一時保管が必要です。
選択肢ウの管理グループの作業3でも、待ちが発生します。紙広告とWeb広告の作成済広告などがそろっているかを確認し、「必要なものが全てそろうまで待つ」とあります。先に届いた広告原稿や作成済広告は、もう一方が届くまで管理グループで保管されます。ここでも一時保管に伴う紛失のおそれがあります。
最後に、選択肢エの審査グループの作業では、審査後に広告原稿と審査票を管理グループに渡します。本文には、この受渡しで「待ちは発生しない」とあります。審査に時間がかかることと、受渡しの際に待ちが発生することは別なので、該当しません。
したがって、一時保管に伴う紛失のおそれがあるのは、管理グループの作業2と管理グループの作業3です。

誤りやすいポイント

  • 作業に時間がかかることと、受渡しの際に待ちが発生することを混同しないようにします。設問では、受渡しを待つために一時保管が必要になるかがポイントです。
  • 管理グループの作業1や審査グループの作業では、本文に「待ちは発生しない」とあります。作業の流れに登場するだけで選ばないようにします。
  • 管理グループの作業3では、紙広告かWeb広告の一方が先に届いた場合、その一方をもう一方がそろうまで保管することを見落とさないようにします。

FAQ

Q: 管理グループの作業2では、なぜ原稿を一時保管するのですか?
A: 作成担当者が別の作業中なら、その作業が終わるまで原稿を渡せません。その間、管理グループが原稿を持って待つためです。
Q: 管理グループの作業3では、何を待っているのですか?
A: 紙広告とWeb広告の必要なものが全てそろうのを待っています。先に届いたものは、そろうまで管理グループで保管されます。
Q: 審査グループの作業は、なぜ該当しないのですか?
A: 審査の作業時間ではなく、受渡し時の待ちの有無を見ます。本文では、審査グループから管理グループへ渡すときに待ちは発生しないとされています。

関連キーワード: 業務フロー、作業待ち、受渡し管理、一時保管、進捗管理

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 X社では、“紛失事故”が誘発されるおそれを低減させ、管理グループの作業を軽減させるために、広告原稿については、電子化を行って、サーバ上で共有することで、これまでの手渡しによる受渡しの作業をなくすことを構想している。広告原稿を電子化する時点の候補として、営業部門が制作部門に渡す直前(以下、営業出口という)と、制作部門が営業部門から受け取った直後(以下、制作入口という)が挙がっている。ここで、作成済広告の受渡しは、手渡しのままとする。  次の記述中のに入れる適切な答えを、解答群の中から選べ。    図3の通番4に対応する制作部門での一連の作業において管理グループが行った作業を、表1に整理した。項番1の受渡し作業に関して、広告原稿、審査票、作成済広告のそれぞれについて、管理グループが受けの作業を行った件数と、管理グループが渡しの作業を行った件数の合計は9件であった。広告原稿の電子化をどこで行うかによって、項番1の受渡し作業のうち、手渡しによる作業の合計の件数は異なる。営業出口で行った場合はa件になり、制作入口で行った場合はb件になる。ここで、電子化を制作入口で行った場合には、営業部門への渡しは手渡しで行うものとする。
基本情報技術者試験(平成30年 午後 問7 表1)
a, bに関する解答群  ア:2  イ:3  ウ:4  エ:5  オ:6  カ:7  キ:8  ク:9

模範解答

a:イ、b:エ

解説

解答の導き方

図3の通番4は、紙広告の原稿が「5枚」で、Web広告の原稿は「―」です。したがって、この仕事では紙広告だけが作られます。
まず、電子化をしない場合に、管理グループが行う受渡し作業を数えます。ここで数えるのは原稿の枚数ではなく、書類などを受け取ったり渡したりする作業の件数です。
受渡し作業件数どの作業か
広告原稿の受け(対営業部門)1営業部門から原稿を受け取る
広告原稿の渡し(対営業部門)1作成完了後、原稿を営業部門に渡す
広告原稿の受け(制作部門内)2審査グループから受け取る。作成グループからも受け取る
広告原稿の渡し(制作部門内)2審査グループに渡す。紙広告の作成担当者にも渡す
作成済広告の受け(制作部門内)1紙広告の作成担当者から受け取る
作成済広告の渡し(対営業部門)1作成済広告を営業部門に渡す
審査票の受け(制作部門内)1審査グループから受け取る
合計9表1の合計と一致
電子化で手渡しがなくなるのは、広告原稿の受渡しです。一方、問題文には「作成済広告の受渡しは、手渡しのまま」とあります。また、審査票を電子化するとは書かれていないため、作成済広告と審査票の受渡しは手渡しのままです。
このため、広告原稿以外の手渡し作業は、作成済広告の受けと渡し、審査票の受けの合計3件です。
  • 営業出口で電子化する場合
    営業部門が制作部門に渡す前に原稿を電子化します。原稿はサーバ(データを保管し、複数の人が利用できるコンピュータ)上で共有されるため、営業部門との受渡しも、制作部門内での受渡しも手渡しではなくなります。原稿の受渡し6件がなくなり、残る手渡し作業は3件です。したがって、aは**3件(イ)**です。
  • 制作入口で電子化する場合
    原稿を受け取った後に電子化するため、制作部門が営業部門から原稿を受け取る作業は手渡しのままです。また、問題文で「営業部門への渡しは手渡しで行う」と指定されています。つまり、広告原稿の受けと渡しがそれぞれ1件、手渡しで残ります。これに、原稿以外の手渡し作業3件を加えると、合計は5件です。したがって、bは**5件(エ)**です。

誤りやすいポイント

  • 「5枚」の原稿を5件として数えないようにします。ここで数えるのは、原稿の枚数ではなく受渡し作業の件数です。
  • 広告原稿を電子化しても、作成済広告や審査票まで電子化されるわけではありません。手渡しのまま残るものを確認します。
  • 制作入口での電子化では、電子化する前の営業部門からの受取りと、指定された営業部門への返却が手渡しのままです。制作部門内の原稿受渡しとは分けて考えます。

FAQ

Q: 営業出口で電子化すると、営業部門への返却も手渡しではなくなるのですか?
A: はい。営業出口では、営業部門が原稿を渡す前に電子化します。原稿をサーバ上で共有するため、返却時も紙の原稿を手渡す作業はありません。
Q: 制作入口で電子化する場合、制作部門内の原稿受渡しはどうなりますか?
A: 制作入口で原稿を電子化した後は、サーバ上で共有できます。そのため、審査グループや作成担当者との原稿の受渡しは手渡しではなくなります。
Q: 審査票の受渡しも電子化の対象ですか?
A: いいえ。電子化の対象として説明されているのは広告原稿です。審査票の受渡しは手渡しのままとして数えます。

関連キーワード: 電子化、サーバ、業務フロー、文書管理、業務改善

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