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基本情報技術者 2023年 科目A10


問題文

図のような構成と通信サービスのシステムにおいて、Webアプリケーションの脆弱性対策のためのWAFの設置場所として、最も適切な箇所はどこか。ここで、WAFには通信を暗号化したり、復号したりする機能はないものとする。
基本情報技術者 2023年 科目A 問10の問題画像

選択肢

a
b
c(正解)
d

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WAF設置位置【午前解説】

正解の理由

設問で「WAFには通信を暗号化したり、復号したりする機能はない」と明示されています。WAFがリクエストヘッダや本文を検査するには平文(復号済み)のHTTPが流れている箇所でなければなりません。図ではSSLアクセラレータでHTTPS(TLS)が終端され、下流に平文のHTTPが流れる箇所が (SSLアクセラレータとWebサーバの間、HTTPの線)です。したがってWAFを置くべき場所は です。

解法ステップ

  1. 図の各接続に書かれたプロトコル(HTTPS/HTTP)を確認する。
  2. WAFが暗号化通信を復号できない前提なので、暗号化(HTTPS/TLS)された経路上には置けないと判断する。
  3. 平文のHTTPが流れている接続箇所を探す(SSL終端後)。
  4. その位置にWAFを置けば、HTTPリクエスト/レスポンスの内容を検査できるため正解とする。

選択肢別の誤答解説

  • ア: a — インターネット側からファイアウォールに入る箇所でありプロトコルはHTTPS。暗号化されたままのトラフィックなので、復号機能がないWAFでは検査できません。
  • イ: b — ファイアウォールとSSLアクセラレータ間もHTTPSで暗号化状態です。ここもWAF単体では内容検査不可です。
  • ウ: c — (正答)SSLアクセラレータでTLSが終端され、平文のHTTPが流れる箇所です。WAFはここでヘッダやボディを検査でき、Webアプリの脆弱性対策が可能です。
  • エ: d — Webサーバとデータベースサーバ間の接続で、これはDBアクセス用のトラフィックです。WAFは主にHTTP層の保護が目的なので、DBアクセス経路に置いてもWebアプリ脆弱性対策には寄与しません。

よくある誤解

  • 「ファイアウォールの前に置けば先に検査できる」:ファイアウォール前は暗号化されたままのことが多く、WAFが復号できないと意味がありません。
  • 「WAFは何でも防げる」:WAFは入力検査やシグネチャ、振る舞い検出で多くの攻撃を緩和しますが、完全な防御ではなく設定やルールの適切さに依存します。
  • 「DB間の通信を守れば安全」:DB保護は重要ですが、SQLインジェクション等はHTTP層での入力検査で防ぐことが多く、WAFはWeb層での対策が主です。

補足コラム

  • WAFを暗号化トラフィックの段階で検査したい場合、WAF自体にTLS終端(証明書と秘密鍵を持ち復号する機能)が必要です。図のようにSSLアクセラレータがTLS終端を担当している構成では、WAFをSSLアクセラレータの「後ろ」に置くか、WAFをSSLアクセラレータと統合する設計が現実的です。
  • WAFの動作モードには「リバースプロキシ(TLS終端して検査)」「インライン(透明モード)」「監視専用(ミラーリング)」などがあり、配置や証明書管理、パフォーマンス要件に応じて選びます。

FAQ

Q1: WAFがTLS復号機能を持っていれば場所は変えられますか?
A1: はい。WAFがTLS終端できるならインターネット寄り(aやb)に置いても暗号化を復号して検査できます。ただし証明書管理や性能、法的・運用面の考慮が必要です。
Q2: SSLアクセラレータとWAFを同一装置にまとめられますか?
A2: 技術的には可能で、TLS終端→検査→バックエンドに転送する一体型(リバースプロキシ)で運用されることもあります。運用負荷軽減やレイテンシの改善が期待できます。
Q3: WebサーバとDB間(d)にWAFを置く意味はありますか?
A3: 通常はありません。DBトラフィックは別プロトコル(SQL等)であり、WAFはHTTP層の保護が主です。DB保護はファイアウォールやDB側のアクセス制御・監査で対処します。

関連キーワード: WAF、SSLターミネーション、SSLアクセラレータ、HTTPS、HTTP、TLS終端、リバースプロキシ、インライン検査、Webアプリ脆弱性対策
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