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情報セキュリティマネジメント 2017年 秋期 午前(科目A)17


問題文

ステガノグラフィはどれか。

選択肢

画像などのデータの中に、秘密にしたい情報を他者に気付かれることなく埋め込む。(正解)
検索エンジンの巡回ロボットにWebページの閲覧者とは異なる内容を送信し、該当Webページの検索順位が上位に来るように検索エンジンを最適化する。
検査対象の製品に、JPEG画像などの問題を引き起こしそうなテストデータを送信し読み込ませて、製品の応答や挙動から脆弱性を検出する。
コンピュータに認識できないほどゆがんだ文字が埋め込まれた画像を送信して表示し、利用者に文字を認識させて入力させることによって、人が介在したことを確認する。

🔒 解説は解答すると表示されます

ステガノグラフィ【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

選択肢は、画像や音声などのデータの中に「秘密の情報を目立たない形で埋め込む」ことを説明しています。これがステガノグラフィ(steganography:情報を目立たない形で隠す技術)です。ステガノグラフィは「見られても気づかれないこと」を目的とし、暗号化(encryption:内容を読めなくする技術)とは目的が異なります。
他の選択肢は、検索エンジン対策(クローキング)、テスト手法(ファジング/fuzzing)、人間確認テスト(CAPTCHA)を説明しており、隠し情報の埋め込みとは別の概念です。

解法ステップ

  1. 選択肢を一つずつ読み、キーワードを探します。たとえば「埋め込む」「気付かれることなく」は「隠す」行為を示します。
  2. 「隠す(hide)」を説明する用語がステガノグラフィかを確認します。英語のsteganographyは「隠された書き方」の意で、メディアに情報を埋めることを指します。
  3. 他の選択肢のキーワード(検索エンジン、テストデータ、文字を認識させる)と照らし合わせ、概念が一致するか見ます。
  4. 一致する選択肢がステガノグラフィなので、それが正解です。

選択肢別の誤答解説

  • ア: ステガノグラフィ(正解)
    • 画像や音声の中に秘密を埋め込む技術です。よく使われる手法にLSB(Least Significant Bit:最下位ビット)を利用する方法があります。LSBは画像データの最も影響の小さいビットに情報を書き込むため、見た目や音にほとんど変化が出ません。
    • 暗号化と違い「隠す」ことが目的なので、見つからなければデータはそのまま読める場合もあります(暗号化と併用することも多いです)。
  • イ: クローキング(Cloaking:検索エンジン向けの欺瞞)
    • 検索エンジンには別の内容を見せ、検索順位を操作する手法です。SEOの不正行為に相当します。ステガノグラフィではありません。
  • ウ: ファジング(Fuzzing/ファズテスト)に近い説明
    • 不正・脆弱性検出のために、不適切な入力や乱数のようなデータを送って挙動を観察する手法がファジングです。これも隠し情報の埋め込みではありません。
  • エ: CAPTCHA(Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart:人間とボットを分けるテスト)
    • 歪んだ文字画像でユーザーが人間かどうかを判断する技術です。人の入力を要求する点でステガノグラフィとは目的も仕組みも異なります。

よくある誤解

  • ステガノグラフィは暗号化と同じだと考える誤解
    • 暗号化は「読めなくする」こと、ステガノグラフィは「存在を目立たなくする」ことです。両方を組み合わせるとより隠蔽性が高まります。
  • 画像に埋め込めば完全に安全だと思う誤解
    • ステガノアナリシス(steganalysis:隠し情報の検出技術)で検出されることがあります。サイズや統計の不自然さに着目されます。

補足コラム

現実の利用例と対策のイメージ:
  • 正当な用途:デジタル透かし(著作権情報を埋め込む)、医療画像へのメタデータ埋め込みなど。
  • 悪用例:マルウェアが外部とやり取りする際に指令を画像内に隠して通信する(C2チャネル)。
    運用面では、メールやWeb経由で受信するメディアファイルの扱いに注意します。社内での対策例としては、ファイルのアップロード制限、DLP(Data Loss Prevention:機密データ漏えい防止)製品の導入、疑わしいファイルの隔離と解析があります。
身近な例え:封筒の中に普通の手紙と一緒に小さく折りたたんだメモを挟むようなものです。外から見ても封筒は普通に見えるため、気づかれにくいという点がステガノグラフィと似ています。

FAQ

Q1: ステガノグラフィは違法ですか?
A1: 技術自体は中立です。著作権保護やプライバシー保護のための正当な用途もありますが、犯罪に使えば違法行為になります。
Q2: 見つける方法はありますか?
A2: はい。統計解析や特定ツールによるステガノアナリシスで検出できます。完全に発見不可能というわけではありません。
Q3: 防御の第一歩は何ですか?
A3: 不審なメディアファイルの取扱いを厳格化することです。外部からの画像や音声ファイルの無検証受信を避けるポリシーが有効です。

関連キーワード: ステガノグラフィ、LSB、ステガノアナリシス、デジタル透かし、クローキング、ファジング、CAPTCHA、暗号化、データ漏えい対策
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