情報セキュリティマネジメント 2018年 秋期 午前(科目A) 問13
問題文
ゼロデイ攻撃の特徴はどれか。
選択肢
ア:脆弱性に対してセキュリティパッチが提供される前に当該脆弱性を悪用して攻撃する。(正解)
イ:特定のWebサイトに対し、日時を決めて、複数台のPCから同時に攻撃する。
ウ:特定のターゲットに対し、フィッシングメールを送信して不正サイトに誘導する。
エ:不正中継が可能なメールサーバを見つけて、それを踏み台にチェーンメールを大量に送信する。
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ゼロデイ攻撃【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
アが正解です。ゼロデイ攻撃は、ソフトウェアなどの「脆弱性(セキュリティ上の欠陥)」が見つかっても、その欠陥を修正する「セキュリティパッチ(脆弱性を直すソフトの更新)」がまだ提供されていない段階で、その欠陥を利用して行う攻撃を指します。英語の "zero day" は「修正の猶予(0日)」を意味し、ベンダーに対策を取る時間がない点が特徴です。したがって、脆弱性が修正される前に攻撃するという内容を述べたアが該当します。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「脆弱性」「パッチ」「提供される前」などがあるか確認する。
- 「ゼロデイ」の意味を思い出す:修正が出る前に攻撃されること。
- 各選択肢の用語を置き換えて比較する。該当するのが「修正前に悪用する」ものかどうかで判断する。
- 分からないときは他の選択肢(DDoS、フィッシング、メール踏み台)と対比して除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア:正解。脆弱性が公表・修正される前にそれを突く攻撃。攻撃者は「エクスプロイト(脆弱性を利用する手法やプログラム)」を使います。
- イ:誤り。日時を決めて複数台から同時に攻撃するのはDDoS(分散サービス妨害:Distributed Denial of Service)攻撃の特徴です。ゼロデイの定義とは異なります。
- ウ:誤り。フィッシングは、偽メールで利用者を騙して情報を奪う手口です(例:銀行を名乗るメールでログイン情報を入力させる)。脆弱性とパッチ提供の有無は本質ではありません。
- エ:誤り。不正中継可能なメールサーバを踏み台に大量送信するのは、オープンリレー等を悪用したメール大量送信(スパム)や踏み台攻撃です。これもゼロデイ攻撃の定義ではありません。
よくある誤解
- 「ゼロデイ=新しい攻撃手法そのもの」と考える誤解:ゼロデイは「修正が間に合っていない脆弱性を利用すること」を指します。手法自体は既知のエクスプロイトでもあり得ます。
- 「パッチが出たら完全に安全」ではない:パッチ適用が遅れるシステムや、パッチ適用が難しい機器は依然リスクがあります。また、攻撃がコード化されるとパッチ適用前に急速に広がることがあります。
- 「ゼロデイは必ず狙われた個別ターゲットだけに使われる」と思う誤り:国家レベルの標的型だけでなく、広範囲に悪用される場合もあります。
補足コラム
ゼロデイの脆弱性発生から修正までの流れ(簡易)
- 発見者が脆弱性を見つける。
- ベンダーへ報告される(責任ある公開)か、攻撃者が先に使うか分かれる。
- ベンダーが対策を作り、セキュリティパッチを公開する。
ゼロデイは「攻撃者がパッチ公開前に利用する」段階を指します。
職場での運用イメージ(対策の例)
- パッチマネジメント(更新管理):重要度に応じて迅速に適用する手順を定める。
- 防御の多層化(Defense in depth):アンチウイルス、ファイアウォール、WAF(Web Application Firewall:ウェブアプリの不正を防ぐ装置)、IDS/IPS(侵入検知・防御システム)を組み合わせる。
- 権限管理:不要な管理者権限を与えない。攻撃で広がるリスクを減らす。
- バックアップとリカバリ手順:被害を最小化するための復旧計画を用意する。
FAQ
Q1. ゼロデイ攻撃はどうやって見つかるのですか?
A1. 攻撃の痕跡(ログ異常、未知のマルウェア挙動)や外部の脅威情報(セキュリティベンダーのアラート)で発覚することが多いです。侵入検知システムやログ監視が重要です。
A1. 攻撃の痕跡(ログ異常、未知のマルウェア挙動)や外部の脅威情報(セキュリティベンダーのアラート)で発覚することが多いです。侵入検知システムやログ監視が重要です。
Q2. アンチウイルスで防げますか?
A2. 一部は防げますが、ゼロデイは既知のシグネチャにないため検出されにくいことがあります。振る舞い検知や多層防御が有効です。
A2. 一部は防げますが、ゼロデイは既知のシグネチャにないため検出されにくいことがあります。振る舞い検知や多層防御が有効です。
Q3. すぐにできる現場対策は?
A3. ソフトウェアの定期更新、不要なサービスの停止、権限の最小化、ネットワーク分離(重要系を隔離)を実施してください。
A3. ソフトウェアの定期更新、不要なサービスの停止、権限の最小化、ネットワーク分離(重要系を隔離)を実施してください。
関連キーワード: ゼロデイ、脆弱性、セキュリティパッチ、エクスプロイト、DDoS、フィッシング、メール踏み台、パッチマネジメント、侵入検知、WAF、脆弱性管理、インシデント対応

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