情報セキュリティマネジメント 2018年 秋期 午前(科目A) 問29
問題文
SSHの説明はどれか。
選択肢
ア:MIMEを拡張した電子メールの暗号化とディジタル署名に関する標準
イ:オンラインショッピングで安全にクレジットカード決済を行うための仕様
ウ:共通鍵暗号技術と公開鍵暗号技術を併用した電子メールの暗号化、復号の機能をもつ電子メールソフト
エ:リモートログインやリモートファイルコピーのセキュリティを強化したプロトコル、及びそのプロトコルを実装したコマンド(正解)
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SSH(安全なリモート接続)【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
SSH(Secure Shell:セキュアシェル)は、ネットワーク越しに他のコンピュータへ安全に接続するためのプロトコル(通信規約)です。具体的にはリモートでのログイン(端末操作)や、リモートファイルコピーを暗号化して安全に行える仕組みと、その仕組みを実装したコマンド群(例:ssh、scp、sftp)を指します。したがって、選択肢の中では エ が該当します。
ポイントを短くまとめると:
- SSHは通信の暗号化と認証を行う(鍵認証やパスワード認証)。
- リモートログイン(シェル操作)やファイル転送を安全に行うために使われる。
- 実際のコマンドとしてssh、scp、sftpなどがある。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「リモートログイン」「リモートファイルコピー」「プロトコル」「コマンド」など。
- 各選択肢が何を説明しているかを思い出す:
- メールの暗号化はS/MIME、PGPなど。
- オンライン決済の仕様はTLSや SET(歴史的)など。
- SSHはリモート接続・ファイル転送の安全化に使う。
- キーワードと一致する選択肢を選ぶ。リモート操作とコマンドの両方が書かれているものがSSHに合致するので エ を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:
- 説明しているのはS/MIME(Secure/Multipurpose Internet Mail Extensions:電子メールの暗号化と署名の方式)です。メールの暗号化・署名に関する規格であり、SSHとは用途が異なります。
- イ:
- オンラインショップの決済に関する仕様を指しています。実務ではTLS(Transport Layer Security:通信の暗号化)を使ったHTTPSが決済の基本です。歴史的には SET(Secure Electronic Transaction)という仕様もありましたが、これもSSHではありません。
- ウ:
- 共通鍵暗号(対称鍵)と公開鍵暗号(非対称鍵)を併用する電子メール暗号化を説明しており、これはPGP(Pretty Good Privacy)やGPGに近い説明です。メール暗号化であって、リモートログインやファイル転送を扱うSSHとは用途が違います。
- エ:
- リモートログインやリモートファイルコピーのセキュリティを強化したプロトコルと、そのコマンド実装を説明しています。これはSSHの説明と一致します。
よくある誤解
- 「SSHはファイル転送だけの仕組みだ」
- 誤解です。SSHは主にリモートの端末操作(シェル)を安全に行うプロトコルで、ファイル転送はSSHの上で動くscpやsftpといったコマンドやプロトコルで実現します。
- 「SSHとHTTPS(TLS)は同じものだ」
- どちらも通信を暗号化しますが、用途が違います。SSHは主に端末操作やファイル転送、TLS/HTTPSは主にウェブ(ブラウザとサーバ)間の通信保護に使います。
補足コラム
- SSHの代表的な仕組み:
- 鍵認証(公開鍵暗号)とパスワード認証の両方をサポートします。公開鍵方式は「秘密鍵」と「公開鍵」のペアで認証する方法で、より安全です。
- デフォルトの通信ポートは22番です(環境によって変更されることもあります)。
- よく使われるコマンド例:
- リモートログイン:
ssh user@server.example.com - ファイルコピー(scp):
scp localfile user@server:/path/ - SFTP(SSH上のファイル転送プロトコル):
sftp user@server
- リモートログイン:
- 職場での運用イメージ:
- サーバ保守担当者は各自のSSH鍵を用意し、公開鍵をサーバに登録してアクセスします。退職時や外部委託終了時は、公開鍵の削除や鍵の管理台帳の更新が必要です。
- セキュリティ対策:
- パスワード認証を無効にして鍵認証のみ許可する、rootログインを禁止する、不要なポートを閉じる、アカウントロックやfail2ban等によるブルートフォース対策を行う、など。
FAQ
Q. SSHはWindowsでも使えますか?
A. はい。WindowsでもSSHクライアント/サーバが使えます。近年のWindows 10/11にはOpenSSHクライアントが標準で入っていることが多く、PuTTYなどのツールもよく使われます。
A. はい。WindowsでもSSHクライアント/サーバが使えます。近年のWindows 10/11にはOpenSSHクライアントが標準で入っていることが多く、PuTTYなどのツールもよく使われます。
Q. パスワードより鍵認証の方がなぜ安全ですか?
A. 鍵認証は秘密鍵が盗まれない限り認証できません。パスワードは推測や辞書攻撃で破られる可能性があり、鍵は長いランダムなデータなので安全性が高いです。また鍵にはパスフレーズを付けて二重に守れます。
A. 鍵認証は秘密鍵が盗まれない限り認証できません。パスワードは推測や辞書攻撃で破られる可能性があり、鍵は長いランダムなデータなので安全性が高いです。また鍵にはパスフレーズを付けて二重に守れます。
Q. SSHとSFTPの違いは何ですか?
A. SFTP(SSH File Transfer Protocol)はSSH上で動く安全なファイル転送プロトコルです。SSHは基盤となる接続/認証の仕組みで、SFTPはファイル操作に特化したプロトコルです。
A. SFTP(SSH File Transfer Protocol)はSSH上で動く安全なファイル転送プロトコルです。SSHは基盤となる接続/認証の仕組みで、SFTPはファイル操作に特化したプロトコルです。
関連キーワード: SSH、Secure Shell、リモートログイン、scp、sftp、鍵認証、公開鍵暗号、ポート22、暗号化通信、サーバ管理

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