情報セキュリティマネジメント 2019年 秋期 午前(科目A) 問39
問題文
データの生成から入力、処理、出力、活用までのプロセス、及び組み込まれているコントロールを、システム監査人が書面上で又は実際に追跡する技法はどれか。
選択肢
ア:インタビュー法
イ:ウォークスルー法(正解)
ウ:監査モジュール法
エ:ペネトレーションテスト法
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ウォークスルー法【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
設問が求めているのは「データの生成から入力、処理、出力、活用までの流れ(トレーサビリティ)を書面や実際の操作で追い、組み込まれた統制(コントロール)を確認する技法」です。これに当てはまるのが イ のウォークスルー法です。
ウォークスルー(walkthrough:処理手順を実際に辿って確認する手法)は、具体的な取引やデータをサンプルとして選び、起点から最終成果物まで一つずつ追跡して、どの段階でどんな統制が働くかを確認します。書面(フローチャートや帳票)と実地(システム操作や現物照合)の両方で追跡できるため、設問の条件と一致します。
ウォークスルー(walkthrough:処理手順を実際に辿って確認する手法)は、具体的な取引やデータをサンプルとして選び、起点から最終成果物まで一つずつ追跡して、どの段階でどんな統制が働くかを確認します。書面(フローチャートや帳票)と実地(システム操作や現物照合)の両方で追跡できるため、設問の条件と一致します。
解法ステップ
- 問題文で注目すべき語句を見つける:「生成から入力、処理、出力、活用まで」「追跡する技法」など。
- それが「流れ(トレーサビリティ)を辿る」ことを示していると判断する。
- 選択肢の意味を一つずつ当てはめる:
- インタビュー:聞き取りであり、実際の処理追跡とは異なる。
- ウォークスルー:処理を実際に辿って統制を確認する。 ← 該当
- 監査モジュール:システム上のログ収集や監査用ソフトの手法。
- ペネトレーション:攻撃シミュレーションでトレーサビリティ確認ではない。
- 最も一致するものを選ぶ(ウォークスルー)。
選択肢別の誤答解説
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ア: インタビュー法
- インタビュー法は関係者に口頭で質問して業務や統制を把握する方法です。説明や口頭の手順は得られますが、実際にデータや画面を遡って確認する「追跡」そのものではありません。聞き取りだけでは証跡が不十分な場合があります。
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イ: ウォークスルー法
- 正答。取引やデータをサンプルに取り、書面(設計書、フローチャート)と実地(システム操作、帳票確認)で起点から終点まで辿り、実際にどのコントロールが働くかを確認します。監査証拠として有力です。
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ウ: 監査モジュール法
- 監査モジュール(audit module)法は、システム内部に監査用のモジュールやログ機能を用意して継続的に取引を捕捉・監視する技術です。ウォークスルーのように個々の取引を手で辿るわけではなく、自動的な監視・抽出が中心です。目的は異なります。
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エ: ペネトレーションテスト法
- ペネトレーションテスト(penetration test:侵入テスト)は、攻撃者の視点で脆弱性を見つけるセキュリティ試験です。システムの弱点発見が目的で、処理フローの追跡や統制の動作確認とは性質が違います。
よくある誤解
- ウォークスルーは「口頭での説明」だと誤解しやすい。実際は書面と実地の双方で取引を追跡して証拠を得る手法です。
- 監査モジュールとウォークスルーを混同する。監査モジュールは自動収集・監視、ウォークスルーは個別の取引追跡です。
- ペネトレーションテストを「監査の一部で処理の追跡もする」と思うのは誤り。攻撃シミュレーションが中心で、トレーサビリティ確認は主目的ではありません。
補足コラム
実務でのウォークスルーの進め方(簡単な手順):
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- 対象となる業務プロセスとサンプル取引を決める(例:経費精算の1件)。
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- 初期書類(申請書)から始めて、承認、入力、処理、出力(支払通知・帳票)まで一つずつ文書とシステム画面を確認する。
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- 各段階で「どの担当者が、どの権限で、どの統制(承認、照合、整合性チェック等)が働くか」をメモ・証拠化する。
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- 不整合や統制の抜けがあれば、改善提案や追加検査(サンプリング)を行う。
職場イメージ:総務が用意した経費申請フロー図と実際の申請画面を並べ、1件の申請を起点に承認履歴や出力された支払伝票を確認する感じです。こうして現場で「書面どおりに運用されているか」を確かめます。
FAQ
Q1: ウォークスルーとトレーサビリティは同じですか?
A1: 概念は近いです。トレーサビリティは「追跡可能性」の意味で、ウォークスルーはその追跡を実際に行う方法の一つです。
A1: 概念は近いです。トレーサビリティは「追跡可能性」の意味で、ウォークスルーはその追跡を実際に行う方法の一つです。
Q2: リモート監査でもウォークスルーは可能ですか?
A2: 可能です。画面共有や電子帳票の提供、ログの抽出で代替できます。ただし現物確認が必要な場面は注意が必要です。
A2: 可能です。画面共有や電子帳票の提供、ログの抽出で代替できます。ただし現物確認が必要な場面は注意が必要です。
Q3: ウォークスルーでどの程度の証拠が必要ですか?
A3: 代表的な取引を1件ずつ辿り、書面・画面・ログなどで各段階の存在と実効性を確認できれば基本は十分です。必要に応じて追加サンプルを取ります。
A3: 代表的な取引を1件ずつ辿り、書面・画面・ログなどで各段階の存在と実効性を確認できれば基本は十分です。必要に応じて追加サンプルを取ります。
関連キーワード: ウォークスルー、トレーサビリティ、監査技法、インタビュー法、監査モジュール、ペネトレーションテスト、統制検査

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