ITパスポート 2009年 秋期 問21
問題文
新製品の開発に当たって生み出される様々な成果のうち、著作権法による保護の対象となるものはどれか。
選択肢
ア:機能を実現するために考え出された独創的な発明
イ:機能を実現するために必要なソフトウェアとして作成されたプログラム(正解)
ウ:新製品の形状、模様、色彩など、斬新な発想で創作されたデザイン
エ:新製品発表に向けて考え出された新製品のトレードマーク
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新製品の開発で生まれる成果のうち、著作権法で保護されるものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
理由:プログラム(ソフトウェア)は、ソースコードや設計書などの具体的な「表現」にあたります。著作権(著作権法:創作された表現を保護する法律)は、アイデアや機能そのものではなく、その「表現」を保護します。したがって、プログラムという具体的な表現は著作権の保護対象になります。
(補足)プログラムは「プログラム著作物」として文学的著作物に準じて扱われます。ソースコードだけでなく、オブジェクトコード(機械語に変換されたコード)やマニュアルも表現として保護されます。
解法ステップ
- 問題の各選択肢が「どの種類の知的財産」で保護されるかを考える。
- 著作権が何を保護するかを確認する。キーワードは「表現(具体的な記述・形)」。対して「アイデアや機能」は原則保護されない。
- 各選択肢を「表現か、発明か、デザインか、商標か」で分類すると、プログラムが著作権の対象であると判断できる。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 機能を実現するために考え出された独創的な発明
解説:これは「発明」にあたり、特許権(patent:技術的なアイデアや発明を保護する権利)の対象です。発明そのもの(アイデア・技術的手法)は著作権ではなく、特許で保護されます。 -
イ: 機能を実現するために必要なソフトウェアとして作成されたプログラム(正解)
解説:プログラムは具体的なコードや仕様書などの表現であり、著作権(expressionの保護)の対象です。 -
ウ: 新製品の形状、模様、色彩など、斬新な発想で創作されたデザイン
解説:製品の形状や模様は主に意匠権(Design Right:工業デザインを保護する制度)の対象です。ただし、非常に芸術性が高く「美術の著作物」に該当する場合は著作権が及ぶこともあります(実務では区別が重要です)。 -
エ: 新製品発表に向けて考え出された新製品のトレードマーク
解説:トレードマーク(商標、trademark:商品やサービスを他と区別するマーク)は商標法で保護されます。商標はロゴやブランド名などで、著作権とは別の制度です。
よくある誤解
- 「著作権はすべての新しいものを守る」と考える誤解
- 誤り:著作権は「表現」を守りますが、アイデアや機能・発明は別の制度(特許など)で守られます。
- 「デザインは必ず著作権で守られる」と思う誤解
- 誤り:製品デザインは意匠権の対象が基本です。場合によっては著作権が及ぶが、自動的ではありません。
- 「商標も著作権でカバーできる」と思う誤解
- 誤り:ロゴを創作した場合、その図形は著作権で保護され得ますが、商標としての独占的使用は商標登録(商標法)で扱います。目的が違います。
補足コラム
- アイデアと表現の違い(覚え方)
- アイデア=「中身(何をするか)」、表現=「その書き方や形(どう書くか/作るか)」。著作権は「どう表現したか」を守ります。
- ソフトウェアの実務ポイント
- ソースコード(人が読むプログラムの記述)もオブジェクトコード(機械語)も著作権で保護されます。社内で作ったプログラムの権利関係は、雇用契約や業務委託契約で事前に取り決めておくことが重要です。
- ライセンスについて(簡単に)
- 著作権があっても、作者が利用を許可する「ライセンス」を付ければ第三者が使えます。オープンソース系のライセンス(例:MIT、GPL)は利用条件が異なりますので注意が必要です。
FAQ
Q1. 仕様書や設計書は著作権で守られますか?
A1. 具体的に記述された文書(表現)は著作権で保護されます。ただし、仕様に書かれた「アイデアや機能そのもの」は著作権では保護されません。技術的な新規性や有用性を独占したければ特許を検討します。
A1. 具体的に記述された文書(表現)は著作権で保護されます。ただし、仕様に書かれた「アイデアや機能そのもの」は著作権では保護されません。技術的な新規性や有用性を独占したければ特許を検討します。
Q2. プログラムのアイデアだけでは保護されませんか?
A2. アイデアだけ(例えば「こういう機能を作る」)は著作権では保護されません。実装したコードや具体的な設計が保護されます。
A2. アイデアだけ(例えば「こういう機能を作る」)は著作権では保護されません。実装したコードや具体的な設計が保護されます。
Q3. 社内で作った成果物の権利は会社のものになりますか?
A3. 国や契約によって扱いが異なります。多くの場合は就業規則や契約で取り決めをします。実務では事前の取り決め(契約書や規則)を確認してください。
A3. 国や契約によって扱いが異なります。多くの場合は就業規則や契約で取り決めをします。実務では事前の取り決め(契約書や規則)を確認してください。
関連キーワード: 著作権、プログラム著作物、アイデアと表現、特許、意匠、商標、ライセンス、ソースコード、知的財産権

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