ITパスポート 2009年 秋期 問38
問題文
ソフトウェア保守に含まれるものはどれか。
選択肢
ア:工程内に開発が終わらないことが分かり、あらかじめ開発要員を増員する。
イ:障害を引き起こす可能性のあるプログラムを見つけ、あらかじめ修正する。(正解)
ウ:取り扱うデータ量が増えてきたので、あらかじめディスクを容量の大きなものに変更する。
エ:要求仕様からプログラムの開発量を、あらかじめ予測する。
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ソフトウェア保守に含まれるものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
まず、ソフトウェア保守(maintenance:ソフトウェアが納品・稼働した後に行う、不具合の修正や機能改善、動作環境への対応などの作業)とは何かを押さえます。
選択肢イは「障害(プログラムの誤りや異常動作:bugやfaultのこと)を引き起こす可能性のあるプログラムを見つけ、あらかじめ修正する」ことです。これは、ソフトウェアの信頼性を高めるために既存のソフトを変更する行為であり、保守の代表的な活動(特に予防保守や修正保守)に該当します。したがってイが正解です。
選択肢イは「障害(プログラムの誤りや異常動作:bugやfaultのこと)を引き起こす可能性のあるプログラムを見つけ、あらかじめ修正する」ことです。これは、ソフトウェアの信頼性を高めるために既存のソフトを変更する行為であり、保守の代表的な活動(特に予防保守や修正保守)に該当します。したがってイが正解です。
解法ステップ
- 「ソフトウェア保守」が何を指すかを確認する。→ 納品・稼働後の修正・改善・適応など。
- 各選択肢が「開発中の対応」「運用・設備対応」「計画・見積り」など、どの活動に該当するかを分類する。
- 「稼働後のソフトの変更」に当てはまるものを選ぶ。→ イ(不具合を見つけて修正する)が該当。
短く言うと、「納品後にソフト自体を直したり改良したりする行為」が保守なので、それに合うものを選べばよいです。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 工程内に開発が終わらないことが分かり、あらかじめ開発要員(要員=作業する人員)を増員する。
→ これは「プロジェクト管理」や「工程管理」の対応です。開発中のリソース調整であって、保守(稼働後のソフト改修)ではありません。 -
イ: 障害(プログラムの誤りや異常動作)を引き起こす可能性のあるプログラムを見つけ、あらかじめ修正する。
→ これが正解。ソフトの不具合を修正したり、問題になりそうな箇所を直したりするのは保守の典型です(予防保守・修正保守)。 -
ウ: 取り扱うデータ量が増えてきたので、あらかじめディスク(ディスク=ハードディスクやSSDなどの記憶装置:storage)を容量の大きなものに変更する。
→ これはハードウェアの増強や運用(システム管理)の仕事です。ソフトウェアそのものの変更とは異なります。場合によってはソフト側の改修も必要になりますが、選択肢の文面だけでは主に設備対応なので保守とは言えません。 -
エ: 要求仕様(要求仕様=システムやソフトに求められる要件を書いた文書:requirements specification)からプログラムの開発量を、あらかじめ予測する。
→ これは「見積り」や「開発計画」の工程です。開発前の計画作業であり、保守ではありません。
よくある誤解
-
「保守=ハードの修理」だと思う人がいる。
→ 保守は主にソフトウェアの修正・改善を指します。ハード(物理機器)の対応は運用・設備管理に分類されます。 -
「保守はバグ修正だけ」だと思う。
→ バグ修正(修正保守)は重要ですが、保守には環境対応(適応保守)、機能改善(改善保守)、障害予防(予防保守)も含まれます。 -
「開発中に行う品質改善も保守」と考える人がいる。
→ 開発中のバグ修正はテストや品質管理の範囲で、一般に“保守”は稼働後の作業を指します。似た作業でも工程によって呼び方が変わります。
補足コラム
保守の代表的な種類(分かりやすく)
- 修正保守(corrective maintenance): 実際に起きた不具合を直す。例:アプリがクラッシュするのを修正。
- 予防保守(preventive maintenance): 将来問題になりそうな箇所を先に直す。今回の選択肢イはこれに該当します。例:ログや検査でバグを見つけて修正。
- 適応保守(adaptive maintenance): OSや周辺環境の変更に合わせてソフトを修正する。例:新しいスマホOSに対応するため改修。
- 改善保守(perfective maintenance): 性能向上や機能改善のための改修。例:動作を速くする、使い勝手を良くする。
実務では「運用(operations:日々の監視・バックアップ・ハード増強)」と「保守(maintenance)」は連携します。たとえばディスク不足に対応するには運用でディスク増設を行い、必要に応じてソフト側の仕様変更(保守)も行います。
FAQ
Q1: 「ディスク容量の増加」は絶対に保守ではないですか?
A1: 多くの場合は運用(機器の増強)です。ソフト側のログ保持方法やデータ管理を変える必要があれば、そのソフト改修は保守に該当します。
A1: 多くの場合は運用(機器の増強)です。ソフト側のログ保持方法やデータ管理を変える必要があれば、そのソフト改修は保守に該当します。
Q2: 開発中に見つかったバグを直すのは保守ですか?
A2: 開発中の修正は主にテストや開発工程の活動です。保守は通常、ソフトが運用に入ってからの変更を指します。ただし「予防保守」の考え方で開発時に手を入れることは品質向上につながります。
A2: 開発中の修正は主にテストや開発工程の活動です。保守は通常、ソフトが運用に入ってからの変更を指します。ただし「予防保守」の考え方で開発時に手を入れることは品質向上につながります。
Q3: 保守は誰が担当しますか?
A3: 小規模なら開発チームが担当します。大規模システムでは保守専門のチームや外部のベンダー(業者)が担当することがあります。
A3: 小規模なら開発チームが担当します。大規模システムでは保守専門のチームや外部のベンダー(業者)が担当することがあります。
関連キーワード: ソフトウェア保守、修正保守、予防保守、適応保守、運用、プロジェクト管理、バグ修正、見積り、ディスク増設

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