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ITパスポート 2009年 秋期 65


問題文

IPアドレスに関する記述のうち、適切なものはどれか。

選択肢

192.168.1.1のように4バイト表記のIPアドレスの数は、地球上の人口(約70億)よりも多い。
IPアドレスは、各国の政府が管理している。
IPアドレスは、国ごとに重複のないアドレスであればよい。
プライベートIPアドレスは、同一社内などのローカルなネットワーク内であれば自由に使ってよい。(正解)

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IPアドレスに関する記述のうち、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

エの「プライベートIPアドレスは、同一社内などのローカルなネットワーク内であれば自由に使ってよい。」は適切です。
プライベートIPアドレスとは、インターネット上でルーティング(経路指定)されないように定められたアドレス範囲で、社内LANなど「ローカル(局所的)なネットワーク」内で自由に使えます。外部のインターネットと通信する際は、通常 NAT(Network Address Translation:ネットワークアドレス変換)を使ってグローバル(公的)なIPアドレスに変換します。
(用語補足)
  • IPアドレス(Internet Protocol address:コンピュータの住所のようなもの)
  • プライベートIPアドレス(ローカルで使うために予約されたIPの範囲。RFC1918で定義)

解法ステップ

  1. 問題文の各選択肢を一つずつ読んで、事実かどうかを確認します。
  2. 「ア」は数の比較、「イ」は管理主体、「ウ」は重複の許容範囲、「エ」はプライベートIPの利用条件に関する記述です。
  3. IPアドレスの数(IPv4の場合)やプライベートIPの定義、管理組織(IANAなど)を思い出して照らし合わせます。
  4. 事実と合致するのはエだけなので、エを正解とします。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 192.168.1.1のように4バイト表記のIPアドレスの数は、地球上の人口(約70億)よりも多い。
    → 誤りです。ここで言う「4バイト表記」はIPv4(4バイト=32ビット)のことです。IPv4で表せる総数は (約42億)で、地球の人口(約70億)より少ないです。よって「多い」は間違いです。
  • イ: IPアドレスは、各国の政府が管理している。
    → 誤りです。IPアドレスの割り当ては国ではなく、IANA(Internet Assigned Numbers Authority:インターネット割り当て番号局)とその下の地域インターネットレジストリ(RIR:Regional Internet Registry)が行います。政府が政策に影響を与えることはありますが、日々の割り当て管理は専門組織が担当しています。
  • ウ: IPアドレスは、国ごとに重複のないアドレスであればよい。
    → 誤りです。インターネット上で通信させるには、グローバルに一意(重複しない)である必要があります。国ごとに重複を許すと国境をまたいだ通信で矛盾が生じます。プライベートIPは例外的にローカル内で重複を許しますが、これはインターネットに直接接続しないことが前提です。
  • エ: プライベートIPアドレスは、同一社内などのローカルなネットワーク内であれば自由に使ってよい。
    → 正しいです。ただし注意点として、異なる組織同士でネットワークを接続(VPNや合併など)する場合はアドレスの重複を避ける対策が必要です。

よくある誤解

  1. 「192.168.x.x や 10.x.x.x が使える=インターネット上で使える」
    → プライベートIPはインターネット上ではルーティングされません。インターネットと通信するにはNATなどの変換が必要です。
  2. 「IPアドレスは各国が配る」
    → 実際の割り当ては国ではなく、IANA→RIRの仕組みで行われます。国が直接管理するわけではありません。
  3. 「IPv4の総数は無限に増やせる」
    → IPv4は32ビットで固定です。アドレス不足対策としてIPv6(128ビット)やNATの利用が進んでいます。

補足コラム

プライベートIPアドレスの代表的な範囲(RFC1918で定義)
  • 10.0.0.0 〜 10.255.255.255(
  • 172.16.0.0 〜 172.31.255.255(
  • 192.168.0.0 〜 192.168.255.255(
これらは社内LANや家庭内ルーターでよく使われます。複数の会社や家庭が同じプライベート範囲を使っていても問題ありません。問題になるのは、それらのネットワークをつなぐとき(例:VPNや会社合併)です。その場合はアドレスの重複を解消する必要があります。
NAT(Network Address Translation:ネットワークアドレス変換)の役割
  • 家庭や会社の内部で使うプライベートIPを、インターネット上で使える1つ(または複数)のグローバルIPに変換します。
  • これによりプライベートIPのまま複数端末がインターネットに接続できます。
IPv4とIPv6の違い(簡単に)
  • IPv4:32ビットで約42億個のアドレス。枯渇問題がある。
  • IPv6:128ビットで事実上無尽蔵。将来の主流。

FAQ

Q1: 同じ会社の支店ごとに同じプライベートIPを使っても良いですか?
A1: 支店同士が直接接続しない(独立している)なら問題ありません。ただし支店間をVPNでつなぐ場合は、アドレスが重複すると通信できないので調整が必要です。
Q2: 自分のパソコンのIPがプライベートかグローバルかはどうやって分かりますか?
A2: ルーターやOSのネットワーク設定で表示されるIPが192.168.x.xや10.x.x.x、172.16〜172.31 の範囲ならプライベートです。ブラウザで「自分のIPを調べる」と表示されるものは通常グローバルIPです。
Q3: プライベートIPは誰でも勝手に使って良いのですか?
A3: 技術的には自由に使えます。ですが、会社のルールやセキュリティポリシーに従う必要があります。また、ネットワークを他と接続する場合は重複回避などの調整が必要です。

関連キーワード: IPアドレス、プライベートIP、グローバルIP、RFC1918、NAT(Network Address Translation)、IPv4、IPv6、32ビット、IANA、RIR
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