ITパスポート 2009年 秋期 問69
問題文
図のメールの送受信で利用されるプロトコルの組合せとして、適切なものはどれか。


選択肢
ア:
イ:
ウ:(正解)
エ:
🔒 解説は解答すると表示されます
メールの送受信で利用されるプロトコルの組合せ【ITパスポート 解説】
正解の理由
図の3つの矢印はそれぞれ次を示します。
- ①メール送信(クライアント → 自分のメールサーバ)
-> クライアントがメールを「送る」役目なので、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol:単純メール転送プロトコル)を使います。 - ②メール受信(自分のメールサーバ → クライアント)
-> クライアントがサーバからメールを「取り出す」動作なので、POP3(Post Office Protocol version 3:郵便局から受け取る仕組み)を使います。 - ③メール転送(メールサーバ ↔ メールサーバ)
-> サーバ間でメールを渡すのもSMTPの役割です(サーバ間リレー)。
したがって ①=SMTP、②=POP3、③=SMTP を示す「ウ」が正解です。
解法ステップ
- 図の矢印の向きを確認する(誰が誰に送るか)。
- クライアント→サーバ(送信)
- サーバ→クライアント(受信)
- サーバ↔サーバ(転送)
- 各動作に対応する代表的なプロトコルを思い出す。
- 送る(送信)や転送:SMTP(サーバ間の転送も担当)
- 受け取る(クライアントが取得):POP3(クライアントがサーバから取り出す)
- 選択肢表と照合して、各番号に当てはまるプロトコルを選ぶ。
- ① SMTP、② POP3、③ SMTP → 「ウ」
選択肢別の誤答解説
-
ア(①POP3、②POP3、③POP3)
-> POP3は「サーバからクライアントへメッセージを取り出す」ためのプロトコルです。クライアントからサーバへ送る処理(①)やサーバ間転送(③)には使いません。よって誤りです。 -
イ(①POP3、②SMTP、③POP3)
-> ①でPOP3を使うのは誤り(送信はSMTP)。②でSMTPは「サーバ→クライアント」の受信に使えないため逆転しています。③もPOP3はサーバ間転送に使いません。 -
ウ(①SMTP、②POP3、③SMTP) ← 正解
-> 送信(クライアント→サーバ)とサーバ間転送はSMTP、クライアント側の受信(取り出し)はPOP3で正しく対応します。 -
エ(①SMTP、②SMTP、③SMTP)
-> ②でSMTPを使うと「サーバがクライアントへ直接SMTPで送る」と読み取りがちですが、一般的にクライアントはPOP3やIMAPでサーバからメールを取得します。よって②が間違いです(実務上、クライアントが受信にSMTPを使うことは基本的にありません)。
よくある誤解
- 「受信=SMTP」と考える誤り
- SMTPは送信とサーバ間転送が主です。クライアントがサーバのメールを取り出す(受信)にはPOP3やIMAPが使われます。
- POP3とIMAPを混同する
- 両方とも「受信系」のプロトコルですが、挙動が違います(POP3はサーバから取り出してローカル保存、IMAPはサーバ上で管理)。問題で「クライアントがサーバから取り出す動作」と書かれたらPOP3が代表例として使われます。
- 「SMTPは送信専用だからサーバ間転送は別」
- 実はSMTPがサーバ間での受け渡し(リレー)も担います。送信者のクライアント→自サーバ、及びサーバ→サーバの両方でSMTPが使われます。
補足コラム
- IMAP(Internet Message Access Protocol:インターネットメッセージアクセスプロトコル)
-> POP3と同じく「サーバ上のメールを扱う」ためのプロトコルですが、複数の端末でメールを同期して使いたい場合に便利です。スマホやPCで同じメールを確認したいときはIMAPが多く使われます。 - ポート番号(覚え方の目安)
- SMTP: ポート25(サーバ間) / 587(メール送信時のサブミッション)
- POP3: ポート110(通常) / 995(POP3S、暗号化)
- IMAP: ポート143(通常) / 993(IMAPS、暗号化)
- セキュリティ
- 実際の運用ではTLS(暗号化)を使って通信を保護します。STARTTLSというやり方で既存の接続を暗号化する場合もあります。
FAQ
Q1. クライアントがメールを「送る」ときは必ずSMTPですか?
A1. はい。クライアントが自分のメールサーバへメールを送る(投稿する)ときはSMTP(正確には送信サブミッションでポート587を使うことが多い)を使います。
A1. はい。クライアントが自分のメールサーバへメールを送る(投稿する)ときはSMTP(正確には送信サブミッションでポート587を使うことが多い)を使います。
Q2. POP3で受け取るとメールはサーバから消えますか?
A2. POP3は一般にサーバから取り出してローカルに保存する動作を前提としています。設定によりサーバ上のメールを削除することが多いですが、「サーバに残す」設定も可能です。IMAPはサーバ上で管理するのが基本です。
A2. POP3は一般にサーバから取り出してローカルに保存する動作を前提としています。設定によりサーバ上のメールを削除することが多いですが、「サーバに残す」設定も可能です。IMAPはサーバ上で管理するのが基本です。
Q3. SMTPは受信に全く関与しないのですか?
A3. SMTP自体は基本的に「メールを送る(送信・転送)ためのプロトコル」です。受信(クライアントがサーバから取得する)はPOP3やIMAPが担当します。ただし、サーバが別サーバにメールを届けるときにはSMTPが受け渡しに使われます(つまりサーバ側では両方の役割が出ることがあります)。
A3. SMTP自体は基本的に「メールを送る(送信・転送)ためのプロトコル」です。受信(クライアントがサーバから取得する)はPOP3やIMAPが担当します。ただし、サーバが別サーバにメールを届けるときにはSMTPが受け渡しに使われます(つまりサーバ側では両方の役割が出ることがあります)。
関連キーワード: SMTP、POP3、IMAP、メールプロトコル、ポート番号、TLS、メール転送、電子メール、通信プロトコル

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