ITパスポート 2009年 春期 問12
問題文
サプライチェーンマネジメントの効果はどれか。
選択肢
ア:小売店舗などの商品の販売情報を即時に知ることができる。
イ:知識や知見をデータベース化し、ビジネス上で効果的に活用できる。
ウ:調達から製造、物流、販売までの一連のプロセスを改善し、納期、コストの最適化を図ることができる。(正解)
エ:電話、FAX、電子メールなど多様な手段による顧客からの各種問合せに対し、即時に対応することができる。
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サプライチェーンマネジメントの効果はどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management:供給網の管理)は、原材料の調達から製造、物流、販売に至る一連の流れ(サプライチェーン)を全体最適化する考え方と仕組みです。目的は「納期(商品や部品が届く期日)の短縮」や「コストの削減」など、流れ全体の効率化です。
選択肢の中で、調達→製造→物流→販売という一連のプロセス改善と、納期・コスト最適化を直接述べているのが ウ です。したがって ウ が正解です。
選択肢の中で、調達→製造→物流→販売という一連のプロセス改善と、納期・コスト最適化を直接述べているのが ウ です。したがって ウ が正解です。
(補足用語)データベース(情報を整理して保管する仕組み)、POS(Point of Sale:販売時点情報管理)などは別の概念です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「サプライチェーンマネジメント=供給網の管理」かどうかを意識する。
- 各選択肢の内容をサプライチェーンの範囲(調達・製造・物流・販売)に当てはめる。
- 「納期」「コスト」「一連のプロセス」といった全体最適に関する文言がある選択肢を選ぶ。
- 他の選択肢は別分野(POS、ナレッジマネジメント、顧客対応)なので除外する。
短く覚えるコツ:「調達から販売までの流れを最適化する」→ SCM。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 「小売店舗などの商品の販売情報を即時に知ることができる。」
→ これはPOSシステム(Point of Sale:販売時点での販売データを記録・集計する仕組み)や販売情報のリアルタイム連携の効果です。小売側の販売データ可視化で在庫管理や発注がしやすくなりますが、サプライチェーン全体の最適化そのものを説明する文ではありません。 -
イ: 「知識や知見をデータベース化し、ビジネス上で効果的に活用できる。」
→ これはナレッジマネジメント(知識管理)の説明です。社内の知識を蓄積・共有して業務に活かすことが目的で、サプライチェーン全体の調達や物流の最適化とは別領域です。 -
ウ: 「調達から製造、物流、販売までの一連のプロセスを改善し、納期、コストの最適化を図ることができる。」
→ ここで述べられている「調達→製造→物流→販売」「納期・コストの最適化」がまさにサプライチェーンマネジメントの目的と手段です。したがって正解です。 -
エ: 「電話、FAX、電子メールなど多様な手段による顧客からの各種問合せに対し、即時に対応することができる。」
→ これはコールセンターやCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)の説明に近いです。顧客対応の効率化・即時性に関する内容で、SCMの本質とは異なります。
よくある誤解
- SCMは「物流だけ」のことではない:物流は重要な要素ですが、SCMは調達・製造・在庫・販売までを含む全体最適の考え方です。
- SCM=在庫ゼロを目指すことではない:在庫削減は一要素ですが、需給のバランスやリスク管理も必要で、単に在庫をゼロにすれば良いわけではありません。
- SCMとERPやCRMは同じではない:ERP(Enterprise Resource Planning:基幹業務の統合管理)やCRMは連携することが多いですが、それぞれ目的が異なります(ERPは内部業務の統合、CRMは顧客関係管理)。
補足コラム
- よく使われる手法:需要予測(将来の需要を予測する)、在庫最適化、サプライヤ連携、リードタイム短縮(発注から納品までの時間の短縮)などです。
- 関係するシステム:ERPは社内の受発注や在庫情報を一元化し、SCMはそれを含めてサプライヤや流通まで範囲を広げて最適化します。POSデータを使って需要予測を改善し、製造・発注に反映する、といった連携が典型的です。
- 実務の効果例:適切なSCMで在庫回転率が上がり、欠品(ほしい商品がない状態)や過剰在庫を減らしてコストを下げられます。自動車メーカーが部品供給を調整して生産停止を避ける、などが分かりやすい例です。
- 最近の潮流:IoT(モノのインターネット)で在庫・位置情報をリアルタイムに取得したり、AIで需要予測を高度化したり、ブロックチェーンでトレーサビリティを確保したりする取り組みが進んでいます。
FAQ
Q1: SCMはどの規模の会社でも必要ですか?
A1: 規模問わず、調達・在庫・納期が関わる事業なら有益です。小規模でも適切な仕組みでコストと納期を改善できます。
A1: 規模問わず、調達・在庫・納期が関わる事業なら有益です。小規模でも適切な仕組みでコストと納期を改善できます。
Q2: SCMと物流業務はどこが違いますか?
A2: 物流は物の移動管理に焦点があります。SCMは物流を含めた「調達→製造→販売」の全体を見て最適化する広い概念です。
A2: 物流は物の移動管理に焦点があります。SCMは物流を含めた「調達→製造→販売」の全体を見て最適化する広い概念です。
Q3: 試験で素早く判断するコツは?
A3: 「調達・製造・物流・販売」「納期」「コスト」といった語句があればSCMを指す可能性が高いと覚えてください。
A3: 「調達・製造・物流・販売」「納期」「コスト」といった語句があればSCMを指す可能性が高いと覚えてください。
関連キーワード: サプライチェーン、SCM、在庫管理、リードタイム、需給予測、物流、調達、製造、コスト削減、ERP

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