ITパスポート 2009年 春期 問43
問題文
発注したソフトウェアが納品されたときに確認する項目として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:委託先から提出された費用見積りの内容が妥当であること
イ:作業報告書の記述から作業が遅れなく進捗していること
ウ:仕様書に記載した機能が実装されていること(正解)
エ:品質管理の計画が立案されていること
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発注したソフトウェアが納品されたときに確認する項目【ITパスポート 解説】
正解の理由
納品時に最も重要なのは、発注時に約束した「成果物(納品物)」が期待どおりに出来上がっているかを確かめることです。仕様書(ソフトの設計や機能を文章でまとめたもの)に書かれた機能が、実際に動作しているかを確認することは受入(検収:納品物を受け入れるための確認作業)の中心です。つまり、選択肢の中では ウ「仕様書に記載した機能が実装されていること」が納品時に直接確認すべき項目になります。
- 納品の目的は「約束された機能・品質が提供されているかの確認」であるため、仕様との照合と動作確認が最優先です。
解法ステップ
- 納品物の範囲を確認する
- 仕様書や契約書で約束された機能・成果物をリストアップする。
- 受入基準(合格の条件)を用意する
- どの条件を満たせば合格とするかを明確にする(例:機能Aが正常に動作、応答時間がX秒以内、ログが出力される等)。
- 実際に動かして確認する(受入試験)
- ユーザー受入試験(UAT:User Acceptance Testing)や操作確認を行い、仕様どおり機能するかをテストする。
- 証跡を残す
- テスト結果、スクリーンショット、エラーログ、検収書などを保存する。
- 不合格時の対応を決める
- 不具合があれば修正・再納品の手順や期日を明確にする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 委託先から提出された費用見積りの内容が妥当であること
- 見積り(どれだけ費用がかかるかの予測)は発注前や発注時に検討・合意すべき事項です。納品時に確認するのは遅く、納品の主目的ではありません。
- イ: 作業報告書の記述から作業が遅れなく進捗していること
- 作業報告書(進捗や作業内容を記録した文書)は開発中の管理に使います。納品時には進捗履歴は参考になりますが、納品物そのものが仕様どおりかどうかを判断する根拠にはなりません。
- エ: 品質管理の計画が立案されていること
- 品質管理の計画(品質を確保するための手順や基準)はプロジェクトのある段階で確認すべき「プロセス」の話です。納品時に重要なのは「計画が立てられているか」ではなく、計画どおりに品質が確保され、成果物が基準を満たしているかです。
よくある誤解
- 「見積りや計画が正しければ納品も問題ない」
- 見積りや計画は大事ですが、計画どおりに実行されて成果が出ているかを必ず確認してください。計画の存在=完成ではありません。
- 「作業報告書が良ければ完成とみなせる」
- 報告書は参考情報ですが、実際にソフトを動かして機能や動作を確認することが最終判断です。
- 「仕様書が曖昧でも納品時に細かく詰めればよい」
- 仕様が曖昧だと検収基準が不明確になりトラブルの元です。納品前に受入基準を明確にしておくことが重要です。
補足コラム
受入試験(納品時に行うテスト)のポイント例:
- 機能確認:仕様書に書かれた各機能が期待通りに動くか
- 非機能確認:性能(応答時間)、安定性、セキュリティ要件など
- ドキュメント確認:操作マニュアル、設計書、ライセンス情報が揃っているか
- インストール確認:実際の導入手順で問題なく稼働するか
- テスト証跡:テスト結果やログを保存して、後でトラブル対応できるようにする
簡単な受入チェックリスト例:
- 仕様Aの機能が動作するか → 合格/不合格
- 応答時間が基準内か → 合格/不合格
- マニュアルが最新か → 有/無
- インストール手順でエラーが出ないか → 合格/不合格
受入時に不合格が出た場合は「不具合報告」を作成し、修正・再検証・再納品の流れを契約段階で取り決めておくとスムーズです。
FAQ
Q1: 納品時に全部の機能を確認する時間がない場合は?
A1: 重要な機能(業務に直結する箇所)を優先して検証します。受入基準を優先順位づけしておくと効率的です。
A1: 重要な機能(業務に直結する箇所)を優先して検証します。受入基準を優先順位づけしておくと効率的です。
Q2: 仕様書が不明確で検収できない場合はどうする?
A2: 発注者と委託先で仕様の解釈を合わせ、書面で受入基準(合格条件)を決めてから検収を行います。曖昧なまま検収すると後で争いになります。
A2: 発注者と委託先で仕様の解釈を合わせ、書面で受入基準(合格条件)を決めてから検収を行います。曖昧なまま検収すると後で争いになります。
Q3: 品質管理計画は納品時に確認する意味が全くない?
A3: 完全に無意味ではありません。計画がどのように実行されたか(テスト実施や不具合件数など)を確認することで、品質の信頼性を判断できます。ただし、最終判断は「納品物の実際の品質」です。
A3: 完全に無意味ではありません。計画がどのように実行されたか(テスト実施や不具合件数など)を確認することで、品質の信頼性を判断できます。ただし、最終判断は「納品物の実際の品質」です。
関連キーワード: 納品検査、受入試験、検収基準、仕様書、受入チェックリスト

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