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ITパスポート 2009年 春期 88


問題文

データベースの障害回復に用いられ、データベースの更新に関する情報が格納されているファイルはどれか。

選択肢

インデックスファイル
バックアップファイル
ログファイル(正解)
ロードモジュールファイル

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データベースの障害回復に用いられ、データベースの更新に関する情報が格納されているファイルはどれか【ITパスポート 解説】

正解の理由

この問題で求められているのは「障害回復(システムが壊れたときに元に戻すこと)」に使い、かつ「データベースの更新に関する情報」が入っているファイルです。更新の記録(誰がいつ、どんな変更をしたか)を逐次(じゅじ)記録するのはログファイルです。したがって正解は (ログファイル)です。
補足で用語をやさしく説明します。
  • データベース(database):大量のデータを整理して保管・取り出す仕組み。
  • ログファイル(log file):できごとや操作を時系列に記録するファイル。語源は船の「航海日誌(log)」の記録と同じイメージです。
  • DBMS(Database Management System:データベース管理システム):データベースを操作・管理するソフトウェア。多くのDBMSはログを使って障害時に「元の正しい状態」に戻します。
ログは更新操作(INSERT,UPDATE,DELETEなど)の前後情報を記録し、障害発生時にはその記録を使って「やり直す(redo)」や「取り消す(undo)」処理を行います。これが障害回復に直接使われるため、更新情報が格納されるのはログファイルです。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを見つける:「障害回復」「更新に関する情報が格納」。
  2. 各選択肢の役割を短く思い出す(または消去法で切る)。
    • インデックス:検索を速くするための目次のようなもの(更新の履歴は主目的ではない)。
    • バックアップ:ある時点のデータ全体の複製(スナップショット)。直近の更新履歴を逐次記録するものではない。
    • ログ:操作や更新を時系列に記録する(障害回復に使う)。
    • ロードモジュール:実行可能なプログラムの部品(データの履歴とは無関係)。
  3. 「更新の記録」が必要で「障害回復に用いる」と合致するのはログであると判断する。
  4. よって答えは (ログファイル)。

選択肢別の誤答解説

  • ア: インデックスファイル
    インデックス(index)は本(目次)と同じで、データを素早く探すための仕組みです。どのレコードがどこにあるかを示す情報を持ちますが、更新操作の履歴(いつ誰が何をしたか)を時系列で保持する目的ではありません。
  • イ: バックアップファイル
    バックアップはデータベース全体や一部分の「コピー」です。障害からの復旧ではバックアップを戻す(リストア)ことが第一段階ですが、バックアップ後の細かい更新(バックアップ取得後に行われた操作)はログで補完します。よって「更新に関する情報が格納されているファイル」としては不適切です。
  • ウ: ログファイル(正解)
    更新操作を時系列に記録し、障害時にその記録を使って復旧(リカバリ)を行います。トランザクションログ(transaction log)やリドゥ(redo)/アンドゥ(undo)ログなど、DBMSによって呼び方はありますが役割は同じです。
  • エ: ロードモジュールファイル
    ロードモジュールはコンピュータが実行するプログラムの部品(実行可能なコード)です。データベースの更新履歴を格納する目的のファイルではありません。

よくある誤解

  1. 「バックアップがあればログは不要」
    バックアップはある時点のコピーです。バックアップ取得後に行われた更新はバックアップに含まれません。ログがなければバックアップ取得以降の変更は失われます。実務では「バックアップ + ログ適用」でポイントインタイム復旧を行います。
  2. 「インデックスに更新履歴がある」
    インデックスは検索を速めるための構造で、更新の履歴(誰がいつ変更したか)を記録することは目的外です。インデックスそのものも更新されますが、履歴情報を保持するものではありません。
  3. 「ログは人が読む日誌のようなテキストだけ」
    実際のDBMSのログは人間向けの分かりやすいテキストとは限りません。内部的なバイナリ形式のことも多く、専用ツールやDBMS自体で解釈・適用されます。

補足コラム

  • ログの仕組み(簡単な流れ)
    典型的な復旧手順は次のようになります。
    1. 最近のバックアップをリストア(戻す)。
    2. そのバックアップ以降に記録されたログを順に適用して最新状態にする。
      このとき「WAL(Write-Ahead Logging:先にログを書いておく方式)」という原則がよく使われます。WALでは、実際のデータページを書き込む前にログに必ず変更内容を書いておきます。こうすることで、障害発生時にログから確実に復旧できます。
  • ログの種類(用語メモ)
    • トランザクションログ(transaction log):各トランザクションの操作を記録。
    • リドゥ(redo)ログ:やり直し用の記録。
    • アンドゥ(undo)ログ:取り消し用の記録。
記憶のコツ:障害から「回復(recover)」するために必要なのは「記録(log)」です。recover と log はセットで考えましょう。

FAQ

Q1. ログがなければ復旧できませんか?
A1. ログがないと、バックアップ以降の更新は基本的に失われます。完全な復旧(ポイントインタイム復旧)にはバックアップとログの両方が必要です。
Q2. ログファイルは人間が直接編集していいですか?
A2. 絶対に避けてください。ログはDBMSが内部的に使う重要データです。手動編集すると復旧不能になることがあります。
Q3. ログとバックアップ、どちらを優先して管理すべきですか?
A3. 両方とも重要です。短く頻繁にログを保存し、定期的にバックアップを取る運用が一般的です。リスクに応じてバックアップ頻度とログ保管期間を設計します。

関連キーワード: ログファイル、障害復旧、バックアップファイル、トランザクションログ、redo、undo、WAL、インデックスファイル、ロードモジュールファイル
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