ITパスポート 2010年 秋期 問16
問題文
バランススコアカードで企業業績を評価する四つの視点として一般的なものは、“財務”、“内部ビジネスプロセス”及び“学習と成長”ともう一つはどれか。
選択肢
ア:顧客(正解)
イ:情報
ウ:戦略
エ:品質
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バランススコアカードで評価する四つの視点はどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
バランススコアカード(BSC:Balanced Scorecard)は、企業業績を多面的に評価する枠組みです。BSCで一般的に使われる「四つの視点」は次のとおりです。
- 財務(Financial:お金や利益の視点)
- 顧客(Customer:顧客満足や市場での評価の視点)
- 内部ビジネスプロセス(Internal Business Process:業務プロセスの効率や品質の視点)
- 学習と成長(Learning and Growth:社員の能力や組織の改善力の視点)
設問は「“財務”、“内部ビジネスプロセス”及び“学習と成長”ともう一つはどれか」と問うています。これらとセットになる代表的な視点は「顧客」です。したがってアが正解です。
(補足)BSCはKaplan & Nortonという研究者が提唱しました。戦略を「測る・管理する」ための枠組みとして広く使われます。
解法ステップ
- 問題文で既に示されている視点を確認する:財務、内部ビジネスプロセス、学習と成長。
- BSCの「四つの視点」を頭に浮かべる。BSCは「財務」「顧客」「内部プロセス」「学習と成長」が基本であることを思い出す。
- 選択肢と照らし合わせる:
- ア:顧客 → BSCの四つの視点に該当(正解)
- イ:情報 → 視点ではない
- ウ:戦略 → BSCは戦略を実現するためのツールであり、視点そのものではない
- エ:品質 → 内部プロセスや顧客満足の評価項目になり得るが、独立した「四つの視点」ではない
- アを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 顧客(正解)
- 顧客視点は、顧客満足度や市場シェアなどを評価するBSCの主要な視点です。
- イ: 情報
- 情報は経営にとって重要な資源ですが、BSCの標準的な「四つの視点」には含まれません。情報を扱う仕組みやIT投資は「学習と成長」や内部プロセスの指標として扱われることが多いです。
- ウ: 戦略
- 戦略(Strategy)はBSCが支援する対象です。BSCは戦略を遂行するための指標体系なので、「戦略」は視点ではなく目的や軸になります。
- エ: 品質
- 品質(Quality)は評価の対象となる具体的な指標(例:欠陥率)です。BSCの四つの視点のうち「内部ビジネスプロセス」や「顧客」の下位指標として扱われますが、独立した視点ではありません。
よくある誤解
- 「戦略」と「視点」を混同する
- 誤解:戦略=BSCの一つの視点。
- 実際:BSCは戦略を実行・評価するための枠組みで、視点は評価の切り口です。戦略は評価の対象・目的です。
- 「品質」を独立した視点だと考える
- 誤解:品質が四つのうちの一つ。
- 実際:品質は内部プロセスや顧客満足を測る指標として使われますが、BSCの標準分類には入っていません。
- 「情報」をそのまま視点にする
- 誤解:ITや情報が重要だから視点になる。
- 実際:情報は学習と成長(社員のスキルやシステム投資)や業務プロセスの改善項目として扱います。
補足コラム
- BSCの因果関係(よく使われる考え方)
学習と成長(社員のスキル向上やIT投資)→ 内部ビジネスプロセスの改善(効率・品質向上)→ 顧客満足の向上(市場シェアや満足度)→ 財務成果の向上(利益や売上増)という流れで説明されることが多いです。 - KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の例(わかりやすく)
- 財務:営業利益率、ROA(総資産利益率)
- 顧客:顧客満足度(CS)、リピート率、市場シェア
- 内部プロセス:製造欠陥率、処理時間、納期遵守率
- 学習と成長:社員研修時間、ITシステム稼働率、従業員満足度(ES)
- 覚え方(簡単な順序)
「学→内→顧→財」(学習→内部→顧客→財務)と覚えると、因果の流れもイメージしやすいです。
FAQ
Q1. BSCとKPIはどう違いますか?
A1. BSCは「何を多面的に見るか」という枠組み(視点の分類)です。KPIはその枠組みの中で実際に測る具体的な指標(数値)です。
A1. BSCは「何を多面的に見るか」という枠組み(視点の分類)です。KPIはその枠組みの中で実際に測る具体的な指標(数値)です。
Q2. 「学習と成長」は具体的に何を指しますか?
A2. 社員の能力向上、組織の知識管理、ITやシステムへの投資など、将来の業績向上につながる基盤(リソースや能力)を指します。
A2. 社員の能力向上、組織の知識管理、ITやシステムへの投資など、将来の業績向上につながる基盤(リソースや能力)を指します。
Q3. 中小企業でもBSCは使えますか?
A3. 使えます。規模に合わせて指標数を絞り、重要な視点(顧客・財務など)に絞って運用すると効果的です。
A3. 使えます。規模に合わせて指標数を絞り、重要な視点(顧客・財務など)に絞って運用すると効果的です。
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