ITパスポート 2010年 春期 問20
問題文
消費財メーカーにおけるBSC(バランススコアカード)で、顧客の視点に関する業績評価指標として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:開発効率
イ:キャッシュフロー
ウ:市場占有率(正解)
エ:特許取得件数
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消費財メーカーにおけるBSCの「顧客の視点」に関する業績評価指標はどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
BSC(バランススコアカード:企業の業績を「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」の4つの視点で評価する枠組み)で「顧客の視点」は、顧客がどれだけ自社の商品やブランドを選んでいるか、満足しているかを表す指標を使います。消費財メーカー(一般消費者向けの商品を作る会社)にとって、顧客の選好や購入行動を直接示す指標が最も適切です。選択肢の中でこれに該当するのは ウ の市場占有率です。市場占有率は、顧客が実際にどれだけ自社商品を買っているか(市場でのシェア)を示すので、顧客視点の代表的な業績評価指標になります。
解法ステップ
- BSCの4つの視点を思い出す(財務、顧客、業務プロセス、学習と成長)。
- 各選択肢がどの視点に対応する情報かを判断する。
- 消費財(最終消費者が購入する商品)にとって「顧客視点」で重要なのは、顧客の選択や満足度に直結する指標であると結論づける。
- その基準で最も直接的に顧客行動を表すのが ウ(市場占有率)であると選ぶ。
補足:市場占有率(市場シェア)は通常、次の式で求めます。
選択肢別の誤答解説
- ア: 開発効率
- 理由:開発効率は「新商品や改良をどれだけ効率的に作れるか」を示す指標です。これは主に「業務プロセスの視点」や「学習と成長の視点」に関係し、顧客の選好そのものを直接示すものではありません。
- イ: キャッシュフロー
- 理由:キャッシュフローは「会社に入ってくる現金と出ていく現金の流れ」です。これは「財務の視点」に該当し、顧客の評価や満足度を直接表す指標ではありません。
- ウ: 市場占有率
- 理由:市場占有率は顧客が実際に自社商品を選んだ割合を示します。消費財メーカーでは顧客の購入行動がそのまま業績に直結するため、顧客視点の代表的指標となります。
- エ: 特許取得件数
- 理由:特許は技術的な差別化や将来の競争力を示す指標で、主に「学習と成長」や「業務プロセス」の視点に関連します。顧客がどれだけ商品を選んでいるかを直接示すものではありません。
よくある誤解
- 「売上が増えれば顧客視点の指標になる」
- 説明:売上は財務指標で、価格や販促、コスト構造にも左右されます。顧客視点では「顧客が選んでいる割合(市場占有率)」「顧客満足度」などがより直接的です。
- 「特許や開発効率が顧客視点になる」
- 説明:技術力や開発効率は重要ですが、それらは主に内部の能力や将来の競争力に関する指標です。顧客の視点は「外から見える結果(購入、評価)」を重視します。
補足コラム
- 顧客視点でよく使われる指標例:
- 市場占有率(市場シェア)、顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)、リピート率、顧客純粋推奨度(NPS:Net Promoter Score)など。
- 消費財メーカーでは「棚に並ぶ度合い(流通カバレッジ)」「ブランド認知度」も重要な顧客関連指標です。市場占有率は結果(ラグ指標)になりがちなので、NPSや流通カバレッジのような先行指標(リード指標)と組み合わせて監視すると実務で役立ちます。
- 市場占有率の変化を追うことで、マーケティング施策や価格戦略の効果が見えます。例えばプロモーションで一時的に売上が上がっても、シェアが伸びなければ長期的に顧客に選ばれているとは言えません。
FAQ
Q1. 市場占有率と売上はどう違いますか?
A1. 売上は自社がどれだけ売れたかの絶対値です。市場占有率は「市場の中で自社がどれだけ選ばれているか」の割合です。市場規模が変わっても割合で比較できる点が利点です。
A1. 売上は自社がどれだけ売れたかの絶対値です。市場占有率は「市場の中で自社がどれだけ選ばれているか」の割合です。市場規模が変わっても割合で比較できる点が利点です。
Q2. 小さなブランドでも市場占有率を使うべきですか?
A2. はい。小さなブランドでも、自社の成長や競合との相対比較に市場占有率は有効です。ニッチ市場では「シェア拡大率」などの細かい指標も有用です。
A2. はい。小さなブランドでも、自社の成長や競合との相対比較に市場占有率は有効です。ニッチ市場では「シェア拡大率」などの細かい指標も有用です。
Q3. 顧客満足度(CS)と市場占有率はどちらが重要ですか?
A3. 両方重要です。CSは顧客の満足・再購入意向の先行指標、シェアは結果を示すラグ指標です。組み合わせて見るのが効果的です。
A3. 両方重要です。CSは顧客の満足・再購入意向の先行指標、シェアは結果を示すラグ指標です。組み合わせて見るのが効果的です。
Q4. BSCで指標を選ぶときのポイントは?
A4. 企業戦略と直結しているか、測定可能か、行動に結びつくか、短期と長期のバランスがあるかを確認します。
A4. 企業戦略と直結しているか、測定可能か、行動に結びつくか、短期と長期のバランスがあるかを確認します。
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