ITパスポート 2010年 春期 問42
問題文
企業の内部監査の一環で実施されるシステム監査の内容として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:システム運用者が、自部門の業務がルールどおりに実施されているかを、自己点検表を使用して確認した。
イ:システム開発者が、次期システムの要件をシステムの利用者へのアンケート調査によって確認した。
ウ:システム部門以外の者が、システム部門での業務がルールどおりに実施されているかを、チェックシートを使用して確認した。(正解)
エ:システム部門の者が、社内で所有する情報機器が台帳の記載どおりに設置されているかを実地棚卸しによって確認した。
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システム監査に関する問題【ITパスポート 解説】
正解の理由
システム監査とは、組織内で行われる「監査(業務や仕組みがルールどおりかを第三者の立場で点検すること)」の一種で、特に情報システムに関する管理や運用が適切かを確認する活動です。ここで重要なのは「第三者性(独立性)」と「客観的な点検手法」です。選択肢の中で、システム部門以外の者がチェックシートを使ってシステム部門の業務をルールどおりに実施しているか確認しているもの、つまり選択肢のウは、監査に必要な独立性と客観性を満たしているため適切です。
(用語補足)
- 内部監査(組織内部で行う監査。外部の第三者ではなく組織内の独立した部署や人が行う点検)
- システム監査(情報システムに関する管理体制・運用・安全対策などを点検する監査)
- チェックシート(点検項目を一覧化した表。漏れなく確認するために使う道具)
解法ステップ
- 「システム監査」の定義を確認する:第三者的立場で客観的にシステムの管理・運用を評価すること。
- 各選択肢が「監査の要件(独立性・客観性)」を満たすかを判断する。
- 独立して点検しているものを正答とする。
短く言うと、「誰がやるか(独立しているか)」を基準に正解を選べば良いです。
選択肢別の誤答解説
-
ア: システム運用者が、自部門の業務を自己点検表で確認した。
→ 自己点検は内部統制や日常の管理活動として重要ですが、監査では「第三者的な点検」が求められます。自己評価は独立性がないためシステム監査とは言えません。 -
イ: システム開発者が、次期システムの要件を利用者アンケートで確認した。
→ これは「システム開発(要件定義)」の手法であり、監査活動ではありません。目的が要件の確認であり、評価や独立的な点検ではないため不適切です。 -
ウ: システム部門以外の者が、システム部門での業務がルールどおりに実施されているかを、チェックシートを使用して確認した。
→ 監査に必要な独立性(監査対象と異なる立場の人が評価している)と客観的手法(チェックシート)がそろっています。したがってシステム監査の典型的な例です。 -
エ: システム部門の者が、社内で所有する情報機器が台帳どおりに設置されているかを実地棚卸しで確認した。
→ 実地棚卸し(じっちたなおろし:物品を実際に現場で確認すること)は資産管理や在庫管理の手続きです。システム部門が自ら行っているため監査の独立性が欠けます。したがってシステム監査とは言えません。
よくある誤解
-
「監査=点検すれば何でも監査になる」
→ 点検の主体(誰が行うか)が重要です。自分の仕事を自分で点検する「自己点検」は監査とは異なります。監査は第三者的視点が必要です。 -
「チェックリストを使えば監査になる」
→ チェックリストは監査でよく使う道具ですが、使う人が監査対象と独立しているかどうかが重要です。道具だけで監査とは限りません。 -
「システム監査は外部の専門家だけが行う」
→ 外部監査もありますが、内部監査(社内の別部署や内部監査部門が行う)も普通に行われます。ポイントは独立性と客観性です。
補足コラム
監査の基本原則の一つに「独立性(independence)」があります。監査人は監査対象の業務に関与していないことが望まれます。内部監査の場合、会社内部にいながらも組織上・機能上で独立した立場(たとえば監査部門や別部署)が監査を行います。監査手法としてはチェックシート、インタビュー、文書確認、実地確認(現場での確認)などがあります。システム監査ではログや設定、運用手順書などの文書確認と実地の突合せがよく行われます。
試験対策のコツ:問題文に「誰が行ったか(自部門か他部門か)」「どのような目的か(評価か要件収集か)」の2点をまずチェックしてください。これだけで多くの肢が除外できます。
FAQ
Q1: 自分の部署でルール通りか点検するのは意味がないですか?
A1: いいえ。自己点検は日常管理や改善に重要です。ただし、それは監査(第三者評価)とは区別して考える必要があります。監査は独立した視点での確認です。
A1: いいえ。自己点検は日常管理や改善に重要です。ただし、それは監査(第三者評価)とは区別して考える必要があります。監査は独立した視点での確認です。
Q2: システム監査は必ず文書化しないといけませんか?
A2: 監査結果は通常、証拠として文書化します。誰がどこをどう確認したかを残すことで、後で客観的に説明できます。
A2: 監査結果は通常、証拠として文書化します。誰がどこをどう確認したかを残すことで、後で客観的に説明できます。
Q3: 外部の監査と内部の監査の違いは何ですか?
A3: 外部監査は会社外の専門家(独立した監査法人など)が行い、内部監査は社内の別部署や専任の監査部門が行います。どちらも独立性と客観性が重要です。
A3: 外部監査は会社外の専門家(独立した監査法人など)が行い、内部監査は社内の別部署や専任の監査部門が行います。どちらも独立性と客観性が重要です。
関連キーワード: 内部監査、システム監査、独立性、チェックシート、実地棚卸し、自己点検、監査手法

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