ITパスポート 2011年 秋期 問22
問題文
顧客に価値をもたらし、企業にとって競争優位の源泉となる、競合他社には模倣されにくいスキルや技術を指すものはどれか。
選択肢
ア:アカウンタビリティ
イ:コアコンピタンス(正解)
ウ:コーポレートガバナンス
エ:パーソナルスキル
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顧客に価値をもたらし、企業にとって競争優位の源泉となる、競合他社には模倣されにくいスキルや技術を指すものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
コアコンピタンスとは、顧客にとっての価値を生み出し、競合他社にとって模倣が難しく、企業の競争優位(他社より優れている状態)の源になる技能や技術、ノウハウのことを指します。問いの「顧客に価値をもたらし」「競争優位の源泉」「模倣されにくい」という3点が、コアコンピタンスの定義そのものと一致するため、イが正解です。
(補足:コアコンピタンスの判定基準としてよく使われる3つの視点は、1) 顧客に価値を与えるか、2) 複数の市場に応用できるか、3) 競合に真似されにくいか、です。)
解法ステップ
- 問題文のキーワードを拾う:「顧客に価値」「競争優位の源泉」「模倣されにくい」。
- 各選択肢がそのキーワードに当てはまるか比較する。
- 「企業単位での持続的な強み」を表す語を選ぶ。これがコアコンピタンス(イ)です。
短く言えば、問題文が「企業の持つ、他と違って長所になる技術やスキル」を問いているので、イが合致します。
選択肢別の誤答解説
-
ア: アカウンタビリティ(accountability:説明責任・責任の所在)
説明責任や責任の明確化を意味します。組織の信頼性や管理面の概念であり、技術やスキルの「競争優位」や「模倣困難性」を指すものではありません。 -
イ: コアコンピタンス(core competence:企業が持つ中核的な能力) ← 正解
上述の通り、顧客価値、競争優位、模倣困難という三条件を満たす概念です。 -
ウ: コーポレートガバナンス(corporate governance:企業統治)
企業が適正に運営される仕組み(経営監督や内部統制など)を指します。企業の「仕組み」や「ルール」に関する概念であり、特定の技術やスキルそのものではありません。 -
エ: パーソナルスキル(personal skill:個人の能力)
個人が持つ能力や技能を指します。重要ですが、問題文が企業全体の「競争優位の源泉」であることを求めているため、個人レベルのスキル(個別の人材能力)は該当しません。複数の人や組織に蓄積された能力がコアコンピタンスです。
よくある誤解
-
「パーソナルスキル(個人の技能)とコアコンピタンスは同じ」と考える誤解
→ 個人のスキルが高くても、それが組織全体の持続的な強み(真似しにくい仕組みや複数市場での活用)になっていなければコアコンピタンスとは言えません。 -
「企業のルールや仕組み(ガバナンス)がコアコンピタンス」と混同する誤解
→ ガバナンスは企業運営の仕組みであり、競争優位を直接生む技術や技能とは概念が違います。両者は連動しますが別物です。 -
「単に珍しい技術=コアコンピタンス」と思う誤解
→ 珍しさだけでは不十分です。顧客に価値を与え、応用範囲が広く、模倣されにくいことが必要です。
補足コラム
-
用語の由来と判定テスト
コアコンピタンスという概念は1990年前後に普及しました。判定のための実務的なチェックは次の3点です(Prahalad & Hamelの考え方に基づく簡易版)。- 顧客に重要な価値を提供しているか?
- 複数の製品や市場に展開できる能力か?
- 競合が簡単に真似できない独自性があるか?
これらを満たすものがコアコンピタンスです。
-
具体例(身近なイメージ)
- 自動車メーカーのエンジン設計技術(複数車種に応用でき、長年の経験で他社が真似しにくい)
- ソフトウェア企業の独自アルゴリズム+大量データによるサービス精度(顧客にとって価値が高く、模倣が難しい)
FAQ
Q. 個人の優秀な社員がいる場合、それはコアコンピタンスになりますか?
A. その社員の能力が組織内で再現され、仕組みとして蓄積・共有されて初めてコアコンピタンスになります。個人依存では持続しません。
A. その社員の能力が組織内で再現され、仕組みとして蓄積・共有されて初めてコアコンピタンスになります。個人依存では持続しません。
Q. コーポレートガバナンスは重要ではないですか?
A. 重要です。ガバナンスは企業の信頼性や長期的持続に関わりますが、問題文が問う「模倣されにくい技術やスキル」とは役割が違います。
A. 重要です。ガバナンスは企業の信頼性や長期的持続に関わりますが、問題文が問う「模倣されにくい技術やスキル」とは役割が違います。
Q. コアコンピタンスはどうやって育てますか?
A. 長期的な投資、ナレッジの蓄積、部門間の連携、組織的な技能の標準化・共有が必要です。人材育成と仕組み化が鍵です。
A. 長期的な投資、ナレッジの蓄積、部門間の連携、組織的な技能の標準化・共有が必要です。人材育成と仕組み化が鍵です。
関連キーワード: コアコンピタンス、競争優位、模倣困難、企業戦略、経営資源

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