ITパスポート 2011年 秋期 問32
問題文
昨年1月1日に本番稼働を開始したソフトウェアの保守作業の件数を1月から12月まで月別に集計したところ、図のようなグラフになった。このグラフにおける要因Aに該当する保守作業のうち、最も適切なものはどれか。

選択肢
ア:昨年6月に実施したハードウェアのバージョンアップ作業
イ:ソフトウェアの改善要望に対応する作業
ウ:ソフトウェアの初期不良に対応する作業(正解)
エ:毎年4月に実施するデータ追加作業に関する作業
🔒 解説は解答すると表示されます
リリース直後の保守件数の月別グラフから要因Aを推定する問題【ITパスポート 解説】
正解の理由
理由を一言で言うと、ソフトウェアを「昨年1月1日に本番稼働(リリース)」した直後に保守(問題対応)が集中しており、時間とともに減少しているパターンが見られるためです。これは「初期不良(リリース後に見つかるバグや不具合)」に典型的な特徴です。
- 図では1月〜3月に要因A(濃い部分)が多く、以降は減少してほとんど見られません。
- 初期不良はリリース直後に多く発生し、修正されるにつれて件数が減る傾向があります。
- 他の選択肢(定期作業や改善要望、ハードウェアの一回の作業)は、時期や分布が図の要因Aと合いません。
解法ステップ
- グラフの前提(リリース日)を確認する:昨年1月1日に本番稼働。
- 要因A(濃い部分)の月ごとの分布を確認する:1月〜3月に多く、以降は急減またはほぼゼロ。
- 各選択肢が示す「発生のしかた」を考える:
- 初期不良:リリース直後に集中して徐々に減る。
- 定期的作業(毎年4月など):特定月に毎年発生する。
- 改善要望:一般にはリリース後しばらくしてから増えるか継続的に推移。
- ハードウェアのバージョンアップ:特定月に1回の大きな作業でその月の件数が増える。
- パターン照合:図の要因Aの分布は「リリース直後に集中して減少」している → 初期不良(ウ)。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 昨年6月に実施したハードウェアのバージョンアップ作業
- ハードウェアのバージョンアップ(装置や機器の更新)は特定月に実施されればその月に件数が増えるはずです。図では6月は非常に低く、要因Aは少ししか見られません。よって一致しません。
-
イ: ソフトウェアの改善要望に対応する作業
- 改善要望(ユーザーからの機能追加や使い勝手改善)は、リリース直後だけに集中するとは限らず、一般に中長期的に蓄積・対応されます。図の要因Aはリリース直後に集中しており、改善要望の典型パターンとは異なります。
-
ウ: ソフトウェアの初期不良に対応する作業(正解)
- リリース直後(1月)に多く、その後徐々に減少している。初期不良を修正していくと件数が減るという特徴に一致します。
-
エ: 毎年4月に実施するデータ追加作業に関する作業
- 毎年4月に定期的に行う作業なら4月に濃い部分が出るはずですが、図の4月は要因A(濃い塗り)が全くなく、白抜きのみです。合致しません。
よくある誤解
-
「4月の高い棒=要因Aの増加」と勘違いする
- 棒が高いだけでは要因Aとは限りません。凡例で濃い部分(要因A)と白抜き部分(要因A以外)を必ず確認してください。4月は全体は高いが濃い部分は無いという点が重要です。
-
「リリース直後=何でも増える」と考える
- リリース直後に増えるのは主に初期不良や設定ミスなどの“障害対応”です。改善要望や年次作業などは別の発生パターンを持ちます。原因ごとの典型的な発生時期を整理しましょう。
-
棒グラフを全体高さだけで判断する
- 積み上げ棒グラフは「カテゴリ別の内訳」を示します。合計だけでなく、色・塗り分け部分を見て内訳を判断することが大事です。
補足コラム
-
「初期不良」とは
- リリース後に見つかるソフトウェアのバグや不具合です。原因は設計ミス、テスト漏れ、環境差異(本番環境が開発環境と異なる)などが考えられます。英語では“initial defects”や“post-release bugs”と呼ばれます。リリース直後にユーザーから多く報告されるため、保守作業が集中します。
-
保守作業の分類(簡単な目安)
- 障害対応(故障対応):リリース直後や運用中に発生。緊急度高。
- 機能改善(改善要望):ユーザー要望に基づく追加・改善。中長期で増える傾向。
- 定期・年次作業:毎年や定期的に行うデータ更新や点検作業など。特定月に集中する。
- ハードウェア作業:装置やサーバ(サービスを提供するコンピュータ)の更新などで、実施月にまとまる。
-
覚え方のヒント:
- 「初期」=始め(リリース直後)に多い。言葉の意味をそのままヒントにしましょう。
FAQ
Q1. もしリリース日が別の月だったら答えは変わりますか?
A1. はい。要因Aがリリース直後に集中していることが根拠なので、リリース月と要因Aのピークが対応しているかを必ず確認してください。
A1. はい。要因Aがリリース直後に集中していることが根拠なので、リリース月と要因Aのピークが対応しているかを必ず確認してください。
Q2. 積み上げ棒グラフで色を見間違えた場合、どう確認すればよいですか?
A2. 凡例(図の説明)を最初に読む習慣をつけること。どの色・塗りがどのカテゴリかを把握してから棒を比較します。
A2. 凡例(図の説明)を最初に読む習慣をつけること。どの色・塗りがどのカテゴリかを把握してから棒を比較します。
Q3. 「改善要望」と「初期不良」は見分けにくいときは?
A3. 時期(いつ多いか)と発生の継続性(持続的か一時的か)を見ます。初期不良は一時的に集中し減少。改善要望は継続的・徐々に増加または安定することが多いです。
A3. 時期(いつ多いか)と発生の継続性(持続的か一時的か)を見ます。初期不良は一時的に集中し減少。改善要望は継続的・徐々に増加または安定することが多いです。
関連キーワード: ソフトウェア保守、初期不良、バグ修正、積み上げ棒グラフ、リリース直後、保守作業分類、グラフ読解、要因分析

\ せっかくなら /
ITパスポートを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

