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ITパスポート 2011年 秋期 33


問題文

現在5分程度掛かっている顧客検索を、次期システムでは1分以下で完了するようにしたい。この目標を設定する適切な工程はどれか。

選択肢

システム設計
システムテスト
システム要件定義(正解)
ソフトウェア受入れ

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現在5分程度掛かっている顧客検索を、次期システムでは1分以下で完了するようにしたい。この目標を設定する適切な工程はどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

  • 要件定義(システムに何を求めるかを決める工程。要求や目標をまとめる作業)で、「何を」「どの程度まで」実現するかを数値で決めます。
  • 今回の「検索を1分以下で完了する」というのは性能に関する目標です。これは非機能要件(機能そのものではなく、性能・可用性・安全性など「どれくらいの質で」動くかを示す要件)に当たります。
  • 非機能要件は要件定義で明確にしないと、その後の設計(システム設計:どう作るかを決める工程)やテスト(システムテスト:要件どおり動くかを検証する工程)で基準が無くなり、開発・検証・受入の混乱を招きます。

解法ステップ

  1. 問題文の要求が「目標(数値)」かどうかを確認する。→ はい、1分以下という数値目標。
  2. 数値目標は「機能」か「品質(性能)」かを判別する。→ 検索機能の「性能(応答時間)」なので非機能要件。
  3. 非機能要件を決める工程を選ぶ。→ 要件定義が適切。
  4. よって正解は

選択肢別の誤答解説

  • ア: システム設計(どう実現するかを決める工程)
    • 誤り。設計は「要件」を満たすための方式(データベース設計、インデックス、キャッシュ、分散化など)を決めますが、数値目標そのものを設定する場所ではありません。
  • イ: システムテスト(要件どおり動くかを検証する工程)
    • 誤り。テストは設定された目標を検証する役割です。目標をここで決めると、テストケースが無く設計や開発が迷います。
  • : システム要件定義(正解)
    • 正しい。性能目標は要件として最初に定め、文書で関係者全員に共有します。
  • エ: ソフトウェア受入れ(ソフトウェアを受け入れる際の確認・検収作業)
    • 誤り。受入れは最終的に顧客が要件を満たしているか確認する場です。ここで初めて目標を設定すると受入れ基準がありません。

よくある誤解

  1. 「テスト工程で性能目標を決めればよい」
    • テストは検証の場です。目標が定まっていないと、何をもって合格とするか判断できません。
  2. 「設計段階で性能値を決めればいい」
    • 設計は手段を決める段階です。どの程度の性能が必要かは要件定義で合意しておく必要があります。
  3. 「性能は後からチューニングすれば何とかなる」
    • ある程度は可能ですが、要件が高ければ最初の設計(アーキテクチャ)やリソース計画に大きな影響が出ます。早期に目標を決めるのが安全です。

補足コラム

  • 非機能要件(性能要件)を決めるときのポイント
    • 具体的で測定可能にする。例:「検索結果の最初のページ表示をピーク時でも平均1分以内、最大1分30秒以下」や「95パーセンタイルで1分以下」など。
    • 「平均」「最大」「パーセンタイル(上位何%)」など、どの指標で評価するかを明確にすることが重要です。
    • SLA(Service Level Agreement:サービスの品質保証条件)や受入基準に流用できるように、要件定義書に記載しておくと運用や契約が楽になります。
  • 達成手法の例(設計段階で検討する事項)
    • インデックスの追加、検索アルゴリズムの最適化、キャッシュ導入、分散処理、ハードウェア増強、クエリの見直し、など。これらは設計で決め、実装とテストで検証します。

FAQ

Q. 要件定義は誰が作るのですか?
A. 要件定義は、業務担当者(ユーザー側)とシステム側(システム担当者、要件定義者やBA:ビジネスアナリスト)が協力して作ります。合意が重要です。
Q. もし要件を開発途中で変えたい場合は?
A. 変更管理(Change Management)で影響範囲とコストを評価し、関係者の合意を得て仕様書を更新します。急な変更はスケジュールや費用に影響します。
Q. 「1分以下」とだけ書くと不十分ですか?
A. 単に「1分以下」だけだと測定条件が不明確です。ピーク時・平均か最大か・テスト環境の条件なども要件定義で決めます。

関連キーワード: 要件定義、非機能要件、性能要件、応答時間、SLA、システム設計、システムテスト、受入試験、負荷試験、キャパシティプランニング
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