ITパスポート 2011年 春期 問01
問題文
コンピュータプログラムの開発や作成に関する行為のうち、著作権侵害となるものはどれか。
選択肢
ア:インターネットからダウンロードしたHTMLのソースを流用して、別のWebページを作成した。(正解)
イ:インターネットの掲示板で議論されていたアイディアを基にプログラムを作成した。
ウ:学生のころに自分が作成したプログラムを使い、会社業務の作業効率を向上させるためのプログラムを作成した。
エ:購入した書籍に掲載されていた流れ図を基にプログラムを作成した。
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コンピュータプログラムの開発や作成に関する行為のうち、著作権侵害となるものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢アは、インターネットからダウンロードしたHTMLのソース(ソースコード:プログラムや文書を構成する人が書いた原文)をそのまま流用して別のWebページを作成する行為です。ソースコードやHTMLの具体的な記述は「表現」であり、著作権によって保護されます。著作権は「アイディア(考え方)」ではなく「表現(文章・図・コードなど)」を保護するため、他人が書いたソースコードを許可なく複製・改変して使うと著作権侵害(複製権・翻案権の侵害)になります。よって、選択肢アが該当します。
解法ステップ
- 各選択肢の行為が「アイディアの利用」か「表現の複製・流用」かを見分ける。
- 著作権は「表現」を守り、「アイディア・方法・手順」は保護対象ではない。
- 具体的な事例(ソースコード、図、文章)をそのまま使う場合は「複製・翻案」に当たるか確認する。
- 作成者の権利や使用許諾(ライセンス)があるかを考える。許諾がなければ通常は侵害の可能性が高い。
- 選択肢を上の基準で判断し、最も明らかに「表現の複製・流用」にあたるものを選ぶ。
この問題では、ダウンロードしたHTMLのソースを流用する行為が明確に「他人の表現の複製・改変」であるため正しい判断ができます。
選択肢別の誤答解説
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ア(正答の説明より):ダウンロードしたHTMLソースは著作物であり、許可なく流用すると複製や翻案の侵害になります。公開されているからといって自由に使えるわけではありません(次節の誤解参照)。
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イ:掲示板で議論されていたアイディアを基にプログラムを作成する行為は、基本的に著作権侵害になりません。議論の中の「アイディア」や「概念」は著作権の保護対象外です。ただし、掲示板に投稿されている具体的なコードや詳細な実装(表現)をそのままコピーすると侵害になります。
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ウ:学生時代に自分が作成したプログラムを利用して会社向けにプログラムを作るケースは、作成者本人が権利を持っていれば著作権侵害にはなりません。ただし、学生時代に所属していた組織(例えば研究室やアルバイト先)との契約で権利が移転している場合や、雇用契約で作成物の権利が会社にある場合は別です。問題文では自分が作成したとあるため、一般には侵害には当たりません。
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エ:購入した書籍に掲載されていた流れ図(フローチャート)を「基に」プログラムを作成する行為は、流れ図が示す手順やアルゴリズム(アイディア・方法)を利用しているに過ぎず、通常は著作権侵害ではありません。ただし、書籍中の図そのものを画像としてそのまま転載したり、図の表現(文章やレイアウト)をコピーする場合は著作権の問題になります。問題文では「基にプログラムを作成」とあるため、表現の複製ではないと解釈されます。
よくある誤解
- 公開されているソースやページは「自由に使ってよい」:公開=著作権放棄ではありません。公開者が特定の使用許諾(ライセンス)を明示している場合はその範囲で利用できますが、無断流用は侵害です。
- 出典を明示すれば複製して良い:出典表示はマナーであり、著作権侵害の法的免責にはなりません。許諾が必要です。
- 少し手を加えればOK:単に変形・加工して使っても「翻案(改変)」に当たり得ます。元の表現に依拠する限り侵害の可能性があります。
補足コラム
- 著作権で保護されるもの:文章、図表、写真、ソースコード(プログラム)、デザインなどの「表現」。逆に「アイディア、手順、操作方法、概念、事実」は保護対象外です。英語の考え方だと「idea-expression dichotomy(アイディアと表現の二分)」と言われます。
- HTMLソースについて:Webページの見た目や構造を作るHTML/CSS/JavaScriptなどはソースコードとして著作物です。ブラウザで「表示」→「ソース表示」できるからといって自由に利用できるとは限りません。著作権表示や利用規約、ライセンス(例:CC表記、オープンソースライセンス)があるか確認してください。
- ライセンスを確認する習慣:ダウンロードして使う前に、そのファイルのライセンス(利用許諾)を確認しましょう。明示的に「再利用可(商用可/改変可)」と示されていれば安心です。
FAQ
Q1: Webのソースが誰でも見られるとき、コピーして自分のページで使っても構わないですか?
A1: 見える=使って良い、ではありません。権利者の許諾(ライセンス)が無ければ著作権侵害になります。使いたい場合はライセンスを確認し、必要なら許可を得てください。
A1: 見える=使って良い、ではありません。権利者の許諾(ライセンス)が無ければ著作権侵害になります。使いたい場合はライセンスを確認し、必要なら許可を得てください。
Q2: 掲示板で教わったアルゴリズムを元に作ったら盗作ですか?
A2: アルゴリズムやアイディア自体は著作権で保護されないため、原則問題ありません。ただし、掲示板に投稿された具体的なコードをそのまま使うと問題になります。
A2: アルゴリズムやアイディア自体は著作権で保護されないため、原則問題ありません。ただし、掲示板に投稿された具体的なコードをそのまま使うと問題になります。
Q3: 書籍の図を参考に作ったプログラムを社内で使うのは問題ありますか?
A3: 図の「内容(手順や考え方)」を参考にして自分で実装するのは通常問題ありません。図自体をそのまま転載したり、図の文章をコピーすると侵害になる可能性があります。
A3: 図の「内容(手順や考え方)」を参考にして自分で実装するのは通常問題ありません。図自体をそのまま転載したり、図の文章をコピーすると侵害になる可能性があります。
Q4: オープンソースのコードを使う場合、注意点は?
A4: オープンソースでもライセンスごとに利用条件が異なります(例:MIT、Apache、GPL)。商用利用や再配布、改変時の条件(帰属表示、同一ライセンス適用など)を守る必要があります。
A4: オープンソースでもライセンスごとに利用条件が異なります(例:MIT、Apache、GPL)。商用利用や再配布、改変時の条件(帰属表示、同一ライセンス適用など)を守る必要があります。
関連キーワード: 著作権、ソースコード、表現とアイディア、ライセンス、HTMLソース

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