ITパスポート 2011年 春期 問74
問題文
OSS (Open Source Software)に関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:OSSのインストールや導入支援、導入後のサポートサービスを有料にしてはならない。
イ:OSSの作成・改良には企業人としてではなく、ボランティアとして携わらなければならない。
ウ:OSSのソースコードは、インターネットからダウンロードできる必要がある。
エ:OSSを再頒布する際には、有料にすることができ、必ずしも無料にする必要はない。(正解)
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OSS (Open Source Software)に関する記述のうち、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢の中で正しいのは エ です。
OSS(Open Source Software:ソースコードが公開されたソフトウェア)の多くのライセンスは、ソフトウェア自体の再頒布(配布)を許可します。ライセンスによって条件は異なりますが、再頒布の際に「有料で販売してよい」場合が多く、必ずしも無料にしなければならないわけではありません。例えば、Linuxカーネル(GPL:GNU General Public License)は、バイナリを有料で配布することを禁止しません(ただしソースの提供義務など条件があります)。そのため「再頒布を有料にできる」という記述が適切です。
OSS(Open Source Software:ソースコードが公開されたソフトウェア)の多くのライセンスは、ソフトウェア自体の再頒布(配布)を許可します。ライセンスによって条件は異なりますが、再頒布の際に「有料で販売してよい」場合が多く、必ずしも無料にしなければならないわけではありません。例えば、Linuxカーネル(GPL:GNU General Public License)は、バイナリを有料で配布することを禁止しません(ただしソースの提供義務など条件があります)。そのため「再頒布を有料にできる」という記述が適切です。
※ここでの用語:ライセンス(利用や再配布のルールを定めた契約)、ソースコード(人が読める形のプログラムの元の文書)
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「OSS」「再頒布」「有料/無料」「サポート」「ボランティア」「ソースコードの入手方法」など。
- OSSの基本を思い出す:OSSは「ソースコードが利用・改変・再配布できる」ことが特徴(ただし条件はライセンスごと)。
- 各選択肢を、OSSの定義や代表的なライセンス(GPL、MIT、Apacheなど)の特徴と照らし合わせる。
- ライセンスで一般に認められている商用活動(有料配布、サポート販売など)があるかを当てはめる。
- 最も一般的に正しい記述を選ぶ(この場合は エ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「OSSのインストールや導入支援、導入後のサポートサービスを有料にしてはならない。」
→ 誤り。OSS自体はソースの利用や再配布を許可しますが、商用サポートや導入支援を有料で提供することは一般的です。企業がサポート契約や保守サービスを有料で提供するビジネスモデルは多数存在します(例:Red Hatのサブスクリプション)。 - イ: 「OSSの作成・改良には企業人としてではなく、ボランティアとして携わらなければならない。」
→ 誤り。貢献者は個人のボランティアに限られません。企業が従業員を動員してOSSに貢献することは普通に行われています。企業の利益や製品のためにOSSに投資するケースも多くあります(例:FacebookやGoogleが自社製品のためにOSSを公開・改良)。 - ウ: 「OSSのソースコードは、インターネットからダウンロードできる必要がある。」
→ 誤り。OSSライセンスはソースコードの「利用可能性」を要件とすることが多いですが、必ずしもインターネット経由での公開を義務づけるわけではありません。物理メディアで配布することや、配布時にソースを同梱する、または入手方法(請求先)を明示するなどで要件を満たす場合があります。インターネット公開は一般的で便利ですが必須条件ではありません。 - エ: 「OSSを再頒布する際には、有料にすることができ、必ずしも無料にする必要はない。」
→ 正しい。多くのOSSライセンスは再頒布を許可し、有料配布も認めています。ただし、ライセンスによっては再配布時にソースコードも提供する、あるいは同じライセンスで配布する(コピーレフト)などの条件がある点に注意が必要です。
よくある誤解
- 「OSS=完全に無料(タダ)」
- 無料で入手できることが多いですが、OSS自体の再配布や商用利用は条件付きで認められており、サポートや導入支援を有料で提供することは普通に行われます。つまり「無料でなければならない」は誤解です。
- 「OSSに変 more を加えたら必ず公開しなければならない」
- これは使うライセンス次第です。GPLなどのコピーレフト系は配布する場合に改変版のソース公開を要求しますが、MITやApacheのような緩やかなライセンスは、必ずしも公開を要求しません(配布時の条件が異なります)。
- 「公開=ネット上に必ずアップしなければならない」
- 前述の通り、ネット公開は一般的手段ですが、ライセンス条件を満たす別の方法(同梱、提供の申し出など)でも構いません。
補足コラム
- 代表的なOSSライセンス(簡単に)
- GPL(GNU General Public License:コピーレフト型)
- 改変・再配布を許可するが、配布する場合は同じライセンスでソースも提供する必要がある。
- MITライセンス
- 非常に寛容で、再利用・商用利用・再配布がほとんど制限なく可能。
- Apache License(Apache License 2.0)
- 商用利用や特許の取り扱いに関する条項が整備されており広く使われる。
- GPL(GNU General Public License:コピーレフト型)
- ビジネスモデルの例
- サポート販売:ソフトウェア自体はOSS、運用サポートは有料(例:Red Hat)。
- デュアルライセンス:同一ソフトをOSSライセンスと商用ライセンスで配布(例:旧MySQL)。
- オープンコア:基本機能はOSS、追加機能や管理ツールは有料。
FAQ
Q1. OSSをそのまま売ってはいけませんか?
A1. 売ってかまいません。多くのOSSは有料で配布できます。ただしライセンスが要求する条件(ソースの提供、ライセンス表示など)を守る必要があります。
A1. 売ってかまいません。多くのOSSは有料で配布できます。ただしライセンスが要求する条件(ソースの提供、ライセンス表示など)を守る必要があります。
Q2. OSSを使って作ったソフトを自分の会社で販売したら、ソースを公開しないといけませんか?
A2. ライセンス次第です。GPLのような強いコピーレフトは配布時にソース公開を要求しますが、MITやApacheのような緩いライセンスではその限りではありません。利用するOSSのライセンスを確認してください。
A2. ライセンス次第です。GPLのような強いコピーレフトは配布時にソース公開を要求しますが、MITやApacheのような緩いライセンスではその限りではありません。利用するOSSのライセンスを確認してください。
Q3. 社内だけで改変して使う場合はソース公開が必要ですか?
A3. 一般に「配布(外部へ渡す)」しない限り公開義務は生じないケースが多いです。ただしライセンスによって扱いが異なるため、確認が必要です。
A3. 一般に「配布(外部へ渡す)」しない限り公開義務は生じないケースが多いです。ただしライセンスによって扱いが異なるため、確認が必要です。
Q4. インターネットに上げていないOSSはOSSと言えますか?
A4. 「オープンソース」の本質はライセンスでソースの利用・改変・再配布を許可しているかどうかです。物理メディアで配布する等、公開手段は必ずしもネット上だけではありません。
A4. 「オープンソース」の本質はライセンスでソースの利用・改変・再配布を許可しているかどうかです。物理メディアで配布する等、公開手段は必ずしもネット上だけではありません。
Q5. サポートや導入支援を有料にすると違法ですか?
A5. 違法ではありません。むしろ多くの企業はサポートで収益を得ています。ただしライセンス条項(著作権表示の保持など)は守る必要があります。
A5. 違法ではありません。むしろ多くの企業はサポートで収益を得ています。ただしライセンス条項(著作権表示の保持など)は守る必要があります。
関連キーワード: オープンソース、ライセンス、ソースコード、再頒布、商用サポート、GPL、MITライセンス、Apacheライセンス、コピーレフト、デュアルライセンス

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