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ITパスポート 2011年 春期 75


問題文

情報セキュリティの脅威であるキーロガーの説明として、適切なものはどれか。

選択肢

PC利用者の背後からキーボード入力とディスプレイを見ることで情報を盗み出す。
キーボード入力を記録する仕組みを利用者のPCで動作させ、この記録を入手する。(正解)
パスワードとして利用されそうな単語を網羅した辞書データを用いて、パスワードを解析する。
無線LANの電波を検知できるPCを持って街中を移動し、不正に利用が可能なアクセスポイントを見つけ出す。

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情報セキュリティの脅威であるキーロガーの説明【ITパスポート 解説】

正解の理由

キーロガーとは、利用者がキーボードで入力した文字(パスワードやクレジット番号など)を記録する不正な仕組みやソフトウェアのことです。したがって、「キーボード入力を記録する仕組みを利用者のPCで動作させ、この記録を入手する。」とある選択肢、すなわち が正解です。
  • 「記録する仕組みを利用者のPCで動作させる」→ これはソフトウェア型キーロガー(PC上で動くマルウェア)を指します。
  • 「この記録を入手する」→ 攻撃者は記録を外部に送信したり、後で盗み見たりして情報を奪います。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを確認:「キーロガー」=「キーボードの入力を記録するもの」。
  2. 各選択肢の動作を一つずつ当てはめる:
    • 入力を「見る」か、「記録する」かを区別する。
    • 記録したデータの入手(盗み出す)まで書かれているか確認する。
  3. キーワードと合致する選択肢を選ぶ。ここでは「記録する」「入手する」が含まれる が該当。
短い判断基準:記録して盗む=キーロガー。

選択肢別の誤答解説

  • ア: PC利用者の背後からキーボード入力とディスプレイを見ることで情報を盗み出す。
    説明:これは「肩越しに覗く」行為で、英語で shoulder surfing(ショルダーサーフィング)と呼ばれます。物理的な覗き見であって、キーロガーの定義(入力の自動記録)とは異なります。
  • : キーボード入力を記録する仕組みを利用者のPCで動作させ、この記録を入手する。
    説明:キーロガーそのものの定義です。ソフトウェア型(PC上で動く)、あるいはハードウェア型(キーボードとPCの間に差す装置)などがあり、記録を外部に送る点も含みます。
  • ウ: パスワードとして利用されそうな単語を網羅した辞書データを用いて、パスワードを解析する。
    説明:これは辞書攻撃(dictionary attack)です。キーロガーのように入力を記録するのではなく、試行錯誤でパスワードを割り出す別の攻撃手法です。
  • エ: 無線LANの電波を検知できるPCを持って街中を移動し、不正に利用が可能なアクセスポイントを見つけ出す。
    説明:これはワードライビング(wardriving)と呼ばれる行為で、無線LAN(Wireless LAN:無線でネットワーク接続する仕組み)を狙う別の脅威です。キーボード入力の記録には関係ありません。

よくある誤解

  1. 「キーロガー=単にキーボードを盗み見る行為」と考える誤り
    → 肩越しの覗き(ア)は物理的な盗み見で、キーロガーはソフトやハードで自動的に記録します。区別が重要です。
  2. 「キーロガーはソフトだけだ」と思う誤り
    → 実際にはハードウェア型(USBに差し込む小さな装置など)や、OSの低レベルで動く高度なもの(カーネルレベル)もあります。
  3. 「辞書攻撃やワードライビングもキーロガーと同じ対策で防げる」と考える誤り
    → 対策に重なりはありますが、攻撃の性質が違うため、対策方法も使い分けが必要です(例:辞書攻撃は強いパスワード、ワードライビングは無線の暗号化)。

補足コラム

  • キーロガーの種類
    • ソフトウェア型:マルウェアとしてPCに潜み、キー入力をファイルに保存したり、ネット経由で送信します。
    • ハードウェア型:キーボードとPCの間に挟む小さな装置や、キーボード自体に仕込まれたものがあります。OSに依存しないため検出が難しい場合があります。
  • 被害例:ログイン情報、クレジットカード番号、業務機密などが盗まれ、なりすましや金銭被害につながることがある。
  • 基本的な対策(現場ですぐできること)
    • 信頼できるセキュリティソフトを使い、定期スキャンを行う。
    • 不審なUSB機器や周辺機器を接続しない。
    • パスワード管理ツール(パスワードマネージャー)を使い、手入力を減らす。
    • 多要素認証(MFA:Multi‑Factor Authentication、多段階で本人確認する仕組み)を導入する。
    • 定期的なOS・ソフトの更新で脆弱性を減らす。

FAQ

Q1. キーロガーは必ずウイルス対策ソフトで検出できますか?
A1. ほとんどは検出できますが、検出を逃れる巧妙なものもあります。定義ファイルの更新や振る舞い検知を併用すると有効性が高まります。
Q2. スマホでもキーロガーに狙われますか?
A2. はい。スマートフォン向けにもキーロガー(キーボード入力を記録する不正アプリ)が存在します。アプリの出所に注意し、公式ストアでもレビューや権限を確認してください。
Q3. オンラインバンキングはどう守ればよいですか?
A3. 銀行が提供するワンタイムパスワードやトークン、多要素認証を利用する、パスワードを使い回さない、といった対策が有効です。
Q4. 家庭でできる簡単なチェック方法はありますか?
A4. 不審なプロセスの確認、起動時に見覚えのないソフトがあるか、USBポートに不明な機器がないかを確認しましょう。心配なら専門家に相談してください。

関連キーワード: キーロガー、キーボード入力、マルウェア、辞書攻撃、ワードライビング、多要素認証、パスワードマネージャー、ハードウェアキーロガー、肩越し覗き、振る舞い検知
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