ITパスポート 2011年 春期 問76
問題文
多数のコンピュータに感染し、遠隔操作で攻撃者から指令を受けるとDDoS攻撃などを一斉に行う不正プログラムに付けられた呼び名はどれか。
選択肢
ア:ハニーポット
イ:ボット(正解)
ウ:マクロウイルス
エ:ワーム
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多数のコンピュータに感染し、遠隔操作で攻撃者から指令を受けるとDDoS攻撃などを一斉に行う不正プログラムに付けられた呼び名はどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
この問題で重要なキーワードは「多数のコンピュータに感染」「遠隔操作で攻撃者から指令を受ける」「DDoS攻撃などを一斉に行う」です。これらを満たす用語はボットです。
ボット(bot:program that performs automated tasks/ここでは不正に感染した端末を指令で動かす不正プログラムまたは感染したPC)は、攻撃者の指示で複数の感染端末をまとめて動かし、DDoS(DDoS:Distributed Denial of Service=分散型サービス妨害。多数の端末から一斉に通信を送り、サービスを止める攻撃)などを行います。感染した多数のコンピュータの集合は「ボットネット(botnet)」と呼ばれ、中央の指令サーバ(C&C:Command and Control=指令・制御サーバ)から一斉に命令を受けます。したがって、正解は イ の「ボット」です。
解法ステップ
- 問題文から重要語句を抜き出す:多数に感染、遠隔操作、DDoS。
- 各選択肢が示す意味を簡単に思い出す:
- ハニーポット=攻撃者をおびき寄せる“わな”のシステム。
- ボット=遠隔指令で動く感染端末/不正プログラム。
- マクロウイルス=文書のマクロ機能を悪用するウイルス。
- ワーム=自力で自己増殖して広がるマルウェア。
- 「遠隔操作で指令を受け、一斉に攻撃をする」に最も合う語を選ぶ:イ(ボット)。
選択肢別の誤答解説
-
ア: ハニーポット
ハニーポット(honeypot:攻撃者をおびき寄せて挙動を観察する偽のシステム)は防御・観測用です。攻撃を行うものではありません。よって不正プログラムを示す選択肢ではありません。 -
イ: ボット
ボットは、攻撃者の指令で動く不正プログラムや感染端末を指します。多数の感染端末を使ったDDoSなど、問題文の状況に合致します。ここが正解です。イ -
ウ: マクロウイルス
マクロウイルスは、WordやExcelなど文書に組み込まれた「マクロ」(自動操作のための小さなプログラム)を悪用するウイルスです。感染や実行の仕方が特徴であり、遠隔指令で一斉攻撃を行うという説明とは直接一致しません。 -
エ: ワーム
ワーム(worm)は自己増殖してネットワーク上で広がるマルウェアです。感染力が高く単独で拡散しますが、「攻撃者から遠隔で指令を受けて一斉に攻撃する」という動作は本来ボット/ボットネットの特徴です。ワームが感染の足がかりとなり、後にボット機能(外部からの操作を可能にするバックドア)を仕込むことはありますが、問題文の説明はよりボットが適切です。
よくある誤解
-
誤解1:ワーム=ボットだと思う
ワームは自己複製して広がる性質が強い一方、ボットは外部から指令を受けて動く点が特徴です。両者は性質が重なることもありますが、問題文では「遠隔操作で指令を受ける」が決め手です。 -
誤解2:ハニーポットは攻撃するツールだと思う
ハニーポットは攻撃者を引き寄せて観察するための防御・研究用システムで、攻撃用のマルウェアとは逆の目的です。 -
誤解3:ボットは必ず自分で増える(自己増殖する)と思う
ボット自身が広がる方法は様々です。自己増殖するものもあれば、フィッシングや脆弱性利用で感染を広げるものもあります。「自己増殖」はワームの典型的特徴です。
補足コラム
- 「ゾンビPC」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。ゾンビPCは外部の命令で動く感染端末のことで、ボットに感染した端末を指すことが多いです。多数のゾンビPCが集まると「ボットネット」と呼ばれます。
- C&C(C&C:Command and Control=指令・制御)サーバは、攻撃者がボット群に命令を送る中心的なサーバです。対策としては、OSやソフトの更新(パッチ適用)、ウイルス対策ソフト、怪しいメール添付の開封を避けることが基本です。
- DDoS対策は個人の対策だけでは難しく、サービス提供側の専門的な防御(トラフィックの吸収やフィルタリング)が必要になる場合が多いです。
FAQ
Q1. 自分のPCがボットに感染しているかどうかはどう確認できますか?
A1. 動作が極端に遅い、見覚えのない通信が発生している(ネットワーク使用率が高い)、勝手にメールが送信されている、ファイルが勝手に変更されている、などが疑いのサインです。疑わしい場合はウイルス対策ソフトでスキャンし、必要なら専門家に相談してください。
A1. 動作が極端に遅い、見覚えのない通信が発生している(ネットワーク使用率が高い)、勝手にメールが送信されている、ファイルが勝手に変更されている、などが疑いのサインです。疑わしい場合はウイルス対策ソフトでスキャンし、必要なら専門家に相談してください。
Q2. ワームに感染したらすぐボット化しますか?
A2. すぐにボット化するとは限りません。ワームは自己増殖が主目的ですが、攻撃者が後からボット機能(リモート操作のバックドア)を仕込むことはあります。どちらも放置せず早めの対処が重要です。
A2. すぐにボット化するとは限りません。ワームは自己増殖が主目的ですが、攻撃者が後からボット機能(リモート操作のバックドア)を仕込むことはあります。どちらも放置せず早めの対処が重要です。
Q3. ボットとボットネットはどう違いますか?
A3. ボットは個々の感染プログラムや感染端末のこと。ボットネットは多数のボットが結合して形成されるネットワーク(攻撃のためにまとめられた群)です。
A3. ボットは個々の感染プログラムや感染端末のこと。ボットネットは多数のボットが結合して形成されるネットワーク(攻撃のためにまとめられた群)です。
関連キーワード: ボット、ボットネット、ゾンビPC、DDoS(Distributed Denial of Service)、ハニーポット、ワーム、マクロウイルス、C&Cサーバ、マルウェア、感染対策

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