戦国IT - 情報処理技術者試験の過去問対策サイト
ブログお知らせお問い合わせ料金プラン

ITパスポート 2011年 春期 85


問題文

TCP/IPネットワークで使用されるNTP (Network Time Protocol)の役割として、適切なものはどれか。

選択肢

動画や音声をリアルタイムに配信する。
ネットワークに接続されている機器間で時刻を同期させる。(正解)
ファイルがある時刻以前に存在していたことを保証する証明書を発行する。
無線LANにおいて、一定時間経過後に暗号鍵を自動的に変更する。

🔒 解説は解答すると表示されます

TCP/IPネットワークで使用されるNTP (Network Time Protocol)の役割【ITパスポート 解説】

正解の理由

NTP(Network Time Protocol:ネットワーク上で時刻を合わせるための規約)は、ネットワークに接続された機器同士の時計を一致させる役割を持ちます。したがって選択肢の中では 「ネットワークに接続されている機器間で時刻を同期させる。」が正解です。時刻がそろっていると、ログの順序や認証・トランザクションの整合性が保てます。NTPはクライアントとサーバのやり取りで時刻のズレ(オフセット)と遅延を計算し、端末の時計を補正します。
(補足:TCP/IPは通信の基本規約で、NTPはその上で動く時刻同期プロトコルです。)

解法ステップ

  1. 問題文で求められているのは「NTPの役割」。
  2. NTPの語を分解して考える:Network(ネットワーク)、Time(時刻)、Protocol(規約)=ネットワーク上の時刻に関する規約。
  3. 各選択肢と「時刻を合わせる」役割が合うかを確認する。
  4. 「時刻同期」に合致する選択肢が だけなので、それを正解とする。
簡単なチェックポイント:NTP=時刻同期。これだけで選べます。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 動画や音声をリアルタイムに配信する。
    • 誤りです。リアルタイム配信は主にRTP(Real-time Transport Protocol:音声・動画のリアルタイム伝送用の規約)や専用ストリーミングプロトコルの役割です。NTPは時刻同期用で、配信そのものは扱いません。
  • イ: ネットワークに接続されている機器間で時刻を同期させる。
    • 正解です。NTPはサーバとクライアント間で時刻情報を交換し、時計を補正します。
  • ウ: ファイルがある時刻以前に存在していたことを保証する証明書を発行する。
    • 誤りです。これはタイムスタンプ(時刻証明)サービスの役割です。例えばTSA(Time Stamping Authority:時刻証明機関)がデジタル署名と組み合わせて「その時点で存在した」ことを証明します。NTP自体は証明書を発行しません。
  • エ: 無線LANにおいて、一定時間経過後に暗号鍵を自動的に変更する。
    • 誤りです。無線LANの鍵更新(キー更新、キー回転)はWi‑Fiのセキュリティ(例:WPA/WPA2の再鍵交換)に関する機能です。これもNTPとは無関係です。

よくある誤解

  1. 「NTPが正式な時刻(法定時刻)を保証する」
    • 誤りです。NTPは参照となる時刻源(原子時計やGPSに接続されたサーバなど)から時刻を取得します。NTP自体は時刻の分配・同期を行いますが、どの時刻源を使うかで精度や信頼性が変わります。
  2. 「NTPは常に完全に正確で安全である」
    • 誤解です。ネットワーク遅延や悪意あるサーバによる改ざんで誤差が生じる可能性があります。NTPには認証機能もありますが、状況に応じた設定や監視が必要です。
  3. 「時刻同期はサーバだけが行えばよい」
    • 部分的に誤りです。クライアントやネットワーク機器も正確な時刻が必要です。ログや証跡の整合性、証明書の有効期限確認、分散システムの協調のために端末側の同期も重要です。

補足コラム

  • NTPのしくみ(簡単に)
    • クライアントがNTPサーバに時刻照会をします。サーバ応答と往復時間から、ネットワーク遅延を考慮して「オフセット(ずれ)」を計算し、クライアントの時計を少しずつ補正します。
    • 時刻交換のタイムスタンプを用いた代表的な式(理解の助け):
      • 送信・受信の時刻を t1,t2,t3,t4 とすると、オフセット θ は と表されます(詳細は省略しますが、往復遅延を考慮する考え方です)。
  • Stratum(ストラタ)
    • NTPには階層(stratum)という概念があります。Stratum 0 は原子時計やGPSなどの高精度源、Stratum 1 はそれらに直接つながるサーバ、Stratum 2 はさらにその下のサーバ、という具合に広がります。
  • 実際のツール例(Linux)
    • chrony や ntpd というソフトウェアで時刻同期を行います。試す例:
      sudo apt install chrony
      sudo chronyc sources
      
    • Windowsでは「Windows Time」サービス(w32time)が類似の役割を担います。

FAQ

Q1. NTPとSNTPの違いは何ですか?
A1. SNTP(Simple Network Time Protocol:簡易版)は、NTPの簡略版で、実装が軽く簡単に時刻合わせを行えます。ただし、精度管理や高度な機能(フィルタリングや複数サーバの調整)はNTPの方が優れています。
Q2. NTPはどのくらい正確ですか?
A2. 同一LAN内ではミリ秒(ms)単位の精度、インターネット越しだと数十ミリ秒程度が一般的です。GPSや専用のタイム源を使えばより高精度になります。
Q3. スマホや家庭のPCもNTPを使っていますか?
A3. はい。多くのOSやスマホはNTPか類似の時刻同期機能を使って正確な時刻を取得します。携帯回線の基地局からの時刻を使うこともあります。
Q4. NTPが止まると何が困るのですか?
A4. ログの順序が分からなくなったり、証明書の有効期限や認証で失敗したり、分散システムで不整合が起きたりします。重要なインフラでは時刻管理は必須です。

関連キーワード: NTP、時刻同期、ネットワーク時刻、ntpd、chrony、ストラタ、SNTP、RTP、タイムスタンプ、キー回転
← 前の問題へこの年度をクイズで解く次の問題へ →
戦国ITクイズ機能

\ せっかくなら /

ITパスポート
クイズ形式で学習しませんか?

クイズ画面へ遷移する

すぐに利用可能!

©︎2026 情報処理技術者試験対策アプリ

このサイトについてブログプライバシーポリシー利用規約特商法表記開発者について