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ITパスポート 2011年 春期 86


問題文

職場のLANにPCを接続する。ネットワーク設定情報に基づいてPCにIPアドレスを設定する方法のうち、適切なものはどれか。
〔ネットワーク設定情報〕 ・ネットワークアドレス192.168.1.0 ・サブネットマスク255.255.255.0 ・デフォルトゲートウェイ192.168.1.1 ・DNSサーバのIPアドレス192.168.1.5 ・PCは、DHCPサーバを使用すること

選択肢

IPアドレスとして、192.168.1.0を設定する。
IPアドレスとして、192.168.1.1を設定する。
IPアドレスとして、現在使用されていない192.168.1.150を設定する。
IPアドレスを自動的に取得する設定にする。(正解)

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職場のLANにPCを接続する。ネットワーク設定情報に基づいてPCにIPアドレスを設定する方法のうち、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

問題文に「PCは、DHCPサーバを使用すること」と明記されています。DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol:ホストにIPアドレスやサブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSなどを自動で割り当てる仕組み)を使う設定にするには、PC側で「IPアドレスを自動的に取得する(=DHCPで取得)」を選びます。したがって の「IPアドレスを自動的に取得する設定にする」が適切です。
DHCPを選ぶと、PCはネットワークに接続した際に自動で次の情報を受け取ります:IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ(外のネットワークに出るためのルーターのIP)、DNSサーバ(Domain Name System:ホスト名をIPに変換する仕組み)のアドレス。問題で示された設定情報はまさにDHCPが配布する内容になっています。

解法ステップ

  1. 問題文を丁寧に読む:最後に「PCは、DHCPサーバを使用すること」とある点を見落とさない。
  2. DHCPの意味を確認:DHCPは自動割当の仕組みで、PC側は「自動取得(自動的にIPアドレスを取得する)」にする必要がある。
  3. 各選択肢を検討・排除する:ネットワークアドレスやルータのアドレス、手動設定の可否を順に確認していく。
  4. DHCP利用の指示に合致する選択肢を選ぶ:自動取得を選ぶ を選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: IPアドレスとして、192.168.1.0を設定する。
    なぜ誤りか:サブネットマスク255.255.255.0(/24)では、アドレスの最後が全て0のもの(192.168.1.0)は「ネットワークアドレス」と呼ばれます。ネットワーク自体を示す識別子であり、端末に割り当てられるホストのIPではありません。使えません。
  • イ: IPアドレスとして、192.168.1.1を設定する。
    なぜ誤りか:問題の「デフォルトゲートウェイ」が192.168.1.1と明記されています。デフォルトゲートウェイは通常ルータ(ネットワークの出入口)のIPです。PCに同じIPを割り当てるとIPアドレスの重複(コンフリクト)となり通信トラブルを引き起こします。また、問題ではDHCPを使う指示があるため、手動でこのIPを設定すること自体が指示に反します。
  • ウ: IPアドレスとして、現在使用されていない192.168.1.150を設定する。
    なぜ誤りか:一見正しく見えることがあります。/24ネットワークではホスト部は1〜254が利用可能で、.150はその範囲内です。しかし問題文の指示は「DHCPサーバを使用する」。つまりPCはDHCPから自動取得するべきで、手動で静的(固定)のIPを設定するのは指示に反します。実務では、手動で固定IPを使うならネットワーク管理者がDHCPの割当範囲と被らないように調整した上で許可する必要があります。試験問題では指示に従うのが正解です。
  • エ: IPアドレスを自動的に取得する設定にする。
    なぜ正しいか:DHCP使用の指示と一致します。PCが自動でIPアドレスやサブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSなどを受け取り、適切に通信できるようになります。

よくある誤解

  1. 「.0 や .255 をホストに割り当てられる」と思う誤解:/24(255.255.255.0)の場合、最後が .0 はネットワークアドレス、.255 はブロードキャスト(全端末宛て)で、どちらもホストには使えません。
  2. 「デフォルトゲートウェイのIPを使っても大丈夫」と思う誤解:ゲートウェイはルータ側のIPで、同じIPをPCに設定すると必ず衝突します。
  3. 「DHCPがあるなら静的に設定しても良い」と考える誤解:一時的には通信することもありますが、管理方針やDHCPの割当と衝突するリスクがあります。試験問題では明確な指示に従うことが重要です。

補足コラム

  • サブネットマスク255.255.255.0の意味:IPv4ではアドレスは32ビットです。255.255.255.0は上位24ビットがネットワーク部、下位8ビットがホスト部を示します。ホスト部は 個の組み合わせですが、ネットワークアドレス(全0)とブロードキャストアドレス(全1)は使えないため、実際の割当可能なホスト数は254個(.1〜.254)です。
  • DHCPが配布するもの:IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバのアドレス、場合によってはTFTPやWINSなどの情報も配布されます。
  • 実務ヒント(Windows の例):設定 → ネットワークとインターネット → イーサネット → アダプターのオプションを変更 → 対象のアダプターを右クリック → プロパティ → 「インターネット プロトコル バージョン4(TCP/IPv4)」のプロパティ → 「IPアドレスを自動的に取得する」にチェック。

FAQ

Q1. DHCPを使うとIPが勝手に変わるのでは?
A1. はい、DHCPは割当期間(リース)に応じてIPを割り当てます。通常は同じ端末に同じIPが割り当てられることが多いですが、状況によって変わることがあります。固定IPが必要なサーバ等はDHCPでなく静的設定か、DHCPの予約機能を使います。
Q2. DHCPサーバが故障したらどうなる?
A2. PCは自動取得ができなくなります。既に有効なリースがあれば通信は継続しますが、新規接続やリース更新ができなくなるため、ネットワーク管理者に連絡が必要です。非常時は管理者が一時的に静的IPを案内することがあります。
Q3. もし本当に192.168.1.150が使われていないと分かっていたら手動設定しても良い?
A3. 技術的には可能ですが、会社のポリシーや将来のDHCP割当と衝突するリスクがあります。必ずネットワーク管理者の指示を仰いでください。試験問題では明示された条件に従うのが正解です。

関連キーワード: DHCP、IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS、ネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、静的IP、動的割当
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