ITパスポート 2012年 秋期 問19
問題文
企業を、市場における競争上の地位によって、リーダ、チャレンジャ、フォロワ、ニッチャに分類したとき、チャレンジャの戦略の特徴として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:市場における自社の実力を見極め、リーダ企業に追従することによってシェアよりも安定的な利益確保を優先する。
イ:消費者へ新しい商品や使い方を提案し、市場規模の拡大を図るとともに品ぞろえを拡充しシェアを維持・拡大する。
ウ:上位企業が狙わない特定市場を攻略する。限られた経営資源を集中し、その市場における優位性を確保・維持する。
エ:リーダ企業がまだ強化していない地域や分野を攻略するなどの施策を採る。リーダ企業と対決することもあるが、下位企業のシェアを奪うこともある。(正解)
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企業を、市場における競争上の地位によって、リーダ、チャレンジャ、フォロワ、ニッチャに分類したとき、チャレンジャの戦略の特徴として、最も適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
チャレンジャ(challenger:市場の主要リーダーに挑戦する企業)は、リーダ企業がまだ手薄にしている地域や分野を攻めたり、リーダとの正面対決を仕掛けたりして、シェア(市場占有率)を奪うことを狙います。選択肢エは「リーダがまだ強化していない地域や分野を攻略する」「リーダと対決することもある」「下位企業のシェアを奪うこともある」という点で、チャレンジャの典型的な戦略をそのまま表しています。
解法ステップ
- 「リーダ、チャレンジャ、フォロワ、ニッチャ」の意味を簡単に確認する
- リーダ(leader):市場で最も大きなシェアを持ち、業界を牽引する企業
- チャレンジャ(challenger):リーダを追い上げ、シェア拡大を狙う企業
- フォロワ(follower):リーダを追随(模倣)して安定志向の戦略を取る企業
- ニッチャ(nicher):特定の限られた市場(ニッチ)に集中する企業
- 各選択肢が上の定義と合うかを照らし合わせる
- 最もチャレンジャの行動に一致するものを選ぶ(エが一致)
選択肢別の誤答解説
-
ア: 市場における自社の実力を見極め、リーダ企業に追従することによってシェアよりも安定的な利益確保を優先する。
→ これはチャレンジャではなく、フォロワ(follower:追随者)の戦略です。フォロワはリスクを避け、リーダの成功を模倣して安定利益を確保することが多いです。 -
イ: 消費者へ新しい商品や使い方を提案し、市場規模の拡大を図るとともに品ぞろえを拡充しシェアを維持・拡大する。
→ これは市場を創造・拡大する「リーダ」やイノベーター(innovator:革新者)的な戦略に近いです。チャレンジャは既存市場でリーダに挑むことが主眼で、新市場を開拓することが主目的ではありません。 -
ウ: 上位企業が狙わない特定市場を攻略する。限られた経営資源を集中し、その市場における優位性を確保・維持する。
→ これはニッチ戦略です。ニッチャ(nicher:ニッチ専門企業)は特定の小さな市場領域に集中して優位を築きます。チャレンジャの広域な攻勢とは異なります。 -
エ: リーダ企業がまだ強化していない地域や分野を攻略するなどの施策を採る。リーダ企業と対決することもあるが、下位企業のシェアを奪うこともある。
→ これがチャレンジャの特徴です。リーダを直接あるいは側面から攻め、シェア拡大を狙います。
よくある誤解
- 「チャレンジャは必ず正面からリーダにぶつかる」と考える誤解
- 実際は側面(地域・製品ラインの隙間)をつく「側面攻撃(フランク攻撃)」やニッチを攻める方法も多く、必ずしも正面衝突だけではありません。
- 「フォロワとチャレンジャの違いが曖昧になる」ケース
- 両者ともリーダの成功モデルに注目しますが、フォロワは追随して安定を取るのに対し、チャレンジャはシェア奪取のために攻勢をかけます。目的(安定 vs 拡大)を見れば判別できます。
補足コラム
チャレンジャの具体例を挙げると分かりやすいです。飲料業界で例えると、伝統的大手が市場リーダーの場合、チャレンジャは新しい販路やプロモーションでリーダの強い都市圏とまだ手薄な地方を同時に攻めます。代表的な攻め方は次の3つです。
- 正面攻撃:価格や広告で直接競り合う(リスク高、資源が必要)
- 側面攻撃:リーダが手薄な製品ラインや地域を狙う(効率よくシェアを奪える)
- 差別化攻撃:製品やサービスで異なる価値を提示して顧客を奪う(ブランド力や技術が鍵)
チャレンジャ戦略を学ぶときは、「どの範囲を攻めるのか」「リーダとの資源差をどう補うか」を意識すると理解しやすいです。
FAQ
Q1. チャレンジャはいつも大企業だけが取る戦略ですか?
A1. いいえ。中堅や成長志向の中小企業でも、特定領域で攻勢をかけることはチャレンジャ戦略に当たります。規模よりも「リーダに対して攻める姿勢」がポイントです。
A1. いいえ。中堅や成長志向の中小企業でも、特定領域で攻勢をかけることはチャレンジャ戦略に当たります。規模よりも「リーダに対して攻める姿勢」がポイントです。
Q2. リーダとチャレンジャ、どちらがリスクが大きいですか?
A2. 一般にチャレンジャはリスクが大きくなりがちです。シェア奪取には多くの資源(投資・広告・人材)が必要で、失敗すると損失が出ます。一方で成功すれば大きな利益を得られます。
A2. 一般にチャレンジャはリスクが大きくなりがちです。シェア奪取には多くの資源(投資・広告・人材)が必要で、失敗すると損失が出ます。一方で成功すれば大きな利益を得られます。
Q3. フォロワとニッチャは両立できますか?
A3. 基本的には別の戦略ですが、小さな市場で安定的に追随する企業は、フォロワ的でありつつニッチに特化するケースもあります。重要なのは資源配分と目的の明確化です。
A3. 基本的には別の戦略ですが、小さな市場で安定的に追随する企業は、フォロワ的でありつつニッチに特化するケースもあります。重要なのは資源配分と目的の明確化です。
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