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ITパスポート 2012年 春期 14


問題文

経営者又は取締役会による企業の経営を、株主などの利害関係者が監督・監視する仕組みはどれか。

選択肢

TOB
コーポレートガバナンス(正解)
コンプライアンス
リスクマネジメント

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経営者又は取締役会による企業の経営を、株主などの利害関係者が監督・監視する仕組みはどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

問われている「経営者又は取締役会による企業の経営を、株主などの利害関係者が監督・監視する仕組み」は、企業の意思決定や経営陣の行動が株主などの利益に沿って行われているかをチェックする仕組みを指します。これを示す用語が「コーポレートガバナンス(Corporate Governance:企業統治・企業支配の仕組み)」です。したがって、選択肢の中では が正答です。
  • コーポレートガバナンス(corporate governance:企業統治)とは、会社の経営者(社長や取締役会)と株主や利害関係者(従業員・取引先など)との関係をルールや仕組みで定め、経営を監督・監視する仕組みです。身近な例で言えば、会社の「監視役」として機能する取締役会や監査役、株主総会がこれにあたります。

解法ステップ

  1. 問題文で重要な語句を探す:「監督・監視」「株主」「経営者又は取締役会」などがキーワードです。
  2. 各選択肢の意味を短く確認する:
    • TOB(テンダーオファー/Takeover Bid):敵対的買収や買い付けに関する制度
    • コーポレートガバナンス:経営監督の仕組み
    • コンプライアンス:法令や規則の遵守(守ること)
    • リスクマネジメント:危険(損失)を管理・低減する活動
  3. キーワードと照らし合わせ、最も合致する語を選ぶ:監督・監視に直接対応するのは「コーポレートガバナンス」です。
この流れで読むと、迷わず を選べます。

選択肢別の誤答解説

  • ア: TOB(テンダーオファー、英: Takeover Bid:株式公開買付け)
    • 意味:ある会社の株式を市場や株主から大量に買い集めることで、経営権を取得しようとする手続きや仕組みです。買収手法であり、経営の「監督・監視」を示す用語ではありません。
    • 例:ある企業がライバル企業を買収して支配を目指すときに使われる言葉。
  • イ: コーポレートガバナンス(正答)
    • 上で説明した通り、経営を監督・監視する仕組み全体を指します。株主総会・取締役会・監査役・内部統制などが関係します。
  • ウ: コンプライアンス(英: compliance:法令順守)
    • 意味:法律や社内ルール、倫理を守ることです。企業が法律違反や不祥事を起こさないようにする活動ですが、「誰が経営を監督するか」という監視の仕組みそのものとは異なります。
    • 例:個人情報保護や労働法を守る仕組みを整えること。
  • エ: リスクマネジメント(英: risk management:リスク管理)
    • 意味:企業が直面する危険(災害、損失、信用低下など)を予測し、発生を防ぐ、または発生時の影響を小さくする仕組みや活動です。管理の対象は「リスク」であり、経営そのものの「監督・監視」機能とは目的が違います。
    • 例:情報漏洩リスクに備えてバックアップやアクセス制御を整えること。

よくある誤解

  1. 「コーポレートガバナンス=コンプライアンス」と混同する
    • どちらも企業にとって重要ですが、ガバナンスは「誰が経営を監視・チェックするかという仕組み」、コンプライアンスは「法律や規範を守ること」です。目的と対象が異なります。
  2. 「TOBはガバナンスの一部だ」と考える
    • TOBは買収手段であり、ガバナンスのルールに影響を与えることはありますが、本質は企業支配の取得方法で、監督機構そのものではありません。
  3. 「リスクマネジメントを整えれば監督は不要」と思う
    • リスク管理は経営の健全性を保つための手段です。監督機構(ガバナンス)は経営方針や意思決定の正当性を担保するために別途必要です。

補足コラム

  • コーポレートガバナンスの具体例
    • 株主総会:株主が経営の重要事項を決め、取締役を選ぶ場。
    • 取締役会:経営方針を決め、業務執行を監督する機関。
    • 監査役・内部監査:経営の適正性をチェックする。
    • 独立社外取締役(英: independent outside directors):経営陣と利害が異なる外部の視点で監督を強化する役割。
  • 覚え方のヒント
    • 「ガバナンス」は英語の governance(統治・支配)。政治で言う「ガバナンス=統治の仕組み」と似ています。会社では「誰が経営を統治(管理)するか」を指す言葉です。

FAQ

Q1. 株主は直接経営を行うのですか?
A1. 基本的に株主は経営を直接行いません。株主は取締役を選んだり、重要事項を決めたりする権利を持ちますが、日々の経営は経営者(取締役・経営陣)が行います。株主は監督・監視の立場です。
Q2. コーポレートガバナンスが弱いと何が問題になりますか?
A2. 例として、経営者の私利追求(不正な取引や巨額の報酬)、経営判断の透明性低下、株主や取引先の信頼喪失などが起きやすくなります。長期的な企業価値の低下につながることがあります。
Q3. 中小企業にもコーポレートガバナンスは必要ですか?
A3. はい。規模に応じた形でガバナンスを整えることが重要です。小規模なら、社内ルールや責任の明確化、定期的な社内チェックなどからはじめるとよいでしょう。

関連キーワード: コーポレートガバナンス、取締役会、株主総会、監査、内部統制、TOB、コンプライアンス、リスクマネジメント、独立社外取締役
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