ITパスポート 2012年 春期 問80
問題文
ホームページへのアクセスにHTTPSを利用する目的として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:1回の接続で、イメージなどを含む1画面内の全データを効率的に受信する。
イ:サーバの認証とデータの暗号化によって通信のセキュリティを確保する。(正解)
ウ:データを圧縮して通信時間を短縮する。
エ:動的なホームページを生成して通信する。
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ホームページへのアクセスにHTTPSを利用する目的【ITパスポート 解説】
正解の理由
HTTPSは「HTTP over TLS/SSL」です。TLS(Transport Layer Security:通信を暗号化して守る仕組み)や古い呼び名のSSL(Secure Sockets Layer)を使い、ウェブサイトと利用者のブラウザ間の通信を暗号化します。また、サーバ証明書(サーバが正しい相手であることを証明する電子的な証明書)を用いることで「このサイトは本当にその運営者のものか」を確認できます。したがって、サーバの認証とデータの暗号化によって通信のセキュリティを確保する選択肢、すなわち イ が目的に合致します。
ポイントを簡単にまとめると:
- 暗号化(第三者による盗み見や盗聴を防ぐ)
- 認証(なりすましサイトを防ぐ)
- データの改ざん検知(途中で書き換えられていないか確認できる)
解法ステップ
- 問題文の重要語を探す:「利用する目的」→ つまりHTTPSを導入する「目的・意図」を問うている。
- 各選択肢を「目的」として検討する:
- セキュリティに関する記述か? → 優先候補
- 転送の効率化やページ生成に関する記述か? → HTTPS自体の目的ではない
- HTTPSの意味を思い出す:「HTTPにセキュリティ(S=Secure)を付けたもの」→ セキュリティ(認証・暗号化)が主目的
- よって イ を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 「1回の接続で、イメージなどを含む1画面内の全データを効率的に受信する。」
- 誤り。これはHTTP/2の多重化やコネクションの再利用、あるいはHTTP/1.1の持続的接続に関する話であり、HTTPS自体の目的ではありません。HTTPSはセキュリティの追加であり、必ずしも「1回の接続で全部受信する」仕組みを指しません。
-
イ: 「サーバの認証とデータの暗号化によって通信のセキュリティを確保する。」
- 正しい。HTTPSはサーバ証明書による認証とTLSによる暗号化を行い、盗聴・改ざん・なりすましの防止を目的とします。
-
ウ: 「データを圧縮して通信時間を短縮する。」
- 誤り。データ圧縮(gzipやbrotliなど)はHTTPの機能(Content-Encoding)であり、HTTPSが直接「圧縮」を行うわけではありません。むしろ暗号化と圧縮の組合せは過去にセキュリティ問題(例:CRIME、BREACH)を生んだこともあります。
-
エ: 「動的なホームページを生成して通信する。」
- 誤り。動的ページ生成はサーバ側の処理(PHP, Ruby, Java, Pythonなどのプログラム)であり、通信プロトコル(HTTP/HTTPS)はその作られた結果をどう安全に送るかを扱います。HTTPSは生成の有無とは無関係です。
よくある誤解
-
「HTTPSはウェブを速くする技術だ」
- 一部でHTTPS(とHTTP/2やHTTP/3)が高速化に寄与することはありますが、HTTPS自体の主目的はセキュリティです。速度は副次的な効果であり、必ずしもそうならない状況もあります。
-
「HTTPSなら何でも守ってくれる」
- 誤り。HTTPSは通信経路の保護(盗聴や途中改ざん防止)を提供しますが、サーバ側の脆弱性、利用者端末のマルウェア、不正に取得された証明書などには無力です。
-
「圧縮や動的生成もHTTPSの仕事」
- 誤り。圧縮やページ生成は別の層の技術です。プロトコル(HTTPS)はそれらを「安全に運ぶ」役割を果たします。
補足コラム
- サーバ証明書は認証局(CA:Certificate Authority)が発行します。ブラウザはその署名を検証して「この証明書は信頼できるか」を判断します。信頼できない証明書だとブラウザが警告を出します。
- 証明書の仕組みは「公開鍵暗号」(公開鍵と秘密鍵)と「デジタル署名」を組み合わせています。通信は対話で一時的な共通鍵(共通鍵暗号)を作って高速に暗号化します(公開鍵暗号はその共通鍵を安全にやりとりするために使われます)。
- ブラウザのアドレスバーに出る「鍵アイコン」や「https://」は、HTTPSで保護されていることを示すサインです。ただし「鍵がある=完全に安全」ではなく、その先のサイト運営者の信頼性や実装の正しさも重要です。
- 最近はLet's Encryptのように無料で証明書を発行するサービスが普及し、個人や小規模サイトでもHTTPS導入が容易になりました。
FAQ
Q1: HTTPSは無料で導入できますか?
A1: はい。Let's Encryptなど無料で発行する認証局があります。ただし導入・更新作業や設定は必要です。
A1: はい。Let's Encryptなど無料で発行する認証局があります。ただし導入・更新作業や設定は必要です。
Q2: HTTPSにすると検索順位が上がりますか?
A2: GoogleなどはHTTPSを推奨要素の一つとしています。直接の効果は小さいですが、セキュリティ対応は評価されます。
A2: GoogleなどはHTTPSを推奨要素の一つとしています。直接の効果は小さいですが、セキュリティ対応は評価されます。
Q3: HTTPSだと自分の情報は完全に匿名になりますか?
A3: いいえ。通信内容の盗聴や改ざんは防げますが、接続先のドメイン情報は分かる、サーバ運営者はデータを閲覧できる、端末自体が感染していれば守れない、などの点は注意が必要です。
A3: いいえ。通信内容の盗聴や改ざんは防げますが、接続先のドメイン情報は分かる、サーバ運営者はデータを閲覧できる、端末自体が感染していれば守れない、などの点は注意が必要です。
関連キーワード: HTTPS、TLS、SSL、サーバ証明書、暗号化、認証、公開鍵暗号、共通鍵暗号、ブラウザの錠前アイコン、HTTP/2、圧縮(Content-Encoding)

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