ITパスポート 2013年 秋期 問06
問題文
当期純利益を求める計算式はどれか。
選択肢
ア:(売上総利益)-(販売費及び一般管理費)
イ:(売上高)-(売上原価)
ウ:(営業利益)+(営業外収益)-(営業外費用)
エ:(経常利益)+(特別利益)-(特別損失)-(法人税, 住民税及び事業税)(正解)
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当期純利益を求める計算式はどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
当期純利益(Net income:一定の会計期間で最終的に残る利益。税金や特別損益を差し引いた後の金額)は、会社の「経常的な利益」に特別な収益・損失と税金を反映して求めます。したがって当期純利益を求める式は、経常利益に特別利益を加え、特別損失と法人税等(法人税・住民税・事業税)を差し引く次の式になります。これが選択肢のうち エ に該当します。
(用語の簡単な説明)
- 経常利益(Ordinary profit):営業の利益に営業外収益・費用を加減した、会社の通常の収益力を示す利益。
- 特別利益・特別損失(Extraordinary items):通常の営業活動とは異なる臨時的な収益・損失(例:固定資産売却益や災害損失)。
- 法人税等:会社が支払う税金の合計(法人税・住民税・事業税)。
解法ステップ
- 損益計算書(Profit and Loss Statement)の流れを覚える。上から順に「売上高 → 売上総利益 → 営業利益 → 経常利益 → 税引前当期純利益 → 当期純利益」へと数値が絞られていきます。
- 各段階で何を差し引くかを確認する。
- 売上高(Sales:売上の合計)から売上原価(Cost of Goods Sold:商品の仕入れなど)を引くと売上総利益。
- 売上総利益から販売費及び一般管理費(SG&A:販売・管理にかかる費用)を引くと営業利益。
- 営業利益に営業外収益(利息収入など)を足し、営業外費用(支払利息など)を引くと経常利益。
- 経常利益に特別利益を足し、特別損失を引き、最後に法人税等を差し引くと当期純利益。
- 問題の選択肢と上の流れを照合して、税金や特別損益を含む式を選ぶ。該当するのが エ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: (売上総利益)-(販売費及び一般管理費)
- これは「売上総利益(Gross profit)」から販売費及び一般管理費(SG&A)を引いた式です。結果は「営業利益(Operating profit)」になり、当期純利益ではありません。
-
イ: (売上高)-(売上原価)
- これは「売上高(Sales)」から「売上原価(COGS)」を引いた式で、「売上総利益(Gross profit)」になります。最終的な当期純利益には遠い段階の数値です。
-
ウ: (営業利益)+(営業外収益)-(営業外費用)
- これは「営業利益」に営業外収益・費用を調整した式で、「経常利益(Ordinary profit)」を求める式です。経常的な収益力を表しますが、税金や特別損益を考慮していないため当期純利益ではありません。
-
エ:
- 説明は「正解の理由」を参照。経常利益に特別損益と税金を調整するので当期純利益になります。
よくある誤解
- 「経常利益がそのまま会社の最終利益だ」と考える誤り
- 経常利益は重要ですが、そこに特別損益や税金を反映して初めて当期純利益になります。特別損益や税の有無で最終値は大きく変わります。
- 「税金は経常利益の前に引く」と思うミス
- 税金(法人税等)は通常、特別利益・損失を反映した後(税引前当期純利益)に差し引かれます。順序を間違えると計算がずれます。
- 「営業外収益=特別利益」と混同すること
- 営業外収益(利息収入など)は経常的で小さい項目で、特別利益は臨時的で非反復的な収益です。区別が大切です。
補足コラム
損益計算書の流れを覚える簡単な覚え方(上から下へ):
売上高 → 売上総利益 → 営業利益 → 経常利益 → 税引前当期純利益 → 当期純利益
短い語呂やイメージ:
- 「総(売上総利益)→ 営(営業利益)→ 経(経常利益)→ 当(当期純利益)」と段階的に絞り込む。
例題で実感(数値例):
- 売上高 1,000、売上原価 600 ⇒ 売上総利益 =
- 販売費及び一般管理費 150 ⇒ 営業利益 =
- 営業外収益 20、営業外費用 10 ⇒ 経常利益 =
- 特別利益 30、特別損失 40 ⇒ 税引前当期純利益 =
- 法人税等 80 ⇒ 当期純利益 =
この流れを見ると、当期純利益は「最後の1行」であり、税金と臨時項目が反映されていることが分かります。
FAQ
Q1: 「当期純利益」と「税引前当期純利益」はどう違いますか?
A1: 税引前当期純利益は特別損益を反映した税金を引く前の値です。税金(法人税等)を差し引いた後の値が当期純利益です。
A1: 税引前当期純利益は特別損益を反映した税金を引く前の値です。税金(法人税等)を差し引いた後の値が当期純利益です。
Q2: 配当(株主に払うお金)は当期純利益に含まれますか?
A2: 配当は当期純利益の後で決められ、当期純利益自体には含まれません。配当は利益の使い道(利益処分)に関する項目です。
A2: 配当は当期純利益の後で決められ、当期純利益自体には含まれません。配当は利益の使い道(利益処分)に関する項目です。
Q3: 中小企業でも同じ式ですか?
A3: はい。損益計算書の構造は企業規模にかかわらず基本的に同じで、当期純利益は経常利益+特別利益-特別損失-法人税等で求めます。
A3: はい。損益計算書の構造は企業規模にかかわらず基本的に同じで、当期純利益は経常利益+特別利益-特別損失-法人税等で求めます。
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