ITパスポート 2013年 秋期 問15
問題文
クラスの学生の8科目の成績をそれぞれ5段階で評価した。クラスの平均点と学生の成績の比較や、科目間の成績のバランスを評価するために用いるグラフとして、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:円グラフ
イ:散布図
ウ:パレート図
エ:レーダチャート(正解)
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8科目の成績の比較とバランス評価に適したグラフはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
クラスの平均点と各学生の8科目の成績を一度に比較し、科目間の「バランス(偏り)」を評価するには、放射状に複数の軸を並べて各科目の値を一つの図で表せるグラフが適しています。これがレーダチャート(radar chart:放射状に複数の軸を配置して、項目ごとの値の分布やバランスを視覚化するグラフ)です。したがって、選択肢の中では エ が最も適切です。
レーダチャートは各科目を中心から放射状に伸びる軸に割り当て、各学生や平均点を線や塗りつぶしで重ねて表示できます。これにより「どの科目が得意・不得意か」「科目間で偏りがあるか」を直感的に把握できます。
解法ステップ
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目的をはっきりさせる
- 比較対象:クラス平均と各学生(あるいは特定の学生)
- 見たいこと:科目ごとの比較と、科目間のバランス(偏り)
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データの種類を確認する
- 科目数:8(複数のカテゴリ)
- 値の性質:5段階評価(順位や数値として扱える)
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グラフの要件を決める
- 複数の項目を一つの図で比較できること
- 各項目の相対的なバランスが分かること
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候補グラフと合致度を比べる
- 放射状に軸を持つレーダチャートが最も合致する
-
表示上の注意点を確認する(軸の順序、スケール統一、凡例)
選択肢別の誤答解説
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ア: 円グラフ(pie chart:全体に対する各部分の割合を円の扇形で表すグラフ)
- 円グラフは「全体の内訳(割合)」を示すのに向きます。科目ごとの割合や順位を示すには使えますが、個々の学生の複数科目の成績を同一図で比較し、バランスを見る用途には不向きです。8科目それぞれの扇形を比較しても、科目間の「偏り」を直感的に読み取るのが難しくなります。
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イ: 散布図(scatter plot:2つの変数の関係を点で示すグラフ)
- 散布図は主に「2変数間の相関(関係)」を見るためのものです。科目が8つあると、2変数ごとに別グラフが必要になり、1枚で全体像を見ることはできません。したがって今回の目的には合いません。
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ウ: パレート図(Pareto chart:縦棒と累積比率の折れ線を組み合わせ、重要度順に並べたグラフ)
- パレート図は「要因の重要度や寄与度の優先順位」を示すのに便利です(例:不良原因の多い順に並べる)。科目の成績の「どれが悪いか」を順位付けする用途には使えますが、クラス平均と個人の成績を同時に比較して、科目間のバランスを見るには適していません。
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エ: レーダチャート(正解)
- 各科目を軸にして1枚でプロファイル(成績の形)を描けます。同じ図にクラス平均と学生の線を重ねれば、得意・不得意とバランスの差が一目で分かります。
よくある誤解
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円グラフは「項目が多くても使える」と思い込む
- 実際は項目が多いと扇形が細かくなり比較が困難になります。割合を示す以外の比較目的には不向きです。
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レーダチャートは美しく見えるから必ず優れている
- 見た目は分かりやすい反面、軸のスケールや順序によって印象が変わるため、正しく設定しないと誤解を生みます。
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散布図で多数の変数を一度に比較できると誤解する
- 散布図は基本的に2変数の関係を見る道具です。多変量のプロファイル比較には別の手法が必要です。
補足コラム
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レーダチャートの実務上の注意点
- 軸の順序:隣り合う科目の関連性が視覚的に影響します。科目毎に自然な順序(例:関連科目を隣に配置)を考えると見やすくなります。
- スケール統一:全ての軸は同じ最大値・最小値(今回なら1〜5)に揃えること。そうしないと比較が意味をなさなくなります。
- 色と凡例:複数の学生や平均を重ねる場合は色や線種で明確に区別すること。
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レーダチャートが適さない場合
- 科目数が非常に多い(例:20以上)なら、縦棒グラフやヒートマップの方が読みやすいです。
- 数値のスケールが科目ごとに大きく異なる場合、正規化(例:各科目を0–1にスケーリング)を行ってから描画します。
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平均の数式(参考)
- クラス平均は普通の算術平均で表せます: ここで は各学生のある科目の点数、 は学生数です。
FAQ
Q. レーダチャートは見た目が分かりやすいですが、数字の差が分かりにくくないですか?
A. 軸ごとに目盛りを付け、数値ラベルを表示すれば差は読み取りやすくなります。特に5段階評価のように値域が狭い場合は有効です。
A. 軸ごとに目盛りを付け、数値ラベルを表示すれば差は読み取りやすくなります。特に5段階評価のように値域が狭い場合は有効です。
Q. 科目ごとに重要度が違う場合はどうしますか?
A. 重要度を反映させたいなら、値に重み付けしてから描画するか、別途重み付き合計を計算して表示します。ただし重みがあることは凡例や説明で必ず示してください。
A. 重要度を反映させたいなら、値に重み付けしてから描画するか、別途重み付き合計を計算して表示します。ただし重みがあることは凡例や説明で必ず示してください。
Q. 同じ図に複数の学生を重ねるとごちゃごちゃしませんか?
A. 3〜4名程度なら問題ありません。人数が多い場合は代表値(平均・中央値)やグループごとのプロファイルに絞ると良いです。
A. 3〜4名程度なら問題ありません。人数が多い場合は代表値(平均・中央値)やグループごとのプロファイルに絞ると良いです。
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