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ITパスポート 2013年 春期 44


問題文

作業項目の順序関係や依存関係を表すことができ、プロジェクトのスケジュール作成において使用する図として、適切なものはどれか。

選択肢

アローダイアグラム(正解)
管理図
特性要因図
パレート図

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作業項目の順序関係や依存関係を表すことができ、プロジェクトのスケジュール作成において使用する図として、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

プロジェクトの作業(タスク)の「順序関係」や「依存関係」を図で表す代表的な方法は、アローダイアグラムです。アローダイアグラムは、作業(活動)を矢印で表し、作業同士の順序や前後関係(依存:どの作業が終わらないと次が始められないか)を直感的に示せます。したがって選択肢の中では が最も適しています。
補足説明:
  • アローダイアグラム(arrow diagram)は、Activity-on-Arrow(AOA:矢印で活動を表す手法)とも呼ばれます。矢印が「作業」を示し、矢印のつながりが「順序・依存」を示します。
  • スケジュール作成で使う技法(例:PERT(Program Evaluation and Review Technique:プロジェクト評価・レビュー手法)やCPM(Critical Path Method:クリティカルパス法))でも、アローダイアグラムや類似の図を使ってクリティカルパス(最長経路)を見つけます。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを拾う:「順序関係」「依存関係」「スケジュール作成」。
  2. それぞれの選択肢が何を表す図かを思い出す。
  3. 「順序・依存」を表現する図は活動同士のつながりを示す図であることを確認する。
  4. 選択肢の中で活動の順序や依存を直接表すのはアローダイアグラム()であると判断する。
短く言うと、問題文が「作業の順序や依存」を問うているので、作業間のつながりを表せる図(アローダイアグラム)を選びます。

選択肢別の誤答解説

  • ア: アローダイアグラム
    • 正解。作業を矢印で表し、前後関係(依存)を示せます。PERTやCPMで使われる考え方に合致します。
  • イ: 管理図
    • 誤り。管理図は「control chart(管理図)」で、工程や品質の変動を時系列で監視するための図です。例:製品の寸法や不良率の推移を見るときに使います。スケジュールの依存関係を示す図ではありません。
  • ウ: 特性要因図
    • 誤り。特性要因図(fishbone diagram、Ishikawa図、因果関係図)は、問題の原因を洗い出すときに使います。作業の順序や依存関係を表す用途とは異なります。
  • エ: パレート図
    • 誤り。パレート図(Pareto chart)は項目ごとの件数や影響を大きい順に並べる棒グラフと累積比率の折れ線を組み合わせた図で、重要な項目の優先順位付けに使います。スケジュールの順序関係の図ではありません。

よくある誤解

  1. アローダイアグラムとガントチャートを混同する
    • ガントチャート(Gantt chart:横棒で作業の開始・終了と期間を示す)はスケジュールの「時間」や期間を示すのに便利ですが、作業間の依存関係を示すのは苦手です。依存関係を明確にするならアローダイアグラムや依存線のあるネット図が適しています。
  2. 「どの図もプロジェクト管理に関係する」として用途を取り違える
    • 管理図、特性要因図、パレート図は品質管理や問題分析で有用です。スケジュール作成で「順序・依存」を明確にしたい場合はアローダイアグラムなどのネット図を選びます。
  3. アローダイアグラム=唯一の方法と考える誤解
    • アローダイアグラムは代表的ですが、Activity-on-Node(AON:ノードで活動を表す図、別名プレシデンス図)など別の表現方法もあります。用途や分かりやすさに応じて使い分けます。

補足コラム

アローダイアグラムを使うときの基本的な考え方(簡単な手順):
  • 各作業(活動)に名前を付けます(例:A, B, C)。
  • ある作業が終わると次の作業が始められる場合、終わった作業から始まる作業へ矢印を引きます。
  • 矢印の向きが順序を示します。複数の作業が同時に終わってから次の作業が始まる場合は、複数の矢印が集まる形になります。
  • これをもとに、最も長くかかる経路(クリティカルパス)を見つけることで、プロジェクト全体の最短期間や遅延リスクが分かります。
簡単な例:
  • 作業A → 作業B → 作業D
  • 作業A → 作業C → 作業D
    ここで作業DはBとCの両方が終わらないと始められない、という依存が矢印で分かります。
用語メモ:
  • PERT(Program Evaluation and Review Technique):タスクの確率的な所要時間を扱う手法。
  • CPM(Critical Path Method):タスクの所要時間が確定している場合に最長経路(クリティカルパス)を算出する手法。

FAQ

Q1: アローダイアグラムとプレシデンス図(Activity-on-Node)の違いは?
A1: アローダイアグラム(AOA)は矢印が「作業」を表し、ノードは接点(イベント)を表します。プレシデンス図(AON)はノードが「作業」を表し、矢印が依存関係を表します。どちらも依存関係を示せますが、AONの方が複雑な依存関係(並行・分岐・結合)を扱いやすいことが多いです。
Q2: ガントチャートは使えないのですか?
A2: ガントチャートは時間軸での視覚化に優れ、進捗管理にも便利です。ただし、依存関係の表現は限定的なので、スケジュール設計時はアローダイアグラムなどで依存関係を整理した後、ガントチャートで表示するのが実務では一般的です。
Q3: 試験でアローダイアグラムの絵を描く必要はありますか?
A3: 試験問題で「どの図が適切か」を問う場合は名前を選ぶ問題が多いです。描画が求められる問題でも、依存関係の読み取りやクリティカルパスの短い計算が出ることがあります。基本の見方(矢印=作業、矢印の接続=依存)を押さえておきましょう。

関連キーワード: アローダイアグラム, ネット図, 依存関係, クリティカルパス, PERT, CPM, ガントチャート, 管理図, 特性要因図, パレート図
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