ITパスポート 2014年 秋期 問42
問題文
図のように、改良及び機能追加を繰り返すことによって利用者の要求の変動に柔軟に対処したシステム開発を行う開発モデルはどれか。

選択肢
ア:ウォータフォールモデル
イ:再利用モデル
ウ:スパイラルモデル(正解)
エ:リエンジニアリングモデル
🔒 解説は解答すると表示されます
改良及び機能追加を繰り返す開発モデルはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
図は「分析 → 設計 → プログラミング → テスト → 評価」と順に進み、評価から分析へ戻る戻り矢印があり、その下に「(改良及び機能追加)」と書かれています。これは開発を何度も繰り返して改良や機能追加を行うことを示しています。選択肢の中で、この「繰り返し(反復)」と「各反復で評価して次に反映する」特徴を最も明確に持つのが ウ のスパイラルモデル(Spiral model:反復的に段階を繰り返しながらリスクを管理する開発モデル)です。よって図の説明に合致するため、正解は ウ です。
解法ステップ
- 図の特徴を確認:順に進む工程(分析→設計→……)と、最後から最初に戻る矢印がある点に注目する。
- 戻り矢印の注記を見る:「(改良及び機能追加)」とあるため、単なるバグ修正ではなく機能追加を伴う反復である。
- 選択肢を照合:
- ウォータフォールモデル(滝のように上から下へ進む直線的なモデル)は基本的に戻らない。
- 再利用モデルは部品再利用が主題で、図のような反復フローを表すとは限らない。
- リエンジニアリングは既存システムの大幅な見直しを指す。
- これらから、反復かつ評価→改善を繰り返す性質に合う ウ(スパイラルモデル)を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: ウォータフォールモデル(Waterfall model:滝のように工程を上から下へ順に進める直線的手法)
- 誤りの理由:ウォータフォールは各工程を順に終えてから次に進む方式で、通常「評価から分析へ戻る」といった大きな反復は想定しない。図にある戻り矢印(改良・機能追加)とは合わない。
- イ: 再利用モデル(既存のソフト部品やモジュールを再利用して開発効率を高める考え方)
- 誤りの理由:再利用モデルは「何を再利用するか」「部品の組み合わせ」が主題であり、図のような明確な反復サイクルを示すものではない。
- ウ: スパイラルモデル(Spiral model:リスク管理を重視し、計画→リスク分析→開発→評価のサイクルを繰り返す手法)
- 正しい理由:図が示す「工程の繰り返し」と「評価して改良・機能追加を行う」仕組みが、スパイラルモデルの特徴と一致する。スパイラルは各反復で成果を評価し、次の反復で改善や機能追加を行う。
- エ: リエンジニアリングモデル(既存システムを根本的に見直し、設計や構造を再作成する手法)
- 誤りの理由:リエンジニアリングは既存システムの再構築に焦点があり、図のような継続的な反復サイクル(新機能の継続的追加)を表すものではない。
よくある誤解
- 「戻り矢印がある=ウォータフォールの修正」
- 誤り:ウォータフォールでは通常、工程が終われば次へ進む。戻りは小さなバグ修正レベルならあるが、図のように明確に評価から分析へ戻して機能追加するのは反復型(スパイラルなど)。
- 「反復がある=必ずアジャイル」
- 誤り:反復(イテレーション)自体はアジャイル(Agile:短い反復でソフトを作る手法)にもあるが、スパイラルは特にリスク分析を重視して各サイクルで評価・計画を行う点が違う。図だけで迷ったら、選択肢にあるモデルの定義で照合する。
- 「再利用モデル=反復的」
- 誤り:再利用は部品の使い回しを指す概念で、反復プロセスを表すとは限らない。
補足コラム
スパイラルモデルは1980年代に提案された開発モデルで、各サイクルに「計画(Plan)→リスク評価(Risk Analysis)→開発(Engineering)→評価(Evaluation)」が含まれます。図題の工程(分析→設計→プログラミング→テスト→評価)はこれらに対応します。スパイラルの利点はリスク(不確実性)を早期に見つけて対処できることです。一方で、管理が難しく、チームに高度な計画能力が求められます。
また、近年の「アジャイル開発(Agile:変化に素早く対応する小刻みな開発手法)」は短い反復を重ねる点で似ていますが、アジャイルは顧客との頻繁なコミュニケーションと短いスプリント(区切られた作業期間)を重視します。図だけで判断する場合は「図のコメント(改良及び機能追加)」や選択肢の定義で見極めるのが確実です。
FAQ
Q1. 図に戻り矢印があるとき、ほとんどの場合スパイラルでいいですか?
A1. 図と注記によります。戻りが「改良・機能追加」を明示していて、かつ選択肢にスパイラルがあればスパイラルが有力です。ただし「短い繰り返しで小さく作る」と明示されていればアジャイル(反復・増分)に近い場合もあります。
A1. 図と注記によります。戻りが「改良・機能追加」を明示していて、かつ選択肢にスパイラルがあればスパイラルが有力です。ただし「短い繰り返しで小さく作る」と明示されていればアジャイル(反復・増分)に近い場合もあります。
Q2. スパイラルモデルはどんなプロジェクト向けですか?
A2. 要求が不確定でリスクが高い大規模プロジェクト向けです。リスク分析を行いながら段階的に進めるので、失敗の影響を減らせます。
A2. 要求が不確定でリスクが高い大規模プロジェクト向けです。リスク分析を行いながら段階的に進めるので、失敗の影響を減らせます。
Q3. ウォータフォールとスパイラルの見分け方は?
A3. 戻り(フィードバック)の有無と、図や説明で「リスク分析」「評価して次に反映」といった繰り返しの強調があるかで判断します。ウォータフォールは基本的に一方向です。
A3. 戻り(フィードバック)の有無と、図や説明で「リスク分析」「評価して次に反映」といった繰り返しの強調があるかで判断します。ウォータフォールは基本的に一方向です。
Q4. 再利用モデルって具体的に何をするのですか?
A4. 既存のソフト部品(モジュールやライブラリ)を組み合わせて新しいシステムを作る考え方です。設計の方針であり、図の工程フローそのものを示す言葉ではありません。
A4. 既存のソフト部品(モジュールやライブラリ)を組み合わせて新しいシステムを作る考え方です。設計の方針であり、図の工程フローそのものを示す言葉ではありません。
関連キーワード: ソフトウェア開発モデル、スパイラルモデル、反復開発、イテレーティブ、ウォータフォール、再利用、リエンジニアリング、リスク管理、プロトタイピング、アジャイル

\ せっかくなら /
ITパスポートを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

