ITパスポート 2014年 春期 問14
問題文
ABC分析で使用する図として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:管理図
イ:散布図
ウ:特性要因図
エ:パレート図(正解)
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ABC分析で使用する図として、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
ABC分析(重要度に応じて在庫や商品をA/B/Cに分類する手法)では、項目を金額や頻度の大きい順に並べ、各項目の占める割合とその累積比率を見ることが重要です。これを一目で示せる図がパレート図(Pareto chart:項目を大きい順に並べた棒グラフと、累積比率を示す折れ線を組み合わせた図)です。したがって、選択肢の中ではエが正解です。
解法ステップ
- 各品目について「重要度」になる指標を決めます。よく使うのは「年間消費金額(単価 × 年間消費量)」です。
- 品目をその値の大きい順に並べ替えます(降順)。
- 各品目の占める割合=(その品目の値)÷(全品目の合計)を求めます。
- 上から順に累積比率を計算します(最初の品目はそのまま、2個目は1+2…の合計、という具合)。
- 例:累積比率 = (上位n個の合計) ÷(全体の合計)
- 棒グラフで各品目の値を大きい順に描き、同じ図に累積比率の折れ線を重ねます。上位の何%までをA、B、Cと区分するか(例:Aは累積で上位約70〜80%)を決めて分類します。
(Excelでの簡単な手順例)
- B列に各品目の値を入れ、降順で並べ替える。
- C列に「割合」 = B2 / SUM(B:B)
- D列に「累積」 = SUM(2:B2) / SUM(2:N)
選択肢別の誤答解説
- ア: 管理図(control chart:工程の安定性を監視する図)
- 時間経過に伴う工程の変動を見るための図です。工程が管理状態かどうか(異常がないか)を判断する用途で、品目の重要度順に並べて比較するABC分析とは目的が異なります。
- イ: 散布図(scatter plot:2つの変数の関係を点で示す図)
- 2つの数値の相関や関係性を視覚化する図です。順位付けや累積比率を示すのには適していません。
- ウ: 特性要因図(cause-and-effect diagram、フィッシュボーン図)
- 問題の原因を洗い出すための図です。要因の分類や構造化には使えますが、項目の割合や累積を表す図ではありません。
- エ: パレート図(Pareto chart)
- 項目を大きい順に並べ、各項目の寄与度と累積比率を示すため、ABC分析に最適です。
よくある誤解
-
- 「パレート図=ただの棒グラフ」と思う
- 棒グラフだけでなく、累積比率の折れ線が重要です。累積線があることで「上位何割が全体の何割を占めるか」が分かります。
-
- 「散布図や管理図でもABC分類できる」と考える
- 目的が違います。ABCは“割合と順位”を扱うため、累積比率を示せるパレート図が適切です。
-
- 「A/B/Cの基準は決まっている」と思う
- 企業や用途で基準は変わります。代表的にはAが上位70〜80%、Bが次の15〜25%、Cが残りという目安ですが固定ではありません。
補足コラム
- パレート図の由来とパレートの法則:経済学者ヴィルフレド・パレートの観察から、「全体の多くが少数の要因で説明できる」という経験則が生まれ、これがビジネスでは80/20の考え方(上位20%の品目が約80%の価値を占めることが多い)として知られます。ABC分析はこの考えを在庫管理などに応用したものです。
- 実務での使い方:仕入れ先の管理、在庫保有の優先度付け、重点的に品質管理・コスト改善を行う対象の選定などに使います。Aに該当する少数の重要品目に対して手厚い管理を行うのが狙いです。
FAQ
Q. パレート図と単純な降順の棒グラフの違いは何ですか?
A. パレート図は棒グラフ(降順)に加えて、累積比率を示す折れ線を重ねます。累積比率を見ることで全体に対する上位の寄与が直感的にわかります。
A. パレート図は棒グラフ(降順)に加えて、累積比率を示す折れ線を重ねます。累積比率を見ることで全体に対する上位の寄与が直感的にわかります。
Q. ABCの分け方はどう決めればよいですか?
A. 業種や目的で変わります。一般的な目安はA:上位70〜80%/B:次の15〜25%/C:残り。ただし、重要度やコスト構造に応じて閾値を調整します。
A. 業種や目的で変わります。一般的な目安はA:上位70〜80%/B:次の15〜25%/C:残り。ただし、重要度やコスト構造に応じて閾値を調整します。
Q. 少数の品目が大部分を占めない場合、ABC分析は無意味ですか?
A. 比率が極端でない場合も、どの品目に重点的に資源を割くかの判断には役立ちます。必ずしも80/20である必要はありません。
A. 比率が極端でない場合も、どの品目に重点的に資源を割くかの判断には役立ちます。必ずしも80/20である必要はありません。
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