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ITパスポート 2014年 春期 67


問題文

OSS (Open Source Software)に関する記述a〜cのうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
a ソースコードではなくコンパイル済のバイナリ形式だけでソフトウェアを入手できる方法が用意されていればよい。 b 配布に当たって、利用分野又は使用者(個人やグループ)を制限することができる。 c 例として、 OSのLinuxや関係データベース管理システムのPostgreSQLが挙げられる。

選択肢

a
a, b
b, c
c(正解)

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OSSに関する記述 a〜c のうち適切なものはどれか【ITパスポート 解説】

まず用語の確認です。OSS(Open Source Software:ソースコードが公開されたソフトウェア)は、プログラムの「ソースコード(人が読める形のプログラムの元の文章)」が利用者に見える状態で配布され、利用や改変、再配布に関するルール(ライセンス)が公開されているソフトウェアを指します。バイナリ(コンピュータが実行できる形式)だけ配る場合は「ソースコードが公開されている」とは言えません。
この前提で各記述を比べると、正しいのは (c のみ)です。c の「Linux や PostgreSQL が例である」は適切だからです。一方、a と b は OSS の定義に反します。

正解の理由

  • c(OS の Linux や関係データベース管理システムの PostgreSQL が例である)は正しいです。Linux はカーネルが GPL(GNU General Public License:一般公衆利用許諾契約)で公開されており、PostgreSQL は PostgreSQL ライセンス(許容的ライセンス)でソースコードが公開されています。どちらも OSS の代表例です。
  • a は誤りです。OSS では「ソースコードの入手が可能」であることが必須です。バイナリ形式(コンパイル済み)だけで入手できる方法が用意されていればよい、というのは OSS の条件を満たしません。
  • b は誤りです。多くの OSS ライセンスは「利用分野や利用者(人・グループ)を差別してはいけない」と定めています(例:分野差別の禁止や人や団体への差別禁止)。したがって、配布時に利用分野や使用者を制限することは OSS の条件に反します。

解法ステップ

  1. 「OSS」の定義を思い出す:ソースコードが利用可能で、再配布や改変に関する条件が明示されていること。
  2. a を確認:ソースコードが必須か?→ 必須なので「バイナリのみでよい」は誤り。
  3. b を確認:ライセンスに利用分野や使用者の制限が許されるか?→ OSS は差別的制限を禁じるので誤り。
  4. c を確認:提示例が実際に OSS の代表例か?→ 正しい。
  5. よって c のみ正しい選択肢()と判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: a(のみ)
    誤り。a は「ソースコード不要」の主張で、OSS の定義に反します。
  • イ: a, b
    誤り。a と b の両方が OSS の条件に反するため不正解です。
  • ウ: b, c
    誤り。c は正しいですが b は誤りです。したがって組合せ全体として不正解です。
  • エ: c
    正解です。c の記述だけが OSS の性質に合致しています。

よくある誤解

  1. 「オープンソース = 無料」
    無料で配られることが多いですが、OSS と「無償(free of charge)」は別です。OSS はソースコードの公開とライセンス条件がポイントで、配布に料金を付けることも許されるライセンスがあります。
  2. 「バイナリが配られていれば OSS」
    バイナリ配布だけでは不十分です。OSS であるにはソースコードの入手方法(直接配布か、入手可能である旨の明示)が必要です。
  3. 「OSS は何でも自由にできる」
    多くの OSS ライセンスは改変や再配布を許しますが、著作権表示の保持や、改変した場合の再ライセンス条件(例:GPL のコピーレフト)など、守るべき条件が存在します。

補足コラム

  • OSS の定義は Open Source Initiative(OSI)がまとめています。主なポイントは「ソースの利用可能性」「派生物の配布を許すこと」「差別の禁止(人や分野での差別をしないこと)」などです。
  • 代表的な OSS ライセンス例:
    • GPL(GNU General Public License):コピーレフト(改変後も同じライセンスで配布する義務)を持つ
    • MIT / BSD / Apache:比較的緩やかな(許容的)ライセンス。再利用が自由で商用利用も広く許される
    • PostgreSQL ライセンス:許容的ライセンスの一つ
  • 実務での確認ポイント:あるソフトが OSS かを調べるときは、ライセンス文(LICENSE ファイル)を確認してください。また、GitHub や公式サイトでソースコードの有無を確認すると確実です。

FAQ

Q1: OSS は商用利用できますか?
A1: 多くの場合できます。ライセンスによりますが、商用利用を禁止する OSS ライセンスはほとんどありません。ただしライセンスの条件(表示義務や再配布時の条件)を守る必要があります。
Q2: バイナリだけ配ってもよいですか?
A2: ライセンスによってはバイナリとともにソースコードを提供するか、ソースの入手方法を明示する必要があります。単にバイナリだけでソースを全く提供しないのは OSS とは言えません。
Q3: OSS とフリーソフトは同じですか?
A3: 似ていますが厳密には違います。フリー(free)は「自由(自由に使える)」か「無償(お金がかからない)」かで意味が曖昧です。OSS は「ソース公開」という点に着目した定義です。


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