ITパスポート 2015年 春期 問28
問題文
生産・販売・調達・経理・人事といった全社の業務を統合的に管理し、企業全体の経営資源の最適化を図りたい。この目的を実現するために構築する情報システムとして、適切なものはどれか。
選択肢
ア:CRMシステム
イ:ERPシステム(正解)
ウ:HRMシステム
エ:MRPシステム
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生産・販売・調達・経理・人事を統合的に管理する情報システムはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
企業全体の「生産・販売・調達・経理・人事」といった複数の業務をまとめて管理し、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を最適化する仕組みを求めています。これに該当するのは、企業の業務を横断して一元管理する「ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)」です。したがって正解は イ です。
ERPは各部署のデータをつなぎ、在庫や売上、会計、人事などを統合してリアルタイムに把握できるようにします。これにより、無駄な在庫削減や資金繰りの改善、意思決定の迅速化など「経営資源の最適化」が可能になります。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「全社の業務を統合的に管理」「企業全体の経営資源の最適化」。
- 各選択肢の意味を簡単に確認する(初見で分からなければ消去法で切る)。
- 「全社(企業全体)を統合する」役割を持つものが正解だと判断する。
- 結論:企業全体を横断管理するのは ERP なので イ を選ぶ。
試験での短縮判断法:問題に「全社」「企業全体」「経営資源」といった語がある場合は ERP をまず疑う、というルールを覚えておくと速く判断できます。
選択肢別の誤答解説
-
ア: CRMシステム
CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)は「顧客との関係」を管理するシステムです。営業活動や顧客対応、マーケティング情報の管理に強いですが、経理や生産など企業全体を統合するものではありません。よって不適切です。 -
イ: ERPシステム
ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)は、問題文の要求どおり、生産・販売・調達・経理・人事など企業全体の業務を統合し、経営資源の最適化を図るシステムです。正解です。 -
ウ: HRMシステム
HRM(Human Resource Management:人事管理)は人事・労務に特化したシステムです。人事情報の管理や給与計算、採用管理が中心で、製造や販売など他部門の統合管理は目的としていません。 -
エ: MRPシステム
MRP(Material Requirements Planning:資材所要量計画)は、生産計画に基づいて必要な部品や材料の発注・在庫計算を行うもので、主に生産(製造)と在庫管理に特化しています。全社的な経営資源の最適化を直接カバーするものではありません。
よくある誤解
-
「ERPは会計ソフトと同じ」と考える誤解
会計ソフトは主に財務・会計処理に特化しますが、ERPは会計を含む複数の業務モジュールを連携させる点が異なります。会計は ERP の一部であって、ERP の全体像ではありません。 -
「MRPとERPを同じものと考える」誤解
MRPは主に資材・生産管理の領域に特化しています。ERPはその上位概念で、MRP機能を含むこともありますが、範囲ははるかに広いです。 -
「CRMは会社全体の業務を統合する」との誤解
CRMは顧客関連の統合であり、販売やカスタマーサポートに強みがありますが、調達や人事などまでカバーするわけではありません。
補足コラム
- ERPの主なモジュール例:生産管理、販売管理、購買(調達)管理、在庫管理、会計(財務)管理、人事・給与管理など。必要な機能をパッケージとして組み合わせて使います。
- クラウド型ERPとオンプレミスの違い:クラウド型ERPは SaaS(Software as a Service:サービスとして提供されるソフトウェア)としてネット経由で使います。導入コストを抑えやすく、短期間で利用開始できる利点があります。オンプレミスは自社でサーバ(サービスを提供するコンピュータ)を用意して運用します。
- 導入のポイント:単にソフトを入れるだけでなく、業務プロセスの見直し(業務改革)が成功の鍵です。要件定義・社員教育・外部ベンダーとの調整が重要になります。
- 覚え方メモ:企業全体をつなぐ=ERP、顧客中心=CRM、人事=HRM、資材の計画=MRP。頭文字で関連を覚えると良いです。
FAQ
Q1: 中小企業でもERPは必要ですか?
A1: 必要性は企業の規模や業務の複雑さによります。取引量が多く部門間の連携が必要ならERP導入で効率化が期待できます。最近は中小企業向けのクラウドERPも増えています。
A1: 必要性は企業の規模や業務の複雑さによります。取引量が多く部門間の連携が必要ならERP導入で効率化が期待できます。最近は中小企業向けのクラウドERPも増えています。
Q2: ERPと会計ソフトは併用できますか?
A2: できます。会計ソフトだけで十分な場面もありますが、販売・在庫・人事など他の業務と連携したい場合はERPに統合するか、会計ソフトと連携可能なERPモジュールを検討します。
A2: できます。会計ソフトだけで十分な場面もありますが、販売・在庫・人事など他の業務と連携したい場合はERPに統合するか、会計ソフトと連携可能なERPモジュールを検討します。
Q3: ERP導入で一番注意する点は何ですか?
A3: 業務プロセスの整理(どの業務をどう統合するか)とユーザー教育です。システム自体は道具なので、運用ルールと現場の理解がなければ効果が出にくいです。
A3: 業務プロセスの整理(どの業務をどう統合するか)とユーザー教育です。システム自体は道具なので、運用ルールと現場の理解がなければ効果が出にくいです。
関連キーワード: ERP導入、業務統合、基幹業務システム、経営資源最適化、CRM、HRM、MRP、クラウドERP、SaaS、業務改革

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