ITパスポート 2015年 春期 問34
問題文
自社で使用する情報システムの開発を外部へ委託した。受入れテストに関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:委託先が行うシステムテストで不具合が報告されない場合、受入れテストを実施せずに合格とする。
イ:委託先に受入れテストの計画と実施を依頼しなければならない。
ウ:委託先の支援を受けるなどし、自社が受入れテストを実施する。(正解)
エ:自社で受入れテストを実施し、委託先がテスト結果の合否を判定する。
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受入れテストの実施主体に関する問題【ITパスポート 解説】
正解の理由
受入れテスト(受け入れテスト、英語:Acceptance Test。ここでは「受入れテスト」と表記します)は、発注側が「納品されたシステムが契約どおりに動くか」を確認して合否を判断するためのテストです。発注側が実際に使う観点(業務フローや業務要件)で確認する必要があります。したがって、受入れテストの実施と合否判定は原則として自社(発注者側)が行うべきです。よって、自社が受入れテストを実施し、委託先の支援を受ける、という内容の選択肢が正しく、これが ウ の説明です。
理由を簡単にまとめると:
- 受入れテストは「発注者が納品物を受け入れるかどうか」を判断する場です。
- 委託先(受注者)が合否を判定すると利害の衝突が生じます。第三者のチェックや発注者自身の確認が必要です。
- 実務では委託先の支援(テスト環境の準備、操作説明、簡単な同行など)を受けつつ、発注者が主体で実施することが多いです。
解法ステップ
- 問題文で「受入れテスト」の目的を確認する。→ 発注者が合否を判断するためのテストであると理解する。
- 各選択肢が「誰が実施し、誰が合否を判断するか」を示している点に注目する。
- 発注者自身が主体的に実施・判定する選択肢を選ぶ。委託先だけに任せる、委託先が合否を判定する選択肢は除外する。
- 残った選択肢の中で、発注者が実施することを明確に示しているものを正解とする。
この手順で考えれば、自然に ウ が正解であることが分かります。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 委託先が行うシステムテストで不具合が報告されない場合、受入れテストを実施せずに合格とする。
- 誤り。委託先(制作側)のシステムテストは品質確認の一つですが、発注側の業務要件や使い勝手を確認する受入れテストは別です。委託先が不具合を報告しなかっただけで、発注者が受け入れてよいわけではありません。
-
イ: 委託先に受入れテストの計画と実施を依頼しなければならない。
- 誤り。受入れテストの計画書や支援を委託先に作成してもらうことは可能ですが、実施と合否判定は発注者が主体で行うのが原則です。「必ず委託先に依頼しなければならない」とする表現は正しくありません。
-
ウ: 委託先の支援を受けるなどし、自社が受入れテストを実施する。
- 正解。発注者が主体で受入れテストを実施し、委託先は環境準備・説明・不具合対応の支援を行うのが一般的かつ適切です。
-
エ: 自社で受入れテストを実施し、委託先がテスト結果の合否を判定する。
- 誤り。発注者自身がテストを実施した後の合否判定を委託先が行うと、判定の中立性が損なわれます。合否は発注者(または発注者が指定した第三者)が行うべきです。
よくある誤解
- 「委託先が不具合を報告しなければ問題ない」は誤りです。受託側と発注側では確認基準が異なります。発注側は業務要件や画面の見た目、操作感など自社基準で確認する必要があります。
- 「受入れテストはいつも発注側だけでやるべきだ」も誤解です。実務では委託先の支援が有効で、テスト環境やテストデータの提供、手順説明などの協力を受けるのが普通です。ただし合否の判断は発注者が行います。
補足コラム
受入れテストには「ユーザー受入れテスト(UAT:User Acceptance Testing)」という呼び方もあります。UATは実際の利用者が業務シナリオに沿って操作して、業務上の要件が満たされているかを確認するテストです。契約書に「受入れ基準(検収基準)」を明記しておくと、どの状態で合格とするかが明確になり、トラブルが減ります。具体例:
- 受入れ基準:主要機能の100件のテストケースがすべて成功すること、重大な障害が0であること、等。
また、発注側にテスト技術者が不足している場合は、第三者による受入れ支援(品質保証コンサルタントなど)を契約で明確にしておくとよいです。
FAQ
Q1: 発注側にテストスキルがないときはどうするべきですか?
A1: 委託先の支援を受けつつ、発注側の業務担当者が確認する形が現実的です。検収基準を明確にし、必要なら第三者のテスト支援を契約に盛り込みます。
A1: 委託先の支援を受けつつ、発注側の業務担当者が確認する形が現実的です。検収基準を明確にし、必要なら第三者のテスト支援を契約に盛り込みます。
Q2: 契約書に「委託先が受入れテストを行う」と書いてあれば委託先の判定でよいですか?
A2: 契約書の文言がどうあれ、最終的な受入れ(検収)判定は発注者の権限です。契約で合意した手順に従って、発注者自身または合意した第三者が最終判定を行うべきです。
A2: 契約書の文言がどうあれ、最終的な受入れ(検収)判定は発注者の権限です。契約で合意した手順に従って、発注者自身または合意した第三者が最終判定を行うべきです。
Q3: 受入れテストで不具合が見つかったらどうなる?
A3: 通常は不具合の内容に応じて再修正の依頼を出し、修正後に再テスト(再受入れ)を行います。重大な不具合が放置される場合は検収を保留にできます。
A3: 通常は不具合の内容に応じて再修正の依頼を出し、修正後に再テスト(再受入れ)を行います。重大な不具合が放置される場合は検収を保留にできます。
関連キーワード: 受入れテスト、受入れ基準、システムテスト、委託先、外部委託、UAT、検収、受注者支援、合否判定

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