ITパスポート 2015年 春期 問61
問題文
ワンタイムパスワードを用いることによって防げることはどれか。
選択肢
ア:通信経路上におけるパスワードの盗聴
イ:不正侵入された場合の機密ファイルの改ざん
ウ:不正プログラムによるウイルス感染
エ:漏えいしたパスワードによる不正侵入(正解)
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ワンタイムパスワードを用いることによって防げることはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
正解は エ(漏えいしたパスワードによる不正侵入)です。
ワンタイムパスワード(OTP: One-Time Password=一回だけ使える使い捨てパスワード)は、使うたびに異なる短時間有効なコードを発行します。したがって、もし「従来の静的なパスワード(いつも同じもの)」が漏えいしても、そのままではサービスへログインできません。漏えいした静的パスワードだけでは不正侵入を防げるため、エが正解になります。
ワンタイムパスワード(OTP: One-Time Password=一回だけ使える使い捨てパスワード)は、使うたびに異なる短時間有効なコードを発行します。したがって、もし「従来の静的なパスワード(いつも同じもの)」が漏えいしても、そのままではサービスへログインできません。漏えいした静的パスワードだけでは不正侵入を防げるため、エが正解になります。
※ここで「漏えいしたパスワード」は、以前に流出した固定のパスワードを指します。
解法ステップ
- 用語を確認する
- ワンタイムパスワード(OTP):一度だけ使える短時間有効なパスワード。TOTP(時間ベース)やHOTP(カウンタベース)などがある。
- 各選択肢がOTPの仕組みで防げるかを考える
- 「漏えいした固定パスワードだけでのログイン」については、OTPがあればパスワードだけでは足りないので防げる。
- 他の選択肢(通信盗聴、改ざん、ウイルス感染)は、OTP自体だけでは根本対策にならないことに気づく。
- 結論:OTPが直接防ぐのは、静的パスワード単独での不正利用、すなわち エ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 通信経路上におけるパスワードの盗聴
- 「盗聴」は通信を盗み見すること(例:盗聴=eavesdropping、第三者が通信内容を傍受すること)。OTPは「使い捨て」なので、盗聴されたそのコードが有効期間内であれば攻撃者は利用できる可能性があります。つまり、OTPは盗聴そのものを防ぐ(暗号化する)技術ではありません。通信路の盗聴対策にはHTTPSなどの暗号化が必要です。したがってこの選択肢は誤りです。
- イ: 不正侵入された場合の機密ファイルの改ざん
- 「不正侵入された場合」とは、既にシステム内に攻撃者が入っている状態を指します。内側に侵入されてしまった後は、OTPだけではファイルの改ざんを防げません。改ざん防止にはアクセス制御、監査ログ、整合性チェック(ハッシュ)など別の対策が必要です。よって誤りです。
- ウ: 不正プログラムによるウイルス感染
- ウイルス感染は端末のセキュリティ問題です。OTPは認証方法であり、マルウェアの侵入や実行を防ぐものではありません。ウイルス対策ソフトやOSの更新、マルウェア対策が必要です。したがって誤りです。
- エ: 漏えいしたパスワードによる不正侵入(正解の趣旨)
- 固定パスワードが漏れても、ログインにOTPが要求されれば、そのパスワードだけでは入れません。OTPは「その場限りの追加認証」として機能するため、漏えいした静的パスワードによる不正侵入を防ぐ効果があります。
よくある誤解
- 「OTPは盗聴されても安全」ではない
- SMSや通知で届くOTPを盗聴(またはリアルタイムで傍受)されれば、攻撃者は短時間ならログイン可能です。特にSMSはSIMスワップ詐欺や盗聴に弱い点があります。
- 「OTPがあれば端末のウイルスは無関係」ではない
- 端末がマルウェアに感染していると、入力したOTPをキーロガーが送信するなどで突破されることがあります。端末の安全性も重要です。
- 「OTPは万能の防御」ではない
- OTPはパスワード漏えいに対して有効ですが、他の攻撃(中間者攻撃、セッションハイジャック、内部者の悪用など)は別対策が必要です。
補足コラム
- OTPの種類(簡単に)
- TOTP(Time-based One-Time Password:時間ベース)
- 時刻(例:30秒単位)で変わるコードを双方が生成。Google Authenticatorなどで使われます。
- HOTP(HMAC-based One-Time Password:カウンタベース)
- サーバとトークンのカウンタを元に変わるコード。ハードトークンで使われることがあります。
- SMS OTP
- 携帯電話のSMSでコードを送る方式。手軽だがSIMスワップやSMS傍受のリスクがある。
- TOTP(Time-based One-Time Password:時間ベース)
- 実務のおすすめ
- 可能ならTOTPやハードウェアトークンを使う。SMSは利便性は高いがセキュリティ面では劣る。
- OTPは二要素認証(2FA: Two-Factor Authentication)や多要素認証(MFA: Multi-Factor Authentication)の一部として導入することが多い。二要素認証とは「知っているもの(パスワード)」と「持っているもの(スマホの認証アプリやトークン)」を組み合わせる方法です。
FAQ
Q1: OTPだけでアカウントを完全に安全にできますか?
A1: いいえ。OTPは強力な追加手段ですが、端末の安全、通信の暗号化、内部対策などと組み合わせる必要があります。
A1: いいえ。OTPは強力な追加手段ですが、端末の安全、通信の暗号化、内部対策などと組み合わせる必要があります。
Q2: SMSで届くOTPは安全ですか?
A2: 完全ではありません。利便性は高いですが、SIMスワップ詐欺やSMS傍受のリスクがあるため、重要なアカウントでは認証アプリやハードウェアトークンが推奨されます。
A2: 完全ではありません。利便性は高いですが、SIMスワップ詐欺やSMS傍受のリスクがあるため、重要なアカウントでは認証アプリやハードウェアトークンが推奨されます。
Q3: OTPが盗まれたらどうなる?
A3: 有効期限内であれば即時に悪用される恐れがあります。だから有効期限は短く設定され、ワンタイムで使われたら無効になります。また、不正な試行があるとアカウントロックされる仕組みも重要です。
A3: 有効期限内であれば即時に悪用される恐れがあります。だから有効期限は短く設定され、ワンタイムで使われたら無効になります。また、不正な試行があるとアカウントロックされる仕組みも重要です。
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